支笏湖氷濤まつり会場で17日に行われた、ノルウェーのパーカショニストTerje Isungsetとトランペット奏者Arve Henriksenによるアイスコンサートに行ってきました。
氷で楽器を制作し、氷の音楽を奏でるというコンサート。コンサートは夜7時からでしたが、日中からステージのそばで準備過程を見せていただきました。
穏やかな天候で日中気温が緩んでいたため、前夜のコンサートのままステージ上にセットしてあった氷の楽器の一部(小さいパーツや楽器は保冷車に保管してあり、大きい楽器やテーブル、パーカッションスタンド的なものがステージ上にありました)がとけて落ちたり、管楽器の音が鳴らなくしまっていたため、3時ころから楽器の補修・再制作作業。

楽器製作中のTerje。大きな氷から、手早くナイフで楽器を削りだしていきます。氷のための特別なナイフかと尋ねたら、「手に入る中で一番安いナイフ」と。

ステージ確認中。Terjeの向こうは、サウンドプロデューサーのAsle。コンサートのすばらしい音響効果は彼あってこそ。

開演時刻が迫ります。寒さの中、客席はびっしり。
演奏は40分休みなしで一続きの美しくイマジネイティヴな音と光の世界。
氷を氷で打つ深い響き。静寂。
氷をそっとこする音。静寂。
大小さまざまな氷のホルンからは野生を感じさせるような響き。
ArveとTerjeのヴォイスパフォーマンス。
太古(氷河期?)までさかのぼったような感覚と、母の胎内にいるような感覚を同時に覚える、静かで刺激的な素晴らしいコンサートでした。

終演後、互いの演奏をたたえあうTerjeとArve。

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