もうひとつの世界

2011/8/22 | 投稿者: 木下

 「もうひとつの世界」というのは私の最新作(まだ仕上がっていないですが…ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ピアノのための4重奏曲(全3章))のタイトルです。現代音楽といってもよくある難解な手法のものでも前衛でもなく、なるべくシンプルな書法の中に私なりの個性と日々の不条理性を盛り込んだつもりです。初演は11月9日の日本現代音楽協会アンデパンダン展第2夜で、8名の現音所属作曲家の作品が演奏されますが、私の作品は演奏順が最後となります。

 演奏者は戸澤哲夫氏(Vn)小野富士氏(Va)藤森亮一氏(Vc)藤原亜美氏(Pf)という大変豪華な顔ぶれ。また近くなったら改めてご案内しますが、もし興味がおありの方はぜひお出かけください。

 話は飛ぶようですが、先日、本屋で短編小説のいいものがないか探していて新潮文庫の新刊「ファンタジーセラー」(新潮社ファンタジーセラー編集部編)というアンソロジー集を購入。タイトルセンスは今ひとつですが、タイトルより大きい字で「もうひとつの世界、売ります」とあったので、何となく親近感を感じて…。

 軽めのタイトルだし、最近読んだアンソロジー集(最近アンソロジーが多い?)はどれもぴんとこなかったので今回もあまり期待はしていなかったのですが、この本は当たりで、幻想小説好きの私を喜ばせてくれる作品がたくさん入っていました。私の定義する幻想小説というのは、圧倒的な想像力、品格のある文体、豊富な「語彙」、深い知識の裏付けによる「描写力」などを兼ね備えた小説のことをいいます。なかなか出会うことができませんが。

 この本には人気作家8人の短編が収録されていますが、私の好みでは遠田潤子、石野晶、宇月原晴明各氏の作品に特に引き込まれました。長編も読んでみようと思います(探しているのはあくまで短編なんですけどね…)。今回のアンソロジーのほかにも、最近では千早茜さんの「魚神」(iogami・集英社)にも感銘を受けましたし、最近才能ある幻想文学(って限定してはいけないんでしょうが)の書き手が多く活躍なさっているようです。もっとまめに本屋チェックしなくては。
 



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