コンサートは大成功

2011/3/23 | 投稿者: 木下

 前回お知らせした野崎由美さんのソプラノ・リサイタルは無事終了しました。こういう時だからこそ心をこめて歌いたいとのことで、コンサートをチャリティに切り替え、収益とCD収入の一部を日本赤十字を通じて被災地域に寄付するという野崎さんの決断は結果的に大正解でした。
 この時期の開催を私も心配したのですが、計画停電もなく、電車も動き、晴天でぽかぽか暖かく、夕方から雨という予報もはずれて夜まで穏やかな天気でした。何よりお客さんが大勢お越しになって、演奏会は大成功となりました。私のお招きしたビッグなゲストも大勢お来しくださって本当にありがたかったです。

 野崎さんは、私の様々なタイプの作品を実によく研究して変化に富んだ演奏をしてくださり感心しました。プログラムの組み方もヴァラエティに富んでいて、聴き応えのあるコンサートとなりました。前半は歌曲集「花のかず」より4曲、歌曲集「悲しみの枝に咲く夢」全曲、歌曲「涅槃」という重量感のある作品が並びました。野崎さんの最新CDに収録されている曲が中心で、今回「悲しみの枝に咲く夢」全曲演奏を初めてお聴きになった方も多かったようですが、質の高い演奏のおかげで作品もとても好評いただきました。「涅槃」の幻想的な音楽も音色の変化が見事でした。

 休憩後、私のだらだらトークに続いての後半は、いろいろな曲集から比較的親しみやすい曲をピックアップしたプログラムで、皆さんも楽しんでくださったのではないでしょうか。「抒情小曲集」「晩夏」「動物詩集」「六つの浪漫」からそれぞれ特徴的な作品が並び、作曲者としても心癒されるひとときでした。自分では「ほのかにひとつ」が特に好きですが、今回この曲をプログラムの最後に歌ってくださって嬉しかった!

 アンコールではまず客席と一緒に「ロマンチストの豚」を。次はチャリティコンサートということでピアノの小原孝さんが特別に華やかなソロ演奏を披露して下さり、最後に歌曲版「おんがく」を野崎さんがしっとりと歌い上げて終わりました。アンコールもなかなか憎い構成でした。

 演奏会プログラムにも書いたのですが、作曲家がいくら良い作品を書いても、それを気に入って熱心に再演してくださる有能な演奏家に恵まれない限り、その曲は広まりません。野崎さんは私にとって間違いなくそういう頼りになる演奏家のおひとりといえるでしょう。こういうコンサートを客席で聴くことができて幸せでした。



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