2007/4/20
「硫黄島からの手紙」ふたたび‥ 映画
「硫黄島からの手紙」のDVDが発売され、レンタルビデオ屋さんにも並び始めました。
まだ「父親からの星条旗」がDVD発売されていないなかでの、先行発売(製作、公開とも「父親からー」の方が先でした)されたのは、やはり日本側から描いていて、こちらのほうが評判になったからだと思います。でも、できれば最初に「父親から星条旗」から見ていただきたいと思います。
「父親からの星条旗」は、堂々たる傑作です。ただ一点気になるといえば、日本軍の描き方です。まったく顔の見えない恐い存在としか描いていません。どこに潜んでいるか分からない。捕まれば、捕虜にせず、惨殺する。追い詰めれば、手榴弾で自爆(自決)してしまう。まるで「戦場の悪魔」のような存在として描かれています。それは、この映画の主旨が米兵側から描かれている点で仕方のないことだと思います。戦場に駆り出された兵士にとっては誇張でなく実際もそのようにしか写らなかったと思いますので。
ただ、監督クリントイーストウッドは、「腑に落ちない」部分があって、日本側からの「硫黄島からの手紙」を撮ることにしたのでしょう。悪魔のように思える日本兵にも、個人として人間らしい共感する部分があったはずと考えて。そして案の定というか、実際に「栗林中将」という名将がいて、そこから「硫黄島からー」が出来上がりました。
この映画はそれぞれ独立しているけれども2本で対(つい)の映画です。
一本目の「父親からー」を見て、残虐非道だと思えた日本兵に、二本目の「硫黄島からー」ような切ない日本兵の話に感動して涙してしまう‥。そのことによって、戦争の本質が浮かびあがります。結局は、国家間の対立により駆り出される個々人の悲劇。それは戦争の本質、この二本の映画のまさしく主題と言えます。そしてそのことは、今も続いている国際紛争についても示唆しています。
是非、初めて見る方は、「父親たちの星条旗」から見ていただきたいと思います。
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まだ「父親からの星条旗」がDVD発売されていないなかでの、先行発売(製作、公開とも「父親からー」の方が先でした)されたのは、やはり日本側から描いていて、こちらのほうが評判になったからだと思います。でも、できれば最初に「父親から星条旗」から見ていただきたいと思います。
「父親からの星条旗」は、堂々たる傑作です。ただ一点気になるといえば、日本軍の描き方です。まったく顔の見えない恐い存在としか描いていません。どこに潜んでいるか分からない。捕まれば、捕虜にせず、惨殺する。追い詰めれば、手榴弾で自爆(自決)してしまう。まるで「戦場の悪魔」のような存在として描かれています。それは、この映画の主旨が米兵側から描かれている点で仕方のないことだと思います。戦場に駆り出された兵士にとっては誇張でなく実際もそのようにしか写らなかったと思いますので。
ただ、監督クリントイーストウッドは、「腑に落ちない」部分があって、日本側からの「硫黄島からの手紙」を撮ることにしたのでしょう。悪魔のように思える日本兵にも、個人として人間らしい共感する部分があったはずと考えて。そして案の定というか、実際に「栗林中将」という名将がいて、そこから「硫黄島からー」が出来上がりました。
この映画はそれぞれ独立しているけれども2本で対(つい)の映画です。
一本目の「父親からー」を見て、残虐非道だと思えた日本兵に、二本目の「硫黄島からー」ような切ない日本兵の話に感動して涙してしまう‥。そのことによって、戦争の本質が浮かびあがります。結局は、国家間の対立により駆り出される個々人の悲劇。それは戦争の本質、この二本の映画のまさしく主題と言えます。そしてそのことは、今も続いている国際紛争についても示唆しています。
是非、初めて見る方は、「父親たちの星条旗」から見ていただきたいと思います。

