はるばる100キロ先の福島市で、簡易測定ながら食品の放射能測定をしてくれるワークショップがあると聞きつけ、⇒
http://sokuteiki.exblog.jp/
これは!と畑のほうれん草を持って行ってきました。結果から申し上げると、測定希望者が殺到して、到着がギリギリだったひぐらし農園のほうれん草は測定されず・・・。残念でした。
主催者の予想をはるかに上回る参加者で現場は混乱気味+熱気ムンムン。福島市は放射能空間線量が1.5μS/hと高く、場所によっては3μ以上のホットスポットもあります。それだけに関心が高いようです。
LB200 植物・食品放射線ベクレルモニターという代物。
まずは持ち込まれた野菜を細かく刻む。
それを容器に入れ、
測定装置に投入。これは鉛で囲まれており、外部からの放射線を遮断するそうです。何となくゆる〜い感じはフランス風?
集まった人たちも興味津々。
マスコミ取材も多数。こちらは韓国のメディアでした。
で、こちらが結果。測定開始から5時間たっても全ての結果は出ていません。かなり時間が必要。
35Bq/kg以下の測定は出来ないそうです。が、結果にそれ以下の数値が出ているのは作物による補正、空間線量の影響による補正等があるため。しかし測定希望者が殺到している中、いくら先着順とはいえ、愛媛産や千葉産の野菜を測定する必要があるのか。周りは生産者というよりも消費者風の方が多かったから仕方ないでしょうか。
講演の内容をまとめたいと思います。今回の企画はフランスのCRIIRADという団体を招いてのもの。CRIIRADは、Commission de Recherche et d’Information Indépendantes sur la Radioactivité(放射能に関する調査および情報提供の独立委員会)の略称で、非営利団体:環境保護団体として国に公認されている団体、分析研究所:フランス厚生省から技術資格証明書を認定された研究所とのこと。
講演内容は大方日本の学者が語っていることと変わりがありませんでしたが、いくつか記憶に残ったことを挙げておきます。
・内部被曝を計算する上で、1立方メートルあたりの放射能濃度(ベクレル/㎥)のデータが必要だか、驚いたことに日本ではこのデータが見当たらない。
・唯一、東京でのデータがあったが、ヨウ素はフィルターで捕らえられる粒子とガスの両方があり、東京のデータは粒子のみで、実際大気にあるヨウ素全体量よりも少なめのデータではないか。
・健康被害による賠償を請求するためにも、詳細なデータを収集し保管しておく必要がある。とにかくきっちりとデータを提出させること。
・100ミリシーベルト/年の被曝でも安全という学者はフランスでもいる。しかしこれは間違いで、どんなに少量でも被曝すれば健康被害がおきるということが追跡調査で判ってきた。追跡調査とは広島・長崎でも研究である。←これが事実なら、長崎大・山下教授は全くの不勉強で研究者としての資格なしということですよね。
・ICRPの事故時の許容基準は20から100ミリS/年。なぜこれだけの巾があるのか。それは国の事情に合わせて選択できるようにするため。←つまり日本は政治的な理由で100ミリにしようとしている。
・内部被曝の説明時にこの
IRSNのシュミレーションを引用していました。
最後に福島のホットスポットとしてニュースでも取り上げられている渡利中学校を例に外部被曝量を試算してくれました。渡利中の校庭は2.8μS/h。一言、「非常に高い」ここで200日間30分の被曝。家に帰る。通学中、家の庭等で4時間365日2.2μS/h被曝。家の中、居間で4時間365日0.6μS/h被曝。自分の部屋で10時間365日0.38μS/h被曝。等具体的に積み上げていって外部被曝だけで年間9mS/h。これ以外に内部被曝、さらにこの2ヶ月間高濃度に拡散したための被曝量も加わる。「ここは避難すべきか、土壌の入れ替えを行うべき。」 福島市内在住の方の前ではっきりと言っていましたが、皆判っているのか、考えたくないのか、さしたるどよめきも起きず。重苦しい雰囲気が漂っていました。ちなみに会場には赤ん坊を背負って参加してるお母さんや幼児を連れた夫婦も多数見受けられました。
帰りに渡利地区に寄って見ました。実は去年の夏、毎週通った福島・ファーマーズマーケットの会場、テンダーマーケットMANAさんも渡利地区にあり、現在は県外に避難されています。
市内は全く日常の世界。渡利中学校を除いてみたけど、グランドの表土を剥いだ気配はなし。
豊かな自然に育まれたお米・野菜たちってホントに美味しい!
〜山間の小さな農業を応援して下さい〜
安心な農産物の生産・提携「ひぐらし農園」

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