ひぐらし農園のその日暮らし通信

今回の大地震で被災された方にはあらためてお見舞い申し上げます。また、亡くなられた方のご冥福をお祈り申し上げます。

地震から早や一週間、いまだに震災は収まらず、さらに原発は危機的な状況にあります。喜多方は地震による被害はなかったものの、ガソリンが全くなくなってしまいました。こういうときこそ自給力。とはいえ米・ミソなどは十分あるものの、燃料がないと全く動けない。ましてこんな山奥では・・・。肝心なところが抜けていました。

今会津に続々と原発から避難するために浜通りから人が移動してきています。喜多方にも数百人の単位で避難されているようです。いつ収まるのか。いや本当に収まってくれるのか。いつ帰れるのか。この不安な心境、絶望感は察するに余りあります。しかし先行きが不透明すぎてなんとも励ましようがない。

今朝も１５センチほど雪が降りました。本来なら種まきの時期なのですが、こんな状況でなんとも気分が乗りません。
　　
豊かな自然に育まれたお米・野菜たちってホントに美味しい！
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安心な農産物の生産・提携「ひぐらし農園」

信じられない事態です。被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。また心配して多くの方からメール等でご連絡頂けたことうれしく思います。ありがとうございました。
会津、というか喜多方付近はほとんど被害はありませんでした。同じ会津でも会津坂下や若松はかなり揺れたようです。ところがこちらはゆっくりと横揺れがあったものの、モノが落ちる、倒れるということはありませんでした。あのおんぼろ我が家も無事持ちこたえました。

それにしてもテレビで映された映像は衝撃的でした。大きな被害もなかった身として、何か被災地のお役に立ちたい。しかしいったいボクに何ができるだろうか。人間はあまりにも無力です。

いま気になるのはやはり原発です。心配された最悪の事態が刻々と近づきつつあるのでしょうか。この件に関しては東電職員の懸命の処置作業を見守るしかありません。そして正確な情報が欲しい。いまＮＨＫの７時のニュースを見ていますが、番組が１５分過ぎていまだに原発のことに触れていない。やっぱりおかしい。
　　
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三寒四温。今朝も雪。きれいな雪の花のようになりました。急いでいたので写真はイマイチですが。
　　
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相馬で行われた福島県有機農業ネットワーク総会「第二回農を変えたい！福島県集会」に参加してきました。会場は松川浦のホテル清風荘。海辺のホテル。会津から4時間かけてやってきました。我が家の廻りはまだ１ｍ近い積雪があるのにこちらはカラカラの別世界。久しぶりの海にテンションが上がります。
総会には50名を越える参加者がありました。分野も様々。いろんな方とお会いでき感謝です。今回は自然食品店を経営されていたり、栄養管理士の方、生協などの参加者があり、いつもより食、アレルギー、子育て、里山再生などの話題も多かった。この手の集会で、いまもっとも話題に上がりがちなＴＰＰの問題はあえて封印。新規就農者のリレートークを経て夜はお待ちかねの交流会。山の人は海の幸に飢えております。宿から朝日が海越しに望めるのがこの宿のウリだそうです。当然早起きして日の出を拝む。直前の青い海も魅力的。カメラ小僧時代は当然デジカメではなかったので一瞬のチャンスも逃すまいとシャッターを押すタイミングに全神経を集中させたものですが、いまはバカバカ押してしまいますね。後で見ると似たような画ばかり。
二日目は各方部に分かれて今年の活動計画を立てる。会津は6名。生協の副理事さんなどもいたので、生協と連携して会津でファーマーズマーケットをやってみようということになりました。県全体では昨年秋田で行われ3000人もの人を集めたと話題のオーガニックフェスタｉｎ秋田を参考に、同じような企画をやってみましょうということに。どちらも楽しみです。
解散後は松川浦漁港でお土産購入。買っていかないと家族に怒られます。
　　
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電気は大正の頃には通った。青年団で植林していた杉が大正元年の洪水で山抜けして流された。その残りを電柱に供出した。明かりは石油ランプ。和ろうそく。下村にろうそくを作ってくれる人がいた。漆の実を持っていくと、ろうそくと交換してくれた。菜種油はお灯明につかうだけ。菜種油は舟岡で絞ってくれる家があった。その家の屋号は今も油屋
。

醤油は自給していた。小麦を炒ってコウジを作る。絞る前にもろみごと煮立ててから絞った。大麦も作ったが、雪にあまり強くない。

羽織百姓を目指して豊さんのおじいさんが田んぼを買いましていった。資金源は小さな桶を作って売ったお金。一個五〇銭。買った田は小作にだす。戦後の農地解放で半分の一町二反に減少。

戦前は早稲谷に一〇ヶくらい水車があった。だいたいは数件が共同で所有。製粉、米つきに使う。洪水で流され、昭和二〇年にはすべて無くなる。その後は石油発動機を導入。奥さんの川角の実家でも大きな水車を所有。土するす、製粉、精米を委託され賃取り。おかあさんはよるも寝ずに働いて、こどもたちの養育費にした。水車から長いロープをベルト代わりに使い動力を取る。

田んぼ。
四月末苗代作り。五月一日〜五日種蒔き。田植えは六月三日〜十日。安部家は結いでも一番最後。五月中は田起こし。馬で二回、ｽｷで起こし、砕土。馬クワで代掻き。草取りは三回。一回目はコロバシ。計算したら水田一反に三十三人役が必要。これでは儲からないと思い、ナメコを始める。

馬をやめたあと、その小屋に豚を飼う。子を産ませ売る。夜中二時間ごとに隔離していた子豚を母豚に合わせ、授乳後また離す。母豚をなでると横になり、授乳する状態に。子豚は乳を飲む乳房が決まっていた。ずっと一緒にいると母豚につぶされる。

　　
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日曜日に時間がとれたので早稲谷の篤農家、安部豊さん宅を訪問し、昔の事についていろいろ聞いてみました。
備忘録のつもりでメモ書き。

養蚕　昭和４８年頃まで。年３回。マユで出荷していた。その前は木綿を栽培していた。戦前は養蚕、しかし食糧不足となり畑を麦に変更、戦時中にまた絹の必要性がでて（パラシュートの素材など）また養蚕。一度切って起こした畑をまた桑畑に戻す。桑は家の周りの畑。約三反。家は昭和二八年に新築したが、その時も養蚕がしやすいような構造に。少し前に建て替えた同じ早稲谷の大森信男さん宅を参考にした。

牛はいなかったが、馬を飼っていた。昭和三五年ごろまで。えさは畦草と川原の草。彼岸のころまでは苅った草は干し草にして冬用に保存。馬は一〇年位。えさ用の草は豊富にあって奪い合いというほどではなかった。奥にくず山があって、お盆の頃はくずを一杯苅っておいて山に入らずに済むようにした。馬はくずが好き。あとは自分の畦と川原の草で充分。山には芝山、草刈山があったが、草刈り山は昭和二〇年前には使われなくなり、木が生えていた。

原木ナメコは昭和二七年頃開始。昭和三五年に価格が暴落。それにあわせて原木シイタケを始める。シイタケは価格変動が少ない。昭和四〇からは冬季も出荷。高温性の菌がでたので夏もやったがうまくいかず。菌糸は森産業から購入。昭和三二年頃、缶詰工場を造る。森林組合と共販。
　　
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