人情を盗まれた話

2020/2/11 | 投稿者: huamiee

11月末に60代後半の女性が、
「仕事場の保育園の給食室で使うかわいいエプロンを2枚仕入れてほしい」
と言って、予算をお聞きました。
同時に店内のお洋服を2枚気に入っていただき、一週間後にまたエプロンの結果を聞きに来るので、
それまで取り置いててほしいと。

お名前と電話番号をお聞きして、快く承知しました。
そして定休日に問屋をまわり、気に入っていただけそうなエプロンを探して、画像を何点か用意しました。

そして一週間がたち。

いらっしゃいません。


もう数日待って、伺っていた番号に電話しました。

すると、娘さんらしき人がでて、
「あー、お母さんからその話聞いてますわ。服を取ってもらってて、エプロンをお願いしてるのも知ってます。
 せやけど、あれからすぐ入院してしまいましてん。」
と。

「そうゆうご事情でしたか。
お嬢様におっしゃっていただいてたなんて、
お母様、ご病気なのに、うちの店のことを気にかけていただいてたのですね。
取り置きの服は申し訳ないですが、店頭に出させてもらいますね。
エプロンのご入用は春だってお聞きしてたので、
また良くなられたらいらっしゃってくださいとお伝えください。」


年が明け、昨日そのお客様がやってきました。
お顔は覚えてなかったけど、
「エプロンを探してもらってる」と言われ、すぐにわかりました。
「あぁ、ご入院されてたらしいですね。娘さんから聞きました。
大丈夫でしたか?もう治られたのですか?」と尋ねると、

「あ、そうそう、入院してて」とおっしゃるのも早々に、マネキンの服を
「この服いいね、置いといて。」と。

そして、自分のバッグからエプロンを出し、
「このヒモ部分が細くて使いにくいから直したい。こっちのかっぽう着は前にスリットをいれてほしい。」
とお修理依頼。

「ごめんなさい、うちはミシンもないですし、お直ししてないです。
3Fにリフォーム専門店がありますから、そちらにいってみては?」とご案内しました。
すると、「そこ、お金とるんでしょ?」と。
「??ええまぁ。修理店なんでお代は頂戴しますよ。もちろん。」
「ま、一度みてもらうわ。じゃぁ、その服置いといて!」と。

そのあとすぐに別のお客様がいらっしゃったので、
「はーい」と返事して、接客に戻りました。
リフォーム屋からすぐ戻ってらっしゃるのだと、服をレジの中でお預かりして待ちました。この時点で昼過ぎ。

そして閉店時間となりました。

なんとなく「ははーん」と思った節があるので、以前聞いていた番号に電話しました。

するとまた娘さんがでました。

「お母さんから聞いてますわ。
あのあとリフォームの店探すの大変でうろうろ難儀して、
もう5時半までかかったんや!あんた3階か4階にあるゆーたけどなかったで!
せやからもうしんどなって帰ってきたわ。
……って、お母さんが言ってましたわ。
……ほんで、今まだバスの中やってゆーてましたわ!」



ちーん。



「あの。
そしたらこれだけお母様にお伝えください。
お日にちこえてのお取り置き、お受けできなくなりましたので、
店頭に出させていただきます。」

「はいはい、あの服ね。かましませんよ。」


プチッ。

もう電話切りました。


娘とか入院してたとか。
まんまと信じてしまいました。
自作自演できる人ってこうも平気で嘘がつけるものなのか。

この件で、金額的な損金はないけれど。
購入まで至らない接客はプライスレスなんだろうけど。

店側の真心と誠意を盗まれた気がしてならないのです。
4



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