イタリアで行われている食糧サミットや穀物相場の急上昇などの影響だと思いますが、マスコミで食糧危機という言葉がやたらと目立つようになりました。そんな中、町村官房長官が講演で減反政策に疑問を呈したと大きく報道され、それに対して自民党幹部や農林族から何の根回しもない先走りの発言と批判されたとか。ご本人は講演の一部を勝手に抜粋され、あたかも減反見直しのように伝えられ不本意と主張していますが、その真意はともかく、これだけ世界中で食糧不足が騒がれる中、なぜ今も減反なの? と多くの方は思っているのではないでしょうか。
しかし減反政策は粛々と進み、例えば秋田・大潟村では転作面積が昨年より300ha急増の1200haになったそうです。おそらく日本でもっとも生産コストの安い大潟村の農家でさえ、今の米価では採算が取れず転作や離農を余儀なくされている現状・・・。世界各地で飢餓が発生していても、日本はまだまだ高みの見物。
だから町村さんの発言についてコメントを求められた福田さんは「減反をしないで済むように、皆さん若いんだからたくさん食べてよ、おコメを」と何とも無責任なことが軽く言えるわけです。相変わらず米価は国内の需給バランスに頼っている。能力のある大潟村を始め多くのお百姓さんは「作るな」と押し付けられる減反政策の呪縛から抜け出せられていません。
発展途上国と食糧を奪い合っている飽食の国。それが穀物高騰の一因となっているのですから、食糧サミットで緊急援助として輸入備蓄米30万トン放出なんて上目線で宣言するよりも、自給率向上を徹底させるようもっと頑張りますと宣言した方が、国際的にはよほどアピール力があると思うのですが。
上堰沿いに見つけたナツハゼ。さて我が家もますます山菜自給率を上げましょう!(って要するに採取生活)

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