2006/5/18 