2012/6/28

兄貴 4  葬儀司会

しつこく電話がなる

兄貴だ

「はい。おはようございます。」

「なんしよんぞ?飯食うぞ」

時計は7時

「兄貴 風呂入りたいんですけど・・・」

「後にせい!早よ来いよ!」

切れた・・・

ホテル内の和食のお店に行くと既に座っていた

「おはようございます。」

「おう。」

「兄貴 昨日はごちそうさまでした。」

「楽しかったか?」

「勉強になりました。ありがとうございました。」

「それはそうと 和食で良かったんか?」

「はい。」

あなた様がこの店に来いって言ったのでしょ。と言いかけたのを我慢

ご飯をいただきながら和やかに過ごした。



「じゃあ 9時にロビーな。」

「はい。」


風呂に入って 10分前にロビー到着

はい。兄貴は座って待っています・・・

変な眼鏡をかけて・・・


「眼鏡 どうしたんですか?」

ニコッと笑顔

「ミクリですか?」

コクッとうなずく

「いいですね〜」

「でも この間 新しいの買ってたじゃないですか!無駄遣いですよ!」

のところで 私に渡す

かけてみろ!の目をしていたので

かけて

「どうですか?似合いますか?」

「シブイのう!やらい!」

と言う

「いいんですね。男に二言はなしですよ!本当にもらいますよ!」

のところで バッグから眼鏡ケースを取り出し私にくれた

新品だ!



「ちょっと 遅くなったけど この間 誕生日やったろ。」


京都旅行の謎が解けた

うれしくて 言葉がなかった

立ち尽くす私に 手を出す

「金」

「えっ?くれたんじゃないんですか?」

「違うわい。財布。」

「あー・・・」

「そこで待っとけ。」

そう言って フロントへ支払いに行く兄貴

照れくさかったのだろう

兄貴の背中に頭を下げた



いただいた眼鏡をしたまま車に乗り

「兄貴 直帰でいいですか?」

と 聞いた

「いや 新喜劇見に行こう」

「えーーっ!?急に行って入れるんですか?」

「入れるやろ。」

言われるまま なんば花月へ


着いたら チケットをバックから取り出す兄貴

「ほい。」

「ほいって兄貴。チケットあるならあるって言ってくださいよ〜」

無視して入っていく兄貴

入ると・・・

ど真ん中の最前列・・・

「兄貴 キチンと言ってくださいよ。心の準備がいるんだから・・・。」

「何の?そんなことより始まるぞ。」


ぼんちおさむ・阪神巨人・いくよくるよ

次々に私の目の前にスターが現れた

その都度 興奮して兄貴を見る

そんな私を 兄貴は やさしい眼差しで見ていた



終わって 駐車場まで歩いた

「兄貴 おもしろかったですね。」

「ほうか。」

「はい。久々に興奮しました。」

「ほうか。」

「ほうかじゃなくて そうやなとか おもしろかったのおとか言ってくださいよ。」

「命令すな!」

と 私の頭をたたく兄貴



私は ご機嫌さんで 車に乗った

「兄貴 もう 直帰でいいですね。」

「うん。」

「了解です。」

「少し寝るけん 丸亀手前で起こしてくれや。」

「はい わかりました。」

矢沢さんの歌を聴きながら 私はゆっくり車を走らせる



やっと帰れる

そんな思い と 

もう少し兄貴と居たい

という思い・・・



香川に入ったので

「兄貴。香川入りました。」

「ん?早いのお・・・。」

兄貴 寝ぼけてらっしゃいます

「兄貴!」

「急にでかい声出すな。なんぞ?」

「リミッター切ってるこのアリストでチンタラ走るわけにはいきませんよ!」


冷静な顔になり 時計を見る

微笑んで 

「80キロ走行ありがとう。丸亀で下りてくれるか?」

「えーっ?何するんですか?」

「地鶏!親鳥食べよ」

「えーっ・・・」

「なんぞ?」

「僕だけ 飲めないじゃないですか・・・」

「飲みたいんか?」

「あったり前やないですか!」

「泊まるか?」

兄貴 真顔である

危険すぎると察知した私

「冗談ですよ。明日も早いし 今日は 酒はちょっと・・・」

「なーんも 泊まってもかまんぞ。」

真顔である

「とんでもない!お茶で 親鳥いただきます!」



目の前で おいしそうにビールを飲む兄貴

飲みたい!気配を消してお茶を飲む私

しかし 今日は帰りたい!

