敗戦後の混乱期に日本国憲法がどのように創られたか、その模様を映画化した「日本の青空」を見てきました。
子供のころから日本史好きでしたが、それは主に古代とか中世の話で、近代史となるとパタッとその興味がそがれてしまう。理由は時間的に近いため想像力が掻き立てられないとか、受験勉強何かともかかわりがあると思います。戦後史となるとさらにその傾向が強く、憲法の成立過程も実はちっともよく判っていなかった。
で今回の映画ですが、多くの日本人が平和を望み様々な私案を出していたこと、それに対して当時の政府案は天皇制堅持で民主的でなかったこと、そして今の憲法が民間から提出された私案を元に作成されたことが丹念に描かれていました。
さらに興味深かったのがGHQの占領政策がボクの想像以上に民主的な感じで描かれていたことでしょうか。現米国の中東への頭ごなしの対応と印象が違う。まあ、政治的なメッセージの部分を差し引いて考えても、日本国憲法が決して米国の一方的な押し付けでないことがよく判りました。
今改憲論が盛んに唱えられています。その論拠の一つは押し付けられたという無反省的被害者妄想。実際はそうでなかったことをこの映画は示してくれているわけですが、本当に大切なのは今の憲法の中身であり、どんな世界を理想とし目指しているかです。で戦争放棄、基本的人権の保障などこの憲法の理念は素晴らしいと思います。なんて実は憲法全文を精読したことがないので断片的な情報の受け売りですが。(この辺が弱いなあ・・・。説得力なし。) でも戦争の永久放棄こそ日本国憲法の真髄です。これは間違いない。今の世界情勢に合わせて戦争ができるように改正するなんて、あの人は政治家としてちゃんと職責を果たしていますかね。(彼にとって職責は賭けるものらしいですけど。)
ともかくこれからも会津各地で「日本の青空」は上映されるそうですから、皆さん、ぜひご覧ください。

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