2016/6/30
「アニーホール」 映画
77年のウディ・アレンの作品
月末だっていうのに、お昼にWOWOWでやっていて、全部見てしまった・・
何度も見ているけど、出だしの語り口の鮮やかさ、というか心地よく話が進む。3〜40分ぐらいはあっという間に過ぎる。
で、フレームの使い方の鮮やかさ。画面の外から変な人が違和感なくでてきたり、過去と現在がカット割りで当たり前に進んだり。カメラに向かって話してきたり。けっこう突拍子もないことを至ってフツ〜にやってのける。
メインはダイアン・キートン。彼女との出会いと別れというより、彼女に寄り添うようにストーリーが進むのが今回よくわかった。それもとても自然体で魅力的なダイアン・キートンを。アップはけっこうシワだらけなんですが、ロングショットの彼女は、とてもチャーミングでおしゃれ。ダイアン・キートンのための映画だったんだな、と改めて思いました。彼女の歌も魅力的だし。
今見ると面白い発見がある。
劇中に出てくるポールサイモンはまるで岡村隆史のようだし、クリストファー・ウオーケンが出ていたのは前から知っていたが、今回は、ジェフ・ゴールドブラムを発見!パーティ会場のシーンで、ほんの少しセリフない役ででていた!
ゴードン・ウィリスの撮影は素晴らしいし(何気ないシーンがとても画になっている)。
ラストはけっこう感傷的だし(アニーホールとの思い出の映像が、彼女の歌をバックに流れている!こんなに感傷的だったとは!)
まあ落語のように切れのいいお話で、何度見ても面白いもんだと思いました。
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月末だっていうのに、お昼にWOWOWでやっていて、全部見てしまった・・
何度も見ているけど、出だしの語り口の鮮やかさ、というか心地よく話が進む。3〜40分ぐらいはあっという間に過ぎる。
で、フレームの使い方の鮮やかさ。画面の外から変な人が違和感なくでてきたり、過去と現在がカット割りで当たり前に進んだり。カメラに向かって話してきたり。けっこう突拍子もないことを至ってフツ〜にやってのける。
メインはダイアン・キートン。彼女との出会いと別れというより、彼女に寄り添うようにストーリーが進むのが今回よくわかった。それもとても自然体で魅力的なダイアン・キートンを。アップはけっこうシワだらけなんですが、ロングショットの彼女は、とてもチャーミングでおしゃれ。ダイアン・キートンのための映画だったんだな、と改めて思いました。彼女の歌も魅力的だし。
今見ると面白い発見がある。
劇中に出てくるポールサイモンはまるで岡村隆史のようだし、クリストファー・ウオーケンが出ていたのは前から知っていたが、今回は、ジェフ・ゴールドブラムを発見!パーティ会場のシーンで、ほんの少しセリフない役ででていた!
ゴードン・ウィリスの撮影は素晴らしいし(何気ないシーンがとても画になっている)。
ラストはけっこう感傷的だし(アニーホールとの思い出の映像が、彼女の歌をバックに流れている!こんなに感傷的だったとは!)
まあ落語のように切れのいいお話で、何度見ても面白いもんだと思いました。


2015/9/25
「天空の蜂」 映画
堤幸彦は、やっぱりうまい監督だと改めて感心する。重厚さはないけれど。
想像してたよりウエットな、感情的な映画でビックリ。まあ東野圭吾だからいろいろと入り組んだ人間関係なんだろうなと思っていたが。
このウエット感と、話の作りで、40年前の傑作映画「新幹線大爆破」を思い出した。
ただそのウエット感にやられた。後半涙が止まらない。子供を使っちゃあ「おとうさん」は泣いてしまいます。
話は、結局、沈黙の大衆について矛先を向ける。自らは何も語らないが、簡単に個人を血祭りにあげる無自覚な大衆。そして、この映画のことでマスコミが書いている昨今のような原発の危険の告発とはちょっとちがうと思った。どちらかというと、原発の堅牢さを認めつつ、テロに対しては穴だらけの構造、警備に警告をしている。
あとは、堤幸彦らしい配役が、けっこうつぼにはまって面白かった。仲間由紀江がなかなかいい。切なさがいい色を添えた。変な刑事も「トリック」にあった気がするが、それもけっこうハマっている。あと佐藤二朗もいい。それに江口洋介の妻役。なんかリアル。ただラストの気持ちが変わってからを考えるともう少し見た目のいい人にしたほうがとは思う。
もっくんも、なぞの人物でなかなかよかった。結局彼が主役だった。で、泣かせる。ちょうど「容疑者X〜」の堤真一みたいに。
綾野剛は「カーネーション」以後では一番よかったかな。彼の役は、生年月日が私と二日違い。年が一緒でした。
CGはよく頑張っているけれどハリウッドほどにはいかない、お金のかけ方が違うんだろうね、残念ながら。
☆☆☆★★★。
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想像してたよりウエットな、感情的な映画でビックリ。まあ東野圭吾だからいろいろと入り組んだ人間関係なんだろうなと思っていたが。
このウエット感と、話の作りで、40年前の傑作映画「新幹線大爆破」を思い出した。
ただそのウエット感にやられた。後半涙が止まらない。子供を使っちゃあ「おとうさん」は泣いてしまいます。
話は、結局、沈黙の大衆について矛先を向ける。自らは何も語らないが、簡単に個人を血祭りにあげる無自覚な大衆。そして、この映画のことでマスコミが書いている昨今のような原発の危険の告発とはちょっとちがうと思った。どちらかというと、原発の堅牢さを認めつつ、テロに対しては穴だらけの構造、警備に警告をしている。
あとは、堤幸彦らしい配役が、けっこうつぼにはまって面白かった。仲間由紀江がなかなかいい。切なさがいい色を添えた。変な刑事も「トリック」にあった気がするが、それもけっこうハマっている。あと佐藤二朗もいい。それに江口洋介の妻役。なんかリアル。ただラストの気持ちが変わってからを考えるともう少し見た目のいい人にしたほうがとは思う。
もっくんも、なぞの人物でなかなかよかった。結局彼が主役だった。で、泣かせる。ちょうど「容疑者X〜」の堤真一みたいに。
綾野剛は「カーネーション」以後では一番よかったかな。彼の役は、生年月日が私と二日違い。年が一緒でした。
CGはよく頑張っているけれどハリウッドほどにはいかない、お金のかけ方が違うんだろうね、残念ながら。
☆☆☆★★★。