そんな私を 悪い顔で見ている

知らん振りをして 地獄の時を過ごした



日付が変わろうとしている

松山インターが見えてきた

帰ってきた

やっと 帰ってきた

絶対に 兄貴に話しかけてはならない

これ以上は 流石の私もお供不可能である

時折 こちらを見ているが

私は 真っ直ぐ前を見て運転した


料金所を通過し 国道に入ったところで

「けいご。」

「はい。」

「ありがとうな。」

「何を言われます。こちらこそありがとうございました。」



「けいご。」

「はい・・・。」

「飲みたくないか?」

「全然です!」キッパリ

「ほうか・・」

悲しそうな顔をする

かわいそうになる

が!絶対に乗ってはならない

痛い目に何度もあっている・・・

「そしたら お前の会社でお別れやな・・」

「はい。そうですよ。お別れです」

毅然とした態度で挑む私

兄貴 急に笑い出す

「なんですか?」

「冗談よ。今日は俺も帰るよ。そんなに引きつらんでええやん。」

「別に引きつってないですよ。何言ってるんですか。」

「また 誘うよ。今日はゆっくり寝えや。」

「・・・。」



会社に着き 車を降りた

兄貴を見送り 一礼した

終わった

その一言に尽きる



電話が鳴る

「はい」

小さい声で出た

「お前 今 やっと終わったって思ったやろ?」

「思ってないですよ。何言いよ・・・」

のところで 電話がブチっと切れた

 

「兄貴と2人 京都の旅」 おしまいです。





【 追  記 】

兄貴と出会って15年の月日・・・

兄貴の関係する方が亡くなった時

他社での葬儀が決まっていても

兄貴はひっくり返して当社で葬儀をさせます

自分の友人や後輩にも

葬儀があったらこいつに言え

そう言います

葬儀屋ができるのではないか?

と思えるくらいの件数を紹介してくれます

供花や供物 どこの葬儀場であっても

すべて当社から持って行かせます

「兄貴だったら 葬儀屋もできるんじゃないですか?」

と 聞いたことがあります

「けいご。わしは鳶の親方じゃ。そんな中途半端はできんのよ。お前がやる!言うんやったら金出しちゃる。けど お前は会社張れる器じゃない。おやじさん(社長)に感謝して 今のまま 精進せい。お前はそれがええ。」

と 返ってきました・・・



今年の3月 兄貴に呼ばれました

「レクサス600のロング買うたけん 見に来い」

私を横に乗せて うれしそうに説明していました

シートを暖かくしてくれたり

矢沢さんのDVDを流しながら スピーカーの説明をしてくれたり・・・



数え切れない思い出がございます



長くなりましたが 兄貴物語も今日で終わり

最後に 兄貴の言葉を私のこどもたちに遺しておきます


鳶職は家業である

家業は一家である

その一族郎党が

路頭に迷わないように

いつも考えるのが

親方である








平成24年6月16日未明 

家族に看取られながら 安らかに息を引き取った  享年46



通夜 葬儀とも多くの人 人 人

ひとりひとりが 笑顔の遺影に 手を合わせ 涙した

私は 毅然とマイクを握った

それが恩返しだと思った

私の葬儀司会は天下一品だと言っていた

思い出の数々を思うと

兄貴にもう2度と会えないと思うと

心が千切れそうになった

でも喋り続けた

多くの先輩たちが

「けいご ありがとう」と言った



離婚した時 兄貴が言った

「勝手に結婚して 勝手にこどもつくって 別れたけん 後は知らんじゃ お前 人間としてクソぞ。こどもの人生にだけは責任もてよ。その気持ちがあるんやったらもう悩まんでええ。大変やったの。」