2007/4/9
デスノート後編 映画
ようやく見ました。レンタルが、なかなか人気で借りられませんでした。
後編は、意外と面白い。
手堅い演出、ややもすると浮いてしまいそうなキャラクターと筋なのに作り手が、じわじわと悲劇を楽しんでいて、面白かったです。藤原竜也の熱演は、臭さギリギリでうまく踏みとどまっていました。だんだんと悪事にはまりながら自己陶酔する様子は、まるで「太陽がいっぱい」のアラン・ドロンのようでした。それでラストの大逆転に目一杯の哀れさが出ていてよかったです。
それと、鹿賀丈史とライト、エルと鹿賀丈史の関係。父と息子の関係が泣かせます。ライトは結局、父には受け入れられなく、エルは疑似親子関係として鹿賀丈史と気持ちを通わせる。
「デスノート」自体もふくめ、いろいろ裏読みのできる題材(アイデア)が散りばめられていて、もう少しドキっとさせる(マンガチックでなく)リアルな設定であったら、人間の傲慢さや殺人願望が「怖く」表現できたのでは?思います。
まあ、下手したらあの失敗作「デビルマン」になったかもしれない難しい題材を職人的なうまさで安定した映画を作ったと拍手を送りたい気持ちです。☆☆☆☆。
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後編は、意外と面白い。
手堅い演出、ややもすると浮いてしまいそうなキャラクターと筋なのに作り手が、じわじわと悲劇を楽しんでいて、面白かったです。藤原竜也の熱演は、臭さギリギリでうまく踏みとどまっていました。だんだんと悪事にはまりながら自己陶酔する様子は、まるで「太陽がいっぱい」のアラン・ドロンのようでした。それでラストの大逆転に目一杯の哀れさが出ていてよかったです。
それと、鹿賀丈史とライト、エルと鹿賀丈史の関係。父と息子の関係が泣かせます。ライトは結局、父には受け入れられなく、エルは疑似親子関係として鹿賀丈史と気持ちを通わせる。
「デスノート」自体もふくめ、いろいろ裏読みのできる題材(アイデア)が散りばめられていて、もう少しドキっとさせる(マンガチックでなく)リアルな設定であったら、人間の傲慢さや殺人願望が「怖く」表現できたのでは?思います。
まあ、下手したらあの失敗作「デビルマン」になったかもしれない難しい題材を職人的なうまさで安定した映画を作ったと拍手を送りたい気持ちです。☆☆☆☆。

2007/4/5
にいがた酒の陣2007 お酒

去る3月17日、18日、新潟市・朱鷺メッセにて、恒例になりました「酒の陣2007」が開催されました。新潟県内の蔵元がほとんど参加してのイベントです(数社、不参加とのこと)。
私も酒屋仲間&お酒好き友人数名と行ってまいりました。今回は第三回ということで、より充実した感じがしました。例えば、飲食ブースが広くなり、場所取りに困らなくなった。各蔵元さんの積極的な姿勢が感じられた(皆さん元気な様子でした)。

また新しい酒米「越淡麗」で作られた新酒が各蔵元から出品され、それぞれ試飲ができ、飲み比べができました。ひとえに「越淡麗」で作られたと言ってもそれぞれこんなに味が違うのかと思ったほど、蔵元によって味が違うものだと思いました。
私が気に入った越淡麗は緑川の大吟醸でした。香りがよく、とてもきれいな淡麗な味わいながら、大吟醸らしい味のふくらみがありました。

面白かったのは、精米歩合99%の純米酒がありました。試飲はできませんでしたが、これからは、お米の味をしっかり出すこのような酒が増えてくるのかもしれません。

99%精米の「やすらぎの滴」(小黒酒造)
ところで、新酒米、「越淡麗」で醸した吟醸生原酒が入荷しました。
地元の蔵元・福顔酒造の「只今さんじょう」(4月4日発売)です。
500mlで1,300円です。限定品ですので、お早めにどうぞ!

