先日、喜多方市「新総合計画策定に係る地区別市民懇談会」に参加してきました。
企画政策部長を筆頭に、総務部長、市民部長など各部長が出席しているところから、市の懇談会に対する並々ならぬ意欲を感じると、本来なら素直に評価するところですが、だいぶ擦れてしまったので、そう単純にはいきません(笑)
市の意気込みとは裏腹に、残念ながら市民の出席者数は13名と少なく、市民の関心はまだまだ低そうです。
これは市の問題か、市民の意識が低いのか。
さて実際に出席してみて思うことはたくさんありました。
喜多方市は合併して11年目に入ります。この間、人口は57,000人から50,000人を割り込むなど急速な人口減少を迎え、高齢化率も29%から32%と3%増加しています。
これからの10年、すなわち2026年には人口はさらに減少し45,000人を下回り、高齢化率も40%近くになる見込みです。(ちなみに喜多方市山都町地区はすでに高齢化率40%を超えており、10年後は市全体が山都町のような状況になるということです)
それにともない、市の財政は縮小し、市の職員は減少していくので、今の仕組みのままでは行き届かない行政サービスもたくさん出てくるはず。
新総合計画は、当然こうした状況を考慮し、既存の仕組みにとらわれない方法で、より住みよい喜多方市を実現するものでなければいけません。
示された計画案は、「力強い産業 人が輝く 活力満ちる安心・快適なまち」を将来の都市像とし、産業の振興と雇用の創出、地域コミュニティの活性化、子育て環境の拡充、市民の参画と協働などを謳うなど、一見非の打ち所がないもの。
これからの行政運営の鍵は市民の参画と協働をであることは間違いありません。
しかし、計画案には言葉では触れているものの具体的且つ目新しい提案はほとんど見えず、となると逆に美辞麗句が並んでいるだけとも言える訳で、実際に示された指標の目標値も軒並み右肩上がり。
縮小社会に対する覚悟、備えが見えない。
小規模多機能自治など、先行する例が全国にいくつもあるのですが、そうした具体的な提案はなし。
相変わらず産業の振興=企業誘致。
農業の振興=ブランドイメージの確立。
子育て支援=保育の充実。
お決まりの男女共同参画の推進。
男女の出会いの創出はウケたなあ。
大丈夫かな・・・。
13名の参加者の中に仲良くしている議員さんがいたので、計画案がどのような経過でここまでつくられたのか聞いてみたところ、議員全員が関わっている訳ではないというお話でした。
議会の3つの各委員会委員長(つまり3名)や一般公募の市民(15名ほど)を含めたワークショップなどは開催されていたようですが、市の謳う市民の参画と協働とはまだまだ不十分のようです。
その議員さんも、総合計画策定に議会の関わり方があまりに薄いことをたいへん嘆いていました。
(これは議会軽視ともいえるのではないでしょうか? それとも議員は市民の不満を伝達することが第一の仕事と考えている方が多く気にならないということでしょうか?)
懇談会の市民の出席者数の少なさも物語るように、縮小社会に向けた行政と市民との協働を具体化する道はまだまだ遠しだなあと思いました。
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