マイクを握る私にその時の兄貴の声が聞こえた・・・









兄貴 安らかにお眠りください 

僕も 寿命を終えたら参ります

また いっしょに お酒を飲みましょう

さようなら・・・





クリックすると元のサイズで表示します

私と兄貴(いただいた眼鏡をかけて・・・)
12

2012/6/27

兄貴 3  葬儀司会

食事を終え 兄貴と2人 

京の夜景を楽しみながら

ゆっくりと歩いている

街中を流れる川の音が心地よい



「けいご。」

「はい。」

「京都はいいなあ。」

「はい。」

「こういう風に何も考えないで過ごせるのはいいなあ・・・。」

「はい。」



16の時から働いて 遊んで ヤンチャして

19で独立して 必死で会社を大きくして

常に多くの人が周りを囲んで・・・

そんな兄貴の人生

こんな時間がほしかったのかもしれない

兄貴の横顔を見ながら そんな風に感じた





しばらく会話のないまま2人で歩いた・・・


「1軒 行くか?」

「いや お金いっぱい使ったから もう帰りましょう。」

「何か お前に帰ろうと言われたらむかつく。」

「何でですか!」

「行く。着いて来い。」

「・・・。」

はい!連れて行ってください!を予想していたのだろう・・・



何だかすごいところに入った

表通りからはとても想像できないような造り

案内されるまま奥へ

兄貴にいろんなところへ連れて行ってもらったがここは別格

華やかなドレスを着たお姉さま方に囲まれた


キョロキョロしていると

「けいご。」

上座に座っている兄貴が呼ぶ

「はい。」

「何飲むんぞ?」

「わからないので兄貴といっしょで。」

「いかん。お前が決めろ。」

お姉さまがメニューを私に渡す

!!!



