“Quieren botar”おれたちを追い出したいんだね−「新しい在留管理制度」をめぐって
古屋哲さん(大谷大学講師)
「在留カード」をもたせる「新しい在留管理制度」がまもなく実施されようとしている。ペルー人やスペイン語圏ラティーノたちの意見を聞くと、一種の決まり文句として”Quieren botar”という。「おれたち、私たちを追い出したいんだね」ということだ。直観的な感想のようだが、論理的に正しい。出入国管理行政とは第一義的に「監視と追放」の仕組みなのだから。しかし、これを批判できるだろうか。
市民運動は、新制度の過剰な刑罰や制裁を指摘し、これを外国人に説明する。だが、刑罰や制裁のもっとも重要な効果は、威嚇である。その説明と広報は、必要であっても批判ではない。
学的世界の沈黙には、いまさら驚くこともない。ただ、つぎのように言えば十分だろう。現代の国際移民をめぐるあらゆる認識・実践・言説を成立させるパラダイムは、国家が移民を記述・記録し、それに働きかけるさいに機能する概念システムと同一である。そのためこれまでの移民研究は、自らの前提である国家の存在とその作用を対象化・相対化し、思考する作業──つまり批判──をほとんどなしえていない。
私にも答えはない。今回の報告では、「新しい在留管理制度」をめぐって、とりあえず考えてきたことを述べ、みなさんの批判を待ちたい。
なお、新制度についての詳しい知識は必要ないが、余裕のある方は以下のサイトを参照していただければうれしい。
「外国人のための改定入管法Q&A」
(入管法対策会議+在留カードに異議あり! NGO実行委員会+aac)
http://www.repacp.org/aacp/index.php
法務省入管局の広報サイト
最新
http://www.immi-moj.go.jp/newimmiact_1/index.html
旧
http://www.immi-moj.go.jp/newimmiact/newimmiact.html
日 時:2012年6月27日(水)19:00〜21:00
場 所:「・オリーブガーデン・」
交 通:阪急京都線「淡路駅」東出口下車、東へ徒歩5分
06-6328-5969
大阪市東淀川区菅原5-3-10(カエルの看板が目印です)
*地図検索
http://www.mapion.co.jp/m/34.73629721_135.52297499_10/
参加費:500円 / 高校生以下無料(どなたでもご参加いただけます)
★準備の都合がありますので、必ず右記までお申込下さい!(masipon@nifty.com)
★終了後、懇親会(別途参加費)
主 催:コリアン・マイノリティ研究会(
http://white.ap.teacup.com/korminor/)
大阪市東淀川区菅原5−3−4 陰陽連絡線セッパラム文庫内
masipon@nifty.com 090-9882-1663

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