カンテレを始めたいけれど、習うところがない、忙しくて習えない、という声を耳にします。それなら!weblogカンテレレッスンを始めましょう。
フィンランドの伝統曲を中心に、5弦カンテレの基本的な演奏法やテクニックのあれこれをご紹介していきたいと思います。
楽器はないけれど5弦カンテレの音楽に関心があるという方は、ぜひほかの楽器でお試しください。
まずはチューニングから。
*5弦カンテレの調律
まず、5弦カンテレの弦を、
長い方から1弦、2弦、3弦、4弦、5弦、と呼びます。5弦カンテレは一般的には、
1弦から5弦を、マイナー(短調)またはメジャー(長調)の1・2・3・4・5度の音に合わせます。1弦の音は、最近人気のWINGではD(レ)に設定されていますが、トラディショナルなタイプのものは、もう少し弦長が短い場合もあって、Dではゆるすぎていい音が鳴らないこともあります。その場合は、まずE♭かEに合わせてみましょう。それでもダメなときは、F、Gなど試してみてください。ただし、無理に高くすると弦が切れることがありますので、ご注意を!
このウェブレッスンでは、便宜上、一弦の音をDとします。
(違う音域の方も、弦番号でそのまま対応できるよう表記します。実際、古い楽譜などは特に音域が合わないものも多くて、移調して弾く場合が多いのです。)
では、ほかの弦も合わせてみましょう。まずはマイナーにしてみましょう。1弦から順に DEFGA の五音に合わせます。
(弦) 1 2 3 4 5
(音) D E F G A
ぽろろろん、と鳴らしてみると。
なにやら、もの悲しい響きになりましたね。
では、次に、3弦を半音高くしてみましょう。
(弦) 1 2 3 4 5
(音) D E F♯ G A
これがメジャーのチューニングです。明るい響きになりますね。
カンテレは、基本的には開放弦で弾きます。つまり、ヴァイオリンやギターのように弦を押さえて音程を変えるのではなく、最初に調律した5つの音で、音楽を構成するのです。(ハーモニクスで違う音を出すテクニックはありますが、それはまた後日。)
*構え方
低めの椅子にゆったり腰掛けるか、(高めの椅子ではカンテレが前に滑り落ちます)、床にあぐらをかいて、太ももの上に、
5弦(短い方)が自分に近くなるように、体に平行に置きます。
テーブルに置くこともできます。かたかた動くようなら「ひっつきむし」のようなもので楽器を固定します。
ストラップのあるタイプのものは、右腕をストラップに通して肩にかけ、5弦が上に来るようにします。
*指のポジショニング
「プラッキング」といわれる、弦をつま弾いて鳴らす、いわゆる普通の弾き方の場合、基本的な指の置き方が3通りほどあって、それぞれの弦を、弦に対応する固定の指で弾くのが、ベーシックです。
とはいえ、曲によって融通がきいた方がいいですし、コードを弾いたりピックを使ったりいろいろなケースがあるので、柔軟にとらえていただければ、と思います。
一応、いちばん応用の利く、基本的な指の置き方は下記のとおりです。(指番号は、親指から順に12345、とします。)
(弦) 1 2 3 4 5
(指)右2 左4 左3 左2 右1

トラディショナルなタイプのカンテレでは、「ポンシ」と言われる高くなった部分に右手のひらの外側をつけたまま弾きます。そうすることで楽器を固定し、安定した音で弾くことができます。WINGには、「ポンシ」に当たる部分がないので、自由なポジションで弾くのが合っているのでしょう。
それでは、1本づつ、弦を鳴らしてみましょう。
(ここではマイナーの音で書きますが、メジャーでも弾いてみてくださいね。)
(弦) 1234|5432|1234|5432|
(音) DEFG|AGFE|DEFG|AGFE|
レミファソ|ラソファミ|レミファソ|ラソファミ|
慣れてきたら、自由なフレーズを弾いてみてください。
次回は曲を弾きます。
*ご質問はお気軽にコメントに書き込みをお願いします。

0