松山と0が一個違う・・・


兄貴を見た

悪い顔をして私をちら見している

小声で

「兄貴。」

と 呼んだ

無視している


とりあえず いちばん安いセットにしようと思い

「焼酎の水割りで・・・。」

と 告げた

安いといっても松山だったら3軒行ける

兄貴は相変わらず悪い顔で私をちら見する


兄貴と乾杯したところで

リーダー格のお姉さまが兄貴に向かって

「私たちも ご馳走になってよろしいですか?」

と聞いた

悪い顔をしたままの兄貴は

「会計は そいつだから そいつに聞いて。」

と私を見た・・・



慌ててメニューチェック

んー・・・

グラスワイン2000円〜

・・・

兄貴を見た

うなずいたので

小さな声で

「どうぞ 何でも飲んでください・・・」



5人のお姉さま方はみんなワインにした・・・



和やかに過ごしていると

「けいご」

と言って 後ろを見ろ!の合図

2階から オーラの違った方々が降りてくる

「あっ 東尾監督だ!」

興奮して 兄貴を見た

兄貴は ニヤリと笑った

「けいご」

「はい」

「ここは そういうお店なの。」

「・・・。」

「お金のことはいいから 楽しみなさい。」

そう言って 悪い顔から やさしい顔に変わった



しばらくすると 兄貴が立ち上がる

「けいご」

「はい?」

「10万円」

「え?」

「10万円ちょうだい」

「どうしたんですか?」

「腹減ったけん 何か食ってくるわ。」

「いや いっしょに行きますよ!」

「ええけん。お前はもう少し楽しんでいけや。」

「いや いいですよ。いっしょに。」

「ええけん。」


はい。これ以上は言ってはいけません。

怒り出すからです・・・


「わかりましたけど 10万は渡せません。」

そう言って5万だけ渡そうとした

「お前 俺の金やろ?それはないやろ。」

「ダメです。無駄遣いをしないように私に財布を預けたんでしょ。」

「お前は・・・」

しぶしぶ受け取り 兄貴はクラブを出て行った

どこに行ったのかは知りませんが

私は グラスのお酒を飲み干し

「チェックお願いします」

とリーダー格のお姉さまにお願いした


手渡された伝票を見ると・・・

10万くくりの札束が 飛んでいった


でも 最高級を体感するということは

お金にはかえられない学びがある

兄貴は それを私に教えたかったのだ


私は ゆっくりと歩いてホテルまで帰った

兄貴のことが心配だったが 私は着替えもせずに

そのまま ベッドで眠ってしまった・・・
10

2012/6/26

兄貴 2  葬儀司会

京都のホテルに着いた

すごいホテルだ

VIP車両がズラリと並んでいる

チェックインした

「1時間後にロビーな。」

兄貴はそう言って 部屋に入っていった


2人で京の街を歩きながら

隠れ家的な料亭に入った

おいしいかおいしくないかわからないような料理をいただきながら

時折 兄貴がこっちを見る

「うまいか?」

「んー・・・。」

「お前は 正直というか 馬鹿というか・・・」

「兄貴。ビールはおいしいです。」

「ほうか」

そう言って やさしい笑みを浮かべる

疑問に思っていたことがあったので聞いた

「兄貴」

「ん?」

「兄貴は何で アリストなんですか?兄貴だったら ベンツとかセルシオとかシーマとかの方が似合うんじゃないかなって思って・・・」

「あのな あのアリストは セルシオとかより金はかかっとる」

「じゃなくて なんか子供っぽくないですか?」

「じゃあ なぜ買ったのか 教えようか?」

「はい」

「アリストが発売された時にCMが流れたのよ」

「はい」(私は興味深深である)

「そのフレーズよ。」

「はい・・・。」

「走りを忘れた大人たちへ。あの走りをもう一度。アリスト!」

「はあ・・・。」

「その時 ビビッときたわけよ。これは俺のために造られた車だ!って」

「はあ・・・。」

「次の日 早速 買って 知り合いの車屋に改造させて出来たのがあのアリストよ!」

「あーーっ、それで高速走ってると車体がグンと下がって なんかクッション性のない走りになったんですか」

「クッション性のないってお前・・・」

「表現悪かったですか?」

「車に興味ないお前に言った俺が悪かった。もうええけん 飯食え。」






兄貴は4つ上

僕でも名前を聞いたことがある大不良だった


若い頃 

兄貴は 暴走族総長

僕は 真面目な野球少年

そんな2人の京都旅

明日へと続きます
10

2012/6/26

兄貴 1  葬儀司会

「けいご 今どこぞ?」

朝の八時半・・・

「どこって 会社ですよ。」

「何しよんぞ?」

「何って 仕事ですよ。」

「かばん持って 出て来い。」

「えっ?どこにですか?」

「お前の会社の前におる。」

慌てて会社前に出る



ブラックスーツに身を包み

アリストの助手席に兄貴が座っている・・・


悪い笑顔でこっちを見て あごで運転しろ!の合図・・・


運転席に座り 

「兄貴 おはようございます。」

「おはよっ。」

車内は YAZAWAの歌が流れている

こういう場合 兄貴からは絶対に口を開かない


「兄貴 どこに行くんですか?」

「飯食ったか?」

「まだです。」

「近くのコンビニ寄れ。」

「はあ・・・」

ご機嫌の様子で えいちゃんを歌っている


コンビニに着くと

グッチのバッグから グッチの財布を出して私に渡す
 
車から降りて歩いていく


慌てて鍵を閉めて 私もコンビニ内へ

かごを持って 兄貴の後ろを歩く


何年も かばん持ちをしているので

あうんの呼吸


飲み物から おにぎりから 次々に放り込んでいく兄貴

「以上!」

そう言って外へ出る兄貴


今日は ご機嫌である


レジで支払いを済ませ車へ

「早よ 開けんか!」

「すみません。」


缶コーヒーを開けて 兄貴に渡す

この頃 矢沢さんがBOSSのCMに出ていたので

コーヒーはBOSSしか飲まなかった兄貴


「次は どこに行きますか?」

私を無視して たばこをふかす兄貴


仕方なく 私がおにぎりを食べようとすると

「けいご。」

「はい?」

「京都。」

「えっ?」

「きょーーーと!」

「えーーーっ!?」

「京都行こう!」

「あの・・・ 兄貴 私は仕事なのですが・・・。」


私を冷ややかな目で見る

「けいご わしがお前に無理言うたことあるか?」

「・・・。」

「今日ぐらいは付き合えや?のう。」


いつもいつも 無理を言ってきます。と 言いたいのに怖くて言えないので

「今日は ちょっと出張で県外に行くよ!」

会社に電話した。


運転していると

「けいご。」

「はい。」

「嫁とけんかした。」

「はい。」(毎度のことで けんかではなく兄貴が一方的に怒っている)

