■コリアン・マイノリティ研究会 第75回例会
日 時:10月31日(土)15:00〜17:00(時間にご注意!)
会 場:「陰★陽☆連絡線セッパラム文庫」(無料宿泊可)
交 通:阪急京都線「淡路駅」下車、東へ徒歩5分
大阪市東淀川区菅原5−3−4 *地図検索
http://www.mapion.co.jp/
参加費:一般 500円 / 学生・院生 200円 / 高校生以下は無料
報 告:「〈市民討論〉の場からみた郊外都市の民族的関係性
―兵庫県S市における〈多文化共生イベント〉の記録集を中心に―」
稲津秀樹さん(関西学院大学大学院社会学研究科)
民主党政権が誕生したことにより、定住外国人の地方参政権をめぐる議論が俄かに再熱する中で、改めて、エスニックマイノリティーズ(以下、E.M.)にとっての政治参加の形態が問われている。社会学的な分析における、E.M.の政治参加は、移住先の国家における選挙への参加に留まらず、送り出し国への選挙参加、あるいは移住先の日常生活位相での直接行動といった次元まで含みこむ意味で、きわめて多義的かつ多面的なものである。
日本におけるE.M.の政治参加をめぐる議論は、1996年に川崎市において開催された川崎市外国人市民代表者会議」を分析した宮島喬編(2000)が先鞭を付けている。その後「先進自治体」とされるニューカマー集住地域の行政施策を取り上げ、NPO等の関連団体とのネットワーク連関まで視野に入れた分析を行った、駒井洋編(2004)などが続
いたものの、これらの分析は、行政施策などの〈制度化〉された政治参加の分析が中心であり、また、諸アクター同士の相互作用がどのようなものかの議論が不十分であった感がある。
今回の発表では、上記の先行研究が見落としてきた「場」として、行政施策としては整備されていないものの、その枠内において設けられた〈非制度的な政治参加の場〉の実践に着目したい。言い換えれば、行政としては「国際交流」を目的としたイベントとの位置づけとされる場が、それにかかわる諸アクターの活動により、対話型のワークショップが徐々に整備されていくことにより、E.M.と日本人との間での公共的な討論の場を設けることにつながった事例を報告する。具体的な順としては、この〈市民討論〉の場の成り立ちを概説したのち、その場で語られた内容を中心に取り上げていく。それにより、郊外都市におけるE.M.と日本人との民族的な関係性から生じる諸問題をめぐって提示される、様々なフレームの意味について考えてみたい。
★研究会終了後、楽しい楽しい懇親会を開催!
主 催:コリアン・マイノリティ研究会
電 話 090−9882−1663 あるいは 06−6328−1073
メール masipon@nifty.com
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