2015/9/24
「テロ、ライブ」 映画
韓国の一昨年の映画。WOWOWで鑑賞。
これが面白い。あまり予算をかけていなくて、話で勝負する。
花形キャスターが、スキャンダルかなんかで降格させられてラジオパーソナリティーになっている。番組中にテロ犯から電話が・・、最初は取り合わないのが、本当に爆破が起きる。で、犯人との独占インタビューで、自らを売り、花形キャスターに返り咲くことを画策するが・・・。
というストーリーで、ほとんどスタジオでのシーンで話が進む。
内容は、韓国の暗部をあぶり出すもの。格差社会、賄賂天国、大統領の無策など。まるでセオル号の話を暗喩したと思える設定もあるのですが、その一年前の作品でした。韓国は病んでいるのです、それを彼らもわかっている。
ちょっと日本から見ると話の展開のためかなりバイアスがかかっているようにも見えるけど、実際もこんなものかも、とも思える(一連の大統領が変わると前の大統領を告発するのを考えると)。
そのうえ、上質なサスペンスものとなっている。
面白い。韓国映画は侮れない!!
☆☆☆☆★。
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これが面白い。あまり予算をかけていなくて、話で勝負する。
花形キャスターが、スキャンダルかなんかで降格させられてラジオパーソナリティーになっている。番組中にテロ犯から電話が・・、最初は取り合わないのが、本当に爆破が起きる。で、犯人との独占インタビューで、自らを売り、花形キャスターに返り咲くことを画策するが・・・。
というストーリーで、ほとんどスタジオでのシーンで話が進む。
内容は、韓国の暗部をあぶり出すもの。格差社会、賄賂天国、大統領の無策など。まるでセオル号の話を暗喩したと思える設定もあるのですが、その一年前の作品でした。韓国は病んでいるのです、それを彼らもわかっている。
ちょっと日本から見ると話の展開のためかなりバイアスがかかっているようにも見えるけど、実際もこんなものかも、とも思える(一連の大統領が変わると前の大統領を告発するのを考えると)。
そのうえ、上質なサスペンスものとなっている。
面白い。韓国映画は侮れない!!
☆☆☆☆★。

2014/11/15
「裏切りのサーカス」 映画

「誰よりも狙われた男 」が面白かったので、同じ原作者(ジョン・ル・カレ)で、WOWOWで以前録っていたのを思い出し、探して鑑賞。
これは、面白い。
なかなか話が入り組んでいて、なおかつ回想と現実が区別がつかなかったりと、ビデオだったんで巻き戻したりして理解できましたが、劇場だと、最低2度は見ないとわからないかもですね。そんなに難しい話ではないのですが、複雑なのですね、スパイものは。
007のMI6(イギリスの諜報部)の話で、冷戦のまっさかりの70年代前半の話。
結局、引退に追いやられていたゲイリーオールドマン(主役)が、復帰するまでの話というべきか。
多分、MI6の全盛期と思われる時代のパーティのシーンがうまく使われていて、この映画に深みを与えていて、このあたりがうまいですね〜。なんともいろいろな味わいを話が進むにつれ味わわせてくれる。
ゲイリーオールドマンが、抑えた演技で、なんともスパイの黄昏を表現していていい味です。怪演ばかりがいい演技ではないのです。
リアル007の実態を堪能しました。
ちなみにゲイリー・オールドマンが使う銃は、映画「007」と同じワルサーPPK。MI6御用達の銃なんですかね?それとも007に敬意を表してかな?
☆☆☆☆(☆5個で満点)

2014/11/15
「美女と野獣」 映画

先週の日曜日、にいがたのイオンシネマで鑑賞。
けっこう面白い。よくできています。
監督が「大魔神」のオマージュだとかなんとか言っているというのを目にして見る気になったのですが、確かに「大魔神」です。そこがまたよくできている。
王子が野獣になった経緯(ディズニーとは違う)が丁寧に描かれていて、なるほどと思いました。なんか王子がかわいそうになる話。王子が悪いのでなく・・・(内容は伏せます)なんですが。
(ここからネタバレ。これから見る人は読まないこと)
で、この話全体が、母親が子供たちに聞かせるという形式になっていて、母親が主人公のベルで、旦那が王子だったんですが、そのまま本当の話として観客は受け取るのもひとつですが、私はまったくの母親(主人公)の創作だったとも思えました(あくまでもこの映画のなかでですが)。
するとこの話は、性的に欲求不満の妻の気持ちが表れているのでは?とか旦那は優しくて「いい人」なんだけど、なんかもの足りなさを感じている表れでは?とか思えてしまいます。
そう感じるとあの王子の呪いも先妻の気ままさが招いたものだし、王子は被害者だし。
そう思うと女性優位な映画だったんだと改めて感じたりと。良からぬことを考えてしまいました。
ディズニーほどの感動はないけど、ほのぼのとした味わいで、まるで「大魔神」のような特撮ものとしても面白く、よくできたCGを堪能できました。主人公の二人もほどほどによかったですし。
☆☆☆★(☆5個で満点 ★は☆の半分)
