ひぐらし農園のその日暮らし通信

仕事がら、雨が気になります。特に強い雨が。雨音を聞けばその強弱は想像できますが、実際にどの程度かを知るのによく使っているのが、国土交通省の防災情報提供センターのHPです。（http://www.river.go.jp/bosai/index.html）このページのリアルタイム雨量を見ると雨量の速報値が確認できるので、雨が強いなあと思ったときに、雨量をたまに確認しています。もっともそれを知ったところで何かできる訳ではないのですが。

夏野菜たちが大きくなってきました。恒例の野菜販売を始めます。旬の採れたて野菜をセットにてお送りします。ご希望の方、ご一報下さい。
現在はズッキーニ、インゲン、キャベツ、ブロッコリー、ニラ、ジャガイモ、玉ねぎなど。７月に入れば、キュウリ、ナス、ピーマン、トマト、エンサイ、ツルムラサキ、オクラ、ニンニクなども入ります。
また自家製味噌、鶏肉ソーセージ、お醤油もあり、野菜セットと一緒にお送りできます。よろしくお願いします。
元気に育ったズッキーニ。

毎年のことですが、この時期は予定通り仕事が進みません。理由は明白で、田の草取りに時間が取られるから。（今年こそ上手く草を抑えると意気込んでいたのですが）　今年も相変わらずの状況ですが、梅雨入り後天気だけは安定しており、余計な仕事が生まれずに助かっています。（例えば大雨の最中、決壊しないよう水路の門を閉めるとか、その後水路の状態を確認するとか）
そんな中、春先播いた野菜たちが少しずつ採れ始めました。キャベツ、ブロッコリーは虫があまりつかずにきれいに成長してくれました。（今年は虫が少ない気がします。冬寒かったせいでしょうか）　玉ねぎ、ズッキーニ、インゲンもいよいよ収穫適期です。ナス、ピーマン、トマトなどはもう少し。　
山では華やかさはないものの栗の花が強烈な香りを放っています。野生のアジサイと思われる花も咲き始めました。今、山で一番目立つのはマタタビの葉でしょうか。白く輝いていて遠目で見ると花のようにも見えます。野ではアザミが盛りです。畑ではジャガイモの花が満開。ためし掘りしたら結構大きくなっていました。さっそく新ジャガ楽しんでいます。

ちょっと蒸し暑い夜なので、家族４人で早稲谷川に行ってみました。案の定、ホタルが乱舞していました。数十匹はいたでしょうか。子供たちはおおはしゃぎ。毎年同じ場所でこの頃にホタル観賞を楽しんでいますが、探せばもっといいポイント・時期があるかもしれません。でも今の場所で十分。生クマ目撃したばかりで、あまり変なところに行きたくないですし。ちなみにホタルの写真も上手く撮れませんでした…。
（ホタルとは関係ありませんが、）ブロッコリー食べごろです｡

夕方、田んぼの水を見に、通称石上峠と呼ばれる家から１キロほどの切り通しに差し掛かったところ眼前に黒い物体が…。クマです！　まだ明るい時間、しかも一日数人程度しか通らない道とはいえ、立派な舗装道路です。（もっとも何故こんなところまで舗装する必要があるのかと思うほどの山中の農道ではありますが）　毎日通っている道ですし、すぐそばには我が田んぼがあります。思わず「え〜！」と声を上げてしまいました。先方も慌てているようで、森に逃げ込もうと切り通しの急な斜面を駆け登ってきます。車内で余裕があったので急いでカメラを用意しましたが、間に合いませんでした。（デジカメって立ち上がるまで結構掛かりますよね。）昨夏我が家の鶏を襲ったクマさんと比すると一回り以上小さく、生まれて数年程度の若者に見えました。親子だと厄介ですが、多分親離れしたばかりの単独行でしょう。それにしても生クマを見たのはオリに捕らわれたのを除けば初めてだったので、ホントにビックリしました。お互い楽しく生きていくためにも、何の被害も発生しなければよいのですが。

梅雨入り宣言後、相変わらず好天が続いています。とはいえ湿気は確かに高くなってきました。ちょっと動いただけでジトッと汗をかきますから。田んぼの草取りはいよいよコロバシによる作業が一段落し、腰を曲げての手取り作業へと入ります。まさに草取りの佳境！　腰痛に悩まされる作業ですが、自然の音にじっくりと耳を澄ますことができるひと時でもあります。まだヒグラシは早いようですが、ちょっと似たセミの声を確認。ネットで調べてみたらエゾハルゼミのようです。野鳥ではアカショウビンとホトトギスの声をよく聞きます。そういえば田に覆い被さるように茂った木の枝にモリアオガエルがちょうど産卵しているところを目撃。ただデジカメ持っていなかったので記録取れず…。
畑の周辺ではかつて盛んだった養蚕の名残でクワの木（しかも何十年も放置され巨木｡）があちこちにあるのですが、今がその実の食べごろです。畑ではブロッコリーやキャベツがずいぶんと大きくなってきました。ズッキーニやインゲン、タマネギもそろそろ収穫できそうです。夜、近くの川原に行ったらホタルが数匹舞っていました。まだ出始めのようで、盛りはこれからでしょう。タマネギ。実が十分入ると茎が倒れます。もうすぐ収穫適期です。今年はいつもよりやや大きめ。（それでも市販と比べるとちと小さい）

