10月の小寺さんとのツアー最終日10月19日、京都のアートスペースHaseさんでのライブのこと、ずいぶん時間が経ってしまったのですけれど、会場とお客様がとても温かで素敵な雰囲気だったので、ぜひ書き留めておきたいと思います。
この日は高野山から京都に向かったのですが、前夜の高野山の寒さが嘘のように、京都市内の温度計は26℃。二条城の塀を横目に、すぐ近くの、会場のアートスペースHase(ハーゼ)さんへ。
アートスペースHase(ハーゼ)二条城前は、作曲家の加藤ユミコさんと打楽器奏者の宅間斉さんが、音楽会や練習の場として、ビルの地下のお部屋をご自分たちで音楽用に改装されたというシンプルで響きのよい空間。きれいで、それでいてかしこまった感じのない素敵なスペースです。クラシックを中心にいろいろな演奏会や催しが行われています。
小寺さんはいつものように、持ち込んだ機材一式をてきぱきとセッティング。照明も調整。この日はMC以外はPAなしでお届けすることになりました。
開場時間になるとたくさんの方が集まってくださって、客席がなごやかなとてもいい雰囲気です。人の集う「場」をつくってそれを育てていらっしゃる加藤さん、宅間さんのご活動をかいま見るようです。すばらしい。
客席の皆さんが森の写真とカンテレの音色をそのまま受け止めてくださるのがこちらにも伝わってきます。この日だけのスペシャルゲスト、京都在住のロビン・ロイドさんとの共演も、まさに森を歩いているような楽しさで、心温まるツアー最終日になりました。
ご来場くださった皆様、アートスペースハーゼの加藤さん、宅間さん、それからロビンさん、小寺さん、ありがとうございました!
CDもたくさんお買い上げいただいて、終演後もお客様といろいろお話しが尽きなかったのですけれど、私は日程の都合でその日の深夜に舞鶴から小樽へのフェリーに乗ることになっていて、名残惜しい中ばたばたと片付けて、宅間さんと小寺さんに助けていただいて、大急ぎで二条駅から舞鶴への列車に乗り込みました。というか、荷物もろとも列車に放り込んでいただいた、という感じ。おかげさまで無事、深夜の船に乗船できました!
20時間の船の旅は、一見時間がかかるようですけれど、空港との移動や楽器の運搬や、飛行機で預けることを考えると,実はとても快適で便利な手段。ツアーから日常に戻るためのクッションの時間としてもいいものです。穏やかな海の上で、まる一日ゆっくり、海を眺めたりお風呂に入ったり(お風呂の窓からも海原が広がっているのですよ〜)、デッキで本を読んだり楽譜を書いたりしながら、すばらしい経験をさせていただいたツアーの余韻にひたりました。
いまも、それぞれの場の景色や気配、お世話になったあの方、この方のお顔が頭の中を巡ります。ほんとにツアーは大好き。素晴らしい時間を、ありがとうございました!


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