2012/3/8

「コンテイジョン」  映画

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 「トラフィック」スティーブン・ソダーバーグ監督が、「トラフィック」と同じように各地の出来事を並列に描いてゆく手法で、ウイルス感染の恐怖を描くものです。

 ☆☆☆(☆5個が満点)

 相変わらずソダーバーグ調のスタイリッシュでドキュメンタリー風なリアルな映像で、尚かつ滑らかな語り口に、はまってしまいます。ソダーバーグファンならそれだけで楽しい映画かもしれません。

 が、私もソダーバーグファンのひとりとして思うのは、久々にソダーバーグのディナーを食べに行ったつもりが、味はしっかりソダーバーグ料理長の味なんですが、なんか意外と重量感がなくランチ程度の出来にがっかり、といった感じでした。

 主役級がゴロゴロ出ていてそれをあっさりした扱いで、あっさり死んでゆくのもソダーバーグらしい。アカデミー女優のグウィネス・パルトロウは、出て来てすぐに死にます。その上、頭の皮まで剥がされて‥。ケイト・ウインスレットのドクターもカッコいいのですが、すぐ感染してやっぱりあっさり死にます。

 今回は、ウイルス感染という現代的で刺激的な題材を扱いながら、結局突っ込みというか、何を描きたかったのかはっきりしないのが話の芯を弱くしたのかな、と思います。ただ、ウイルスの感染をシミュレートしただけで、で、なんなの?という感じ。

 だから、それぞれのエピソードも生きたほうは幸運で、死んだほうはただアンラッキーなだけ。描き方だけでなくストーリーとしてもなんとも淡々としています。「トラフィック」のときのような、様々なエピソードが複雑に絡み合っていて結局は収拾のつかない事態に対する絶望感を描いたのとはまったく違うなと思いました。

 けっこう面白く、よく出来た映画なんですが、なんか物足りない。今回、アカデミー賞で、まったく取り上げられていないのも頷けました。


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