2006/5/17 | 投稿者: クロちゃん

近寄ってくる熊

人里離れた深山に棲む熊と遭ったらどうしましょう。「死んだふりをする?」「木に登る?」「逃げる?」「闘う?」
うーむ。どれも効果がなさそうだ。よく死んだふりをすると言うが、これは俗言で効果はないに等しいと思う。熊の機嫌が悪いとやられちゃうぞ。木に登っても、熊は木登り上手で登ってくるぞ。背中を見せて逃げても熊はカケッコ早いぞ。(斜面を下るのは幾分有効とか……。)
闘っても勝ち目はないぞ。
じゃ、どうすればいいんだ。一番良いのは遭わないようにこちらの存在を知らせることだ。ただし、ツキノワグマだぞ。北海道に棲むヒグマはあまり効果がなさそうだぞ。

幸運か不幸か至近距離で熊に遭ったら、ジッと目を見て少しずつその場を後ずさりしてその場を離れる。間違っても両手を万歳なんかしちゃいけない。相手はファイテングポーズをとったと思って闘いを挑んでくる。

私の熊に関しての知識はこんなものです。山釣りで危険の野生第1位は熊だということに誰も疑う余地はないでしょう。

奥秩父の源流「真の沢」で熊に遭いました。その日は単独釣行でした。絶好のポイントのタルミに竿を出し、釣りに没頭していた私は、ふと何かの気配を感じました。竿を持ったまま首だけ右に向けました。すると、上流から真っ黒い物体が私に近付いてくるではありませんか。瞬間、身体を動かしました。その黒い物体の正体は熊でした。私が身体を動かしたことで、ようやくこちらの存在に気付いてくれたようです。熊は反転するや否やダーッと逃げて行きました。(もっと早く気づけよ。)
でも、熊も驚いたろうな。こんな山奥に得体の知れぬ人間が立っていたんだもんな。

熊に遭ったのはこれが2度目でしたので、不思議に落ち着いていました。しかし、熊が逃げ去った上流に足を運ぶ勇気は持ち合わせていませんので、竿をたたみ柳小屋へと戻りました。今回の釣りはこれでおしまいです。酒を飲み昼寝タイムとなったのでした。

私は考えました。ふと何かの気配を感じたのは幸運だったのか。それとも野生のカンが働いたのか。野生の臭(にお)いを感じたのだろうか。熊に遭ったのは幸運だったのか。それとも不運だったのか。
危害を受けないで済むならまた遭いたいものです。
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