合唱センター・講習会

2008/3/19 | 投稿者: KINOSHITA

 15日はご近所の医院で早朝、内視鏡検査を受けた後、午後から恵比寿の合唱センターに出掛けてきました。私の講座ではなく、声楽家の河合孝夫氏が半年に渡って行ってこられた『合唱アンサンブルの発声テクニックをマスターする〜体系的なトレーニングシステムを通して」という講習会の第六回・最終回にゲストとして呼んでいただいたものです。
 発声テクニックと日本語の発音をつなげて考えることは非常に大切なことなのですが、合唱では今まで、この考え方がほとんど行われてこなかったと思います。日本語というと『気持ちをこめる」のひと言で済ませることが多すぎたように思います。
 舞台上の日本語というのは、しゃべる発声とは全く違うものです。演劇の場合も舞台発声のきっちりしたメソッドがありますが、クラシック発声で歌うときには更によく考えないといけないのに。
 ということで今回、発声の講座の最後に「いい声でわかりやすい日本語を歌う」ための講習が組まれたのは、画期的ともいえて、私もゲストとして参加しながらとてもいい刺激を受けました。

 まず、音取りがざっと出来ている状態で日本語を載せて歌ってもらったところ、日本語は「シラブル」に解体されほとんど言葉として聴こえない上、シラブルごとに気持ちを切るのでフレーズの流れが全くなくなり、せっかく勉強した発声も途端に地声になってしまって、どうしていいかわからない状態。
 次に母音Aで歌ってもらったところ、発音は戻って音楽の流れも感じてもらうことができました。その後、歌うときの発声で詩を朗読したり、言葉を載せて音をGに固定して歌ったり、単語のまとまりを感じて歌ってもらったり、単語の強さと高さの違いを感じてもらったり。休符のときの意識の持ち方を変えていただいたり。時間はあっという間に経ちましたが、最後のほうは、美しい発声で、言葉も明確でまとまりのあるものになり、フレーズの流れも出て、最初の演奏とは別団体のようなレベルの高い演奏になりました。

 私は作曲家なのでどうしても言葉で説明するだけになりがちですが、今回はメイン講師の河合先生が発声上のフォローをしてくださりながら、とにかく具体的に、参加者に何度も演奏してもらいつつ、いろいろなアプローチを試してくださったのが大変効果的だったと思います。
 発声と発音、それに作品解釈を同時に、発声の専門家と作曲家というそれぞれのプロのキャッチボールで講習をするというのは、とても面白い効果的な方法のように思いました。合唱センターには、こういう試みを今後もぜひ行ってくださるようお願いしたいと思います。



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