2008/10/5

大いなる陰謀  映画

 なかなかの力作。共和党へのネガティヴキャンペーンのような映画。でも、いろんな思いが込められています。大統領選挙前年によく作られたものです。ブッシュもパウエルも、ライスも写真で出てくる。日本では考えられないでしょう。

 映画は、レッドフォード扮する政治学の大学教授が、まれに見る秀才だが、政治的無関心の一人の学生を、いかに政治的に感心を持たせ、現実に目を向けさせることができるか説得する話。結局それも徒労に終わってしまう。しかし、その若者には何か落ち着かないものを残す。
という話をメインに、政治家(トム・クルーズ)のリークによって、マスメディアが踊らさせる様子を入れ込み、またその影で犠牲になってしまった若者を描く。というもの。

 映画自体は、

1.トム・クルーズ扮する若手上院議員がTV記者のメリル・ストリーブを呼びつけ、アフガンでの作戦をリークするシーン

2.ロバートレッドフォードが扮する政治学の大学教授が、大変優秀だが怠惰で政治に無関心な白人学生を、政治的に啓蒙しようとするシーン

3.ロバート・レッドフォードの教え子で、レッドフォードの講義に触発され「行動すること」を決断し、今、正にアフガンの戦場で戦っている二人

の主要な3つのシーンのカットバックでほぼ、成り立っています。

 とてもスタイリッシュで論理的な構成。図式的、意識的、寓話的な作り方です。が、内容としては、戦争と政治とマスメディアの関係、裕福な白人系若者の政治的無関心と貧困層である黒人やヒスパニック系の人種が戦場へ駆り出されている事実など、現在の米国のマイナスの現状を伝えています。
 そして、教授のレッドフォード(多分レッドフォード本人の本音)は無関心の若者に立て!と苛立ちます。

レッドフォード(教授)は、戦場に行く二人の教え子には、「無意味な戦争に参加するな」と説得し、「正義の戦争なら、自分も参加する」と言います。その辺がとても米国国民らしいところです。日本人なら、民間援助や、外交ルートなど非戦闘的な面を考えるでしょう。

 映画としては、1時間30分にまとめ、キレがよく、テンポもいいですが、全体的にモヤモヤした気持ちが残ります。内容のせいか、表現的にもっと突っ込んで描くべきだったかは分かりませんが。
 このモヤモヤ感こそ、現状の認識なのかもしれません。

 ☆☆☆.5


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