「やけん お前と京都で豪遊する。」

「はい。」

「けいご。」

「はい。」

「お前 遅くないか?」

「・・・。」

「もっと 飛ばさんか!何の為にリミッターきっとるかわからんやないか。」

「兄貴 師匠に言われています。加害者になるな。被害者になるな。飲んだら絶対に乗るな。これを破ったら僕は破門なんですよ。」

「大阪の師匠か?」

「そうですよ。」

「ふーーん・・・。言うこと聞かんお前が聞くっちゅうことは その人怖いんやろなァ。」

「怖いとかじゃないんですよ。人としての道ですよ。」

「お前が人の道を語るな!」

そう言って やさしい笑みを浮かべ 外を見つめている。



「兄貴。」

「ん?」

「京都のホテルは どこにします?」

「もうとっとる。高速おりたら運転かわれ!」

瀬戸大橋を走りながら 

俺 この人 好きだな

そう思った


 





周りからは 思いつきで行動するタイプに思われている兄貴

実は すべてにおいて用意周到で 完璧な段取りが組まれている

そういう人だった

この人から学んだことは数知れず

19で独立して 一家の頭を張り

四国内で 兄貴の会社の右に出る鳶の組織はなかった

「上は 環境・社会  中は愛  金は下なり」

兄貴の言葉・・・

懐かしく思い出される


10

2012/6/15

こどもたちへ167  葬儀司会

クリックすると元のサイズで表示します

あかりです


いもうとちゃんの総体準々決勝

胃が痛くなる思いで観戦

右足首テーピングが痛々しく・・・

それでもいっしょけんめい走っていました

フル出場

でも残念ながら敗れてしまいました

負けた瞬間

悔しさであったり

終わった感であったり

思い出であったりが交錯したのか

顔をクシャクシャにして泣いていました

私ももらい泣き

同級生たちと肩をくっつけて

泣きながらコートを後にする姿は

私たちに感動を与えてくれました

きれいな 純粋な涙が頬をつたっていました

私は声をかけることが出来ずに会場を後にしました



車に乗り込み 携帯を開き

「よくがんばった。ありがとう。」

と 打ち込み 送信しました




夕方 いもうとちゃんから電話

「パパ・・・」

「はい あーちゃん!」

「今日は 応援にきてくれてありがとう。」

「うん。あーちゃん がんばったね」

「うん。3年間がんばって よかった。」

「おともだちや おかあさんたちにも 感謝しないとね!」

「うん。ありがとう。」

「足は どう?」

「真っ黒になってて 痛い。」

「そう・・・。ちゃんと冷やして寝るんよ。」

「うん。わかった。じゃあね パパ。」

「じゃあね。おやすみ。」






いもうとちゃんが 小学校に入った頃 

父親が居ないということで

同級生に意地悪をされていると聞き

日曜参観に出向いた私

「お父さんもお母さんもこどもたちの近くで見てあげてください。」

という先生の声

元奥様にどの子がいじめているのか確認し

その子の横に行きました

ひざを床につけて その子と同じ高さに 目を合わせ ニコッと笑顔

「花ちゃん あかりのお父さんです。あかりといつも仲良くしてくれてありがとうね。」

そう言うと その子は 困った顔で 軽く会釈してくれました

それからは 仲良くなったと報告がありました



中学3年生になり 理不尽なことで先生に叱られたいもうとちゃん

職員室で 本当のことを熱く訴えたにもかかわらず

「いつから そんな反抗的な子になったのだ!」

と 職員室をたらい回しされたということ

(元奥様に聞いたのですが・・・)

