報告:「大阪府在住コリアンのシングルマザーへのインタビューを通じて考える「複合差別」」
報告者:朴君愛(パククネ)さん(一般財団法人アジア・太平洋人権情報センター上席研究員)
要旨:2000年代に入り、国際社会で、民族差別と女性差別といった複数の被差別の立場に置かれた人たちへの「複合差別」に関心が高まった。在日コリアン女性たちもマイノリティ女性として、国連女性差別撤廃委員会で日本政府審査の際に、自分たちに対する日本の差別的な現状を訴え続け、委員会は日本に対し状況改善を求める勧告を出している。しかし、在日コリアン女性についての包括的な公的調査は行われず、また、研究者による実態調査も多くはない。進展がないまま、委員会での次回の日本審査が2016年2月に予定されている。
一方、日本のシングルマザー(配偶者の離婚・死別や非婚により自分が子どもを養育している女性)をとりまく厳しい状況(経済的貧困・社会的排除・不十分な施策)が明らかになり、この課題について関心が高まっている。
しかし、朝鮮半島にルーツがあり、かつシングルマザーである(すでに子どもが成人した人も含め)女性の経験していることは、ほとんど文字としての情報にはなっていない。
こうした状況の中、研究者からのサポートを得て、在日コリアンのシングルマザーへのインタビュー調査をはじめ、併せて、事例は多くないものの韓国と日本のシングルマザーのインタビュー調査にも参加する機会を得た。
今回、協力いただいた在日コリアンのシングルマザーの経験や思いを一旦整理して報告することで、彼女たちを生きづらくさせているものは何なのか、どのようにして様々な困難を乗り越えようとしているかを探りながら、民族差別、ジェンダー等が交錯した「複合差別」の実態を考える。
日 時:2015年10月27日(火)18:30〜20:30(開始時間を30分繰り上げ)
場 所:「猪飼野セッパラム文庫」(大阪市天王寺区細工谷2-14-8)
天王寺図書館から3筋東側の四つ辻を南へ左側3軒目 ※道に迷われる前にお電話を!
交 通:近鉄上本町六丁目駅から8分・地下鉄谷町九丁目駅から10分、
環状線・地下鉄・近鉄鶴橋駅から15分
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http://www.mapion.co.jp/m2/34.66158997553531,135.5232413888889,16
参加費:500円/大学生以下無料(どなたでもご参加いただけます)
★準備の都合がありますので、必ずご予約ください。 ★終了後、懇親会(有料)
主 催:コリアン・マイノリティ研究会
http://white.ap.teacup.com/korminor/
大阪市天王寺区細工谷2‐14‐8 猪飼野セッパラム文庫内 090-9882-1663 masipon@nifty.com
☯第143回月例研究会のおしらせ☯ 11月26日(木)18:30〜20:30
「日本軍政下の性暴力 インドネシアの被害女性たちが語る」鈴木隆史さん(桃山学院大学非常勤講師)

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