2008/2/5

祇園囃子  映画

 溝口健二の「祇園囃子」(S28年大映)を見ました。

 これが面白い!溝口の作品は、新藤兼人の「ある映画監督の記録」(映画でなく本のほう)や、批評はかなり読んで「耳年増」状態でしたが、ちょっと食指が動かず、ほとんど見ていなかったのですが、たまたまNHK衛星の映画紹介かなんかで、芸妓と舞子が二人で歩く姿が出てきて、溝口作品らしいのですが、そのシーンの鮮やかさに目を見張りました。
 歩く姿を横移動で撮った何気ないシーンなのですが、まさに「祇園」という感じでした。このシーンを見たくて、それに近そうな「祇園囃子」を借りたら見事的中!

 話は、祇園のダンナさんになってもらうかもらわないか(水揚げ)でちょっともめるたわいない話なのですが、テンポがいい、仕草がいい、当然演技は、いい。以前仕事をしていたときにキャメラマンがよく言っていた言葉で、「演出はキャメラを動かすな、役者を動かせ」と言っていました。まさしくその通りの映画でした。このシナリオで全然別な監督が撮っていたら、こんなに感動しなかったと思います。役者の動きに感動するのです。まさしく「ムービー」です。

 キャメラは宮川一夫。構図がきっちり決まって気持ちがいいです。
 溝口健二の映画はほとんど初めてでしたが、音楽を極力押さえ、劇中音(三味線や太鼓)をうまく使っていて上手いもんだと思いました。なんかまるでジャンルは違いますが、映画作りのうまさは、ジョン・フォードの「荒野の決闘」を思い出しました。

 この春は溝口ものにはまりそうです。
 
 ☆☆☆☆。

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