それだけ 先生方が期待してくれていることはわかります

でも 本当を知ろうとしない教師のあり方に納得できず

私はいもうとちゃんに電話

「あかり 先生のところにパパは行くから!」

「えっ!なんで?」

「あかりの正義を知ろうとせず 頭ごなしに怒る人は許せん!」

「パパ!!!」

「なに?」

「お願いですから やめてください。」

「なんで?」

「よけい 面倒くさいことになるから。」

「なんで?」

「パパが行くと ヤバいから。先生がこわがるから。」

「・・・。」

「わかった!?パパ!?」

「うん・・・。」


 

おねえちゃんは 勝気で 我が道をゆくタイプなのですが・・・


やさしくて 気の弱い いもうとちゃんはこういうことが度々

多分 じめられやすいタイプかな?

でも バスケットを通じて

「正義」の上に ハッキリしゃべることができるようになったから

3年間を共にしてくれた仲間たちに心から感謝しています


ここまで読むと 馬鹿親のように思われますが

2人の子供には 厳しく 正しく生きることの意味を伝えながら生きてきました

他人に何か言う前に こどもたちに厳しくしております


こどもたちだけでどうにもできない問題はたくさんあります

こどもたちの将来に責任を持つ教師が少なくなっているし

すべての責任を教師に擦り付ける我々同年代の親にも責任があるのでしょう
 



何だか違った方向に向かっていますが

とにかく こどもが大切な私です

過去がどうであれ 私の正義心を

こどもたちの「心」に遺せるように努力します



さいごに 

あかり ありがとう

13

2012/6/12

こどもたちへ166  葬儀司会

クリックすると元のサイズで表示します

いもうとちゃんです!



本日は中学校の総体

いもうとちゃんは中学校に入学して

バスケットボール部に入りました

理由は

「お母さんも高校までバスケットボール部だったから!」

だそうです



小学校からの経験者が多い中

必死でがんばりました


そして背が高いこともあり2年生からレギュラーとして活躍

3年間泣き言ひとつ言わずがんばってきました




試合があると聞くと

「パパも行こうか?」

と 聞きます

決まって

「パパは来なくていい!」

と言います

だから 一度も試合を見に行ったことのないパパなのですT_T



先日

「最後の試合だから パパも来ていいよ!」

とスケジュール表をくれました

パパはうれしくてうれしくて

指折り数えながら

今日を心待ちにしていたのです ̄ー ̄



いもうとちゃんの中学校は優勝候補

いもうとちゃんを含め みんな背が高いのです!




昨日の夕方 元奥様から電話

いもうとちゃん 足をひねって大変なことになっている!

との報告でした・・・

慌てて学校に向かったみたいで・・・

ずっとずっと泣いているみたい・・・


私は 心が痛み どうしていいかわからないまま夜を過ごしました



今朝 いもうとちゃんに電話

昨日の夕方から おばあちゃんがずっと氷で冷やしてくれていたみたいで

腫れはずいぶんひいたとのこと

チームの勝利を願い

がんばって応援するように伝えました



何でいもうとちゃんが!

昨夜の私の思い・・・


今日は

他の子でなくてよかった

大事に至らなくてよかった

という思い

ポジティブに!


とは言え

学校の勉強もがんばって

生徒会副会長として

学校が良くなるために!の精神で

問題のある生徒とも正面から向き合い

みんなを大切にする

そんないもうとちゃん

 