天候が不順ということで野菜の値段が高騰しているようです。（普段スーパーで野菜を買うことがないのでちっとも判りませんでした。）そこで畑ではなく、人工的な空間（密閉された建物の中で水耕栽培され、光合成は赤色発光ダイオード等の人工光）で生産された野菜が人気というニュースを見ました。何でも通常は市価の５割増程度で販売されているそうですが、今の価格水準だと返って安いのだとか。しかも品物が均一で安定供給でき、成長も早い。さらに農薬散布などの必要もないため安全・安心なのだそうです。ネックである生産コストも技術改良で下がると思われます。今は不自然ということで敬遠している消費者も、場所・人・天候を選ばないこんな野菜が一般的になれば嫌悪感も薄れ、さらに消費量が増えるでしょう。
こんな潮流は釈然としないものの、農業の現場を知っている身としては仕方ない気もします。何しろ後継者がいない。もうからない。（かつては当たり年がありましたが、最近は工場野菜や輸入野菜で価格が長期安定）　産地化されることで単一作物ばかりが栽培され、その結果農薬多投などの環境汚染が進む。なによりも今でも農業政策の多くは、各地域（自治体、JA）が場当たり的な生き残り策に奔走しており（各地乱立した金太郎飴的なグリーンツーリズムもしかり）、日本農業の行く末を視野に入れているとは思えませんから。消費する側に立つばかりに、農業本来の意義や価値を生産者自身が見失っている現状では、「安定供給・安全」という面からのみ考えれば、自然相手の農業は工場には絶対に勝てない。（こうなると農薬を使わず田畑に這いつくばっている我が姿がアホらしく見えてしまいますね…。）とはいえこの状況を傍観する気はありません。農業を単なる経済活動としてだけでなく、多面的な価値、例えば人間の命・文化を育むものとして、はたまた環境・景観保全といった点で捉える。それを実践する人（＝生産者）と支える人（＝消費者）がいる。時代から逆行していうかもしれませんが、ボクが農に目覚め目指した原点であるこの関係性を、少しでもいいから実現したいとこのニュースを見て改めて思うのでした。早稲谷川で捕れたイワナとヤマメ。今晩のおかずです。話題とは全く関係なし。

田んぼの草取りに追われています。やはり目立つのはコナギです。まずはコロバシと呼ばれる道具で田植え機で植えた苗の畝間をかき回していきます。これで畝間はパッと見た感じきれいになるのですが、困るのが株間です。コロバシは幅が２０センチ強あるので畝間には使えますが、株間には幅が広すぎます。つまり縦横には使えません。独自の道具を開発しようといろいろ試みていますが結局は株間は手取りが確実。但しこの作業を始めてしまいますと一反（＝10a）終えるのには朝から晩まで田に這いつくばっても数日を要します。で悩んでしまうのが、雑草がすごい勢いで発生してしまった田をコロバシだけでとりあえず済まして、コロバシだけで全ての田を一回りすべきか。（これとて現在の栽培面積では一回りに１週間ほど必要）それともひどいところを確実に対処すべきか…。（これも田の枚数が３０枚あるのでどれから手をつけるか悩む）やっぱり人海戦術が一番！　で、手取り除草をやりたい方募集します。６月末〜７月初旬が取り頃です。

毎週月曜日に早稲谷の野山の様子を詳しくお伝えしようと考えているのですが、一週間って早いですね。仕事が遅々として進んでいないせいもあるのでしょうか。先週までは晴天続きでしたが、いつの間にかエッ？という感じで東北地方南部までも梅雨入りしてしまいました｡とはいえ梅雨らしい湿気はまだ感じず、むしろ涼しいくらいです。なのに自然はしっかりしてます。着実に季節を刻んでいくのですから（当たり前か？）。
周囲の田んぼは稲がすくすくと育っています。ついこの間まで弱々しかった苗はしっかりと葉を伸ばして、遠目では田んぼは緑一色と言っていいでしょう。（我が家の田んぼは若干違いますが）　畑ではレタスやスナックエンドウ、春菊が採り頃となりました。小麦も実が充実してきています。ナス、ピーマン、キュウリ、インゲンなどの夏野菜は予定していた位置にやっと収まり、順調に育ってくれています。野山では一番遅く葉を出すネムノキがやっと新緑の季節となりました。オオバキボウシ（ウルイ）が花をつけ始め、ヤマユリも地中から茎を伸ばし着々と開花の準備をしています。気が付けば田んぼ脇に自生しているキショウブの花は終わっていました。山野草や田畑の季節は暦通りすっかり初夏です。都から遠く離れた田んぼの畦にミヤコグサ。

草とり地獄が始まりました。もちろん好きでやっているわけではありません。雑草を物理的に除去する。生えてきてしまった以上はそうするしかない。できれば生やさない技術（生理的に余計な草を発生させない技）を身に付けたいと悪戦苦闘しているのですが。でこんな状態になってしまった田んぼはコロバシが活躍します。こうなるはずじゃなかったのですけど…。ヒエが大発生した田んぼ。他にコナギが発生した田、ヒルムシロが発生した田などバリエーション多数。

けさ鶏の世話に行ったら、小屋の軒下に置いてある米ぬか袋（２０キロ）が引き裂かれた状態で２ｍほど動いていました。う〜ん、一体何故？　昨年、一昨年の真夏に鶏小屋に熊が侵入し大被害を被りましたが、その後害獣駆除申請をして無事捕獲してもらっています。熊は通常単独行動なので、まさかまたとは思いますが、あれだけ重たいものを動かすとなると他のケモノは考えにくい。赤糠が好きとも聞きますし…｡幸いなことに鶏小屋に侵入しようとした形跡はありません。とりあえず夕方小屋の周りで焚き火をしてみました。煙の匂いを嫌って近づかなくなるといいのですが。

田んぼの草取りが始まり、一日で田んぼにいる時間も格段に増えてきます。ヘタすると６月は寝床よりも田んぼにいる時間の方が多いでしょう。その田んぼにはたくさんの生き物が見られますが、一番身近なのはやっぱりカエル。今まではあまり関心を持たず、細長くてかわいくない奴はトノサマガエル、親指位の可愛らしいのは皆アマガエルと思っていたのがどうやらそれだけではないらしい。確かに同じような輩を数匹捕まえているとちょっと違う奴もいる。で検索してみたらシュレーゲルアオガエルというのもいるらしいです。さらに田んぼ脇の草木に泡状の卵らしきものも発見。これはもしかするとモリアオガエルの卵なのかなあ。その卵の近くにいたカエル君のショット。愛嬌があってかわいいですね。何でもシュレーゲルアオガエルとモリアオガエルは似ていて見分けが難しいらしいです。かなり接近して撮ったのだけど、あんたリラックスしすぎじゃない？　さてどっちの種類かな。（多分シュレーゲル君）

陽射しが強くなってきました。関東から西の方は晴天が続かず、このまま梅雨入りかとも言われているようですが、会津はここ数週間安定した天気が続いており、特に先週は一滴も雨が降りませんでした。田植えも終わり、さあ遅れている野菜の定植だ！といきたいところですが、こうカラカラですと定植後の水くれなどの世話が必要なのでもう少し様子見です。その畑では春先に植えたレタスが採りごろに。この乾燥した天気に助けられ順調に育ってくれました。と同時にツユクサと呼ばれる草もはびこり始めました。その名の通りこの時期に一斉に芽を出します。他にオオジシバリも。畦や道端ではアザミやアカツメクサ、シロツメクサが目につきます。山では帰化植物のニセアカシアが鮮やかな白い花を咲かせています。山では今一番目立つ花かも。一方で甘い香りを放っていた桐の花やタニウツギは盛りを過ぎたようです。庭先の柿の花は開花直前。

早稲谷のさなぶり休みである今日、老人会主催で組対抗ゲートボール大会が行われました。農作業が目白押しですが、村の行事ゆえに不参加という訳にはいきません。どうせ農休日ですし。（でもこういう時は離れた畑に行って気をまぎらわせようと思っていたのですが）
大会は無事（？）午前中に終了し、午後は若松から農作業体験のために二人来園してくれたので、ナメコ用のほだ木に植菌しました。（あれ農休日は？　いいんです、庭先での作業なので。）昨年初冬に切り倒しておいたヤナギと春先もらったクルミのほだ木に２０００駒ほど打ち込みました。クルミは菌が回るのが早いので秋には収穫できるでしょう。

田植えも終わり、かと言って一段落どころかこの時期にやらなければいけない作業は目白押しで、何から手をつけていいやら…｡とりあえずリンゴの摘果を始めました。他にここ１週間の間にやっておきたいことを羅列すると、夏野菜の定植、大豆播種、田んぼ草取り、畦草刈、原木ナメコの植菌などなど。特に田んぼは早くもコナギの姿が確認されたので、早急にコロバシをかけたいと思っています。が、時間が…｡このように花芽に数個（受粉がよければ５個くらい）ついた実を一つだけ選択し、他を落としていきます。これが第一段階。さらに一枝から取れる実の数は決まっているので、それを選び余計な花芽の実は全て摘果します。数あるリンゴの作業の中で、摘果はもっとも時間と労力の必要な作業だそうです。実際に１本の木を終えるのに３時間ほど掛かりました。リンゴの木は全部で２４本。全て終わるのはいつのことやら。