今日のために

友人関係にも悩みながら

苦しみながら

泣きながら

前を向いて

必死で

3年間がんばってきた

そんなあかりを思うと

やはり

父としては

「・・・」です


では 今日はおとなしく会社で過ごします


あかりの中学3年生総体の日をここに遺しておきます

あかりは パパの誇りです








【 追  加 】

いもうとちゃんが出場できないと思っていたので事務所番をしながら

坂村真民さんの随筆集 「愛の道しるべ」を心静かに読んでいました

ところが 電話がなり 「出場している!」との知らせを受け

セルボくんに慌てて乗り込み会場へ車

右足首にテーピングをぐるぐる巻いていました

整形外科の先生が少しでも痛くないようにしてくれたそうです


がんばっていました

汗しながら 痛そうな顔もせずに必死で走っていました

パパは うれしかった

何ともいえない感覚

ありがとう と心で伝えました

1回戦も2回戦も勝ったのでベスト8です


試合終了後 病院に向かう我が子

今日も帰宅しておばあちゃんにかかとを氷で冷やしてもらうそうです

元義母上様にも心から感謝です




明日は準決勝

 
そして パパはまた見に行くのです

会場の片隅で 我が子をそっと見守るのです


神様 ありがとうございました

心から感謝です

8

2012/6/8

こどもたちへ165  葬儀司会

こどもたち 初めての海 波


クリックすると元のサイズで表示します

「パパ いやだ いやだ〜 こわいよ〜」

「何がこわいん? だいじょうぶよ!」

そう言って 手を引っ張る

多分 波がこわかったのだろう

次女は ほぼ固まった状態・・・

それでも ムリヤリ 海へ入っていく

波打ち際で遊んでいるうちに水に慣れてきた



服がびしょびしょになったので着替えさせて

濡れた服たちを干した

そして母のおにぎりを食べさせた



何も言わずに長女を抱きかかえた

「パパ 何するん?」

「海に入るんよ」

「え〜っ!いやだ。パパ海に投げ込んだりせん?」

「しないよ」

後ろから 次女が着いてくる

海の手前で次女が立ち止まり

「パパ〜 パパ〜 パパ〜」

と泣きべそをかいている

「あかりは そこで待ってなさい」

そう言って 固まった長女を抱いて海へ

少ししたら慣れてきて

きゃっきゃ きゃっきゃと喜んでいる


クリックすると元のサイズで表示します


楽しそうにしている長女を見ながら 次女が

「パパ あーちゃんも!あーーーちゃんも〜!」

と 両手をあげて叫んでいる

長女をおろして 次女を抱き上げて海の中へ

クリックすると元のサイズで表示します


1分もしないうちに 長女が

「パパ〜 かほちゃんも かほちゃんも〜!!!」


クリックすると元のサイズで表示します


これを 何度も繰り返しながら ヘトヘト・・・


干していた服たちが乾いているようなので

まだまだ!`へ´`へ´というこどもたちを説得して

陸へ

服を着せて また おにぎりを食べさせる

「そろそろ帰る?」

「いやだ¬_¬

と長女・・・



仕方ないので 海岸にスコップで穴を掘り

プールを作ってやった

次女 せっかく着替えたのに座り込んでジャブジャブTдT

おむつを脱がせて 放置した

2人を横目にわたしはきれいな小さな石たちを拾い集めた

そしてそれたちを海水で洗っていると

長女が

「パパ なにしよん?」

「石を洗いよんよ」

と答えたところで

次女 慌てて駆け寄ってくる

 ↓

クリックすると元のサイズで表示します


こどもたちと過ごす時が いかに大切な時間か

父としてどう生きていかなくてはいけないのか

2人の将来に責任を持たなくてはいけない

そんなことを考えた27歳の夏

愛するこどもたちに遺しておきます
11

2012/6/2

こどもたちへ164  葬儀司会

クリックすると元のサイズで表示します

おねえちゃんは高校に入学してダンス部に入りました

毎日毎日 ハードな練習に耐えてがんばってきました

そして本日 高校最後の大会です

今まで一度も見に行ったことのない私ですが

今日は今から見に行きます

高校2年生の途中から 勉強も頑張りだした長女

幼稚園の先生になるために・・・

今では 学年でトップクラスだそうです

そんな我が子を誇りに思います

パパ パパ と言って 両手を挙げ

私に抱っこを求める姿が昨日のことのように思い出されます

彼女の人生が幸せであるように心から願います

では県分のメインホールの片隅で我が子を見つめてまいります







はい!行ってきました

メインホールには父兄や生徒達がいっぱい

そんな中 笑顔で一生懸命踊るおねえちゃん

感動しました

ありがとう

心からそう伝えたい

我が子を誇りに思います

今日の日をここに記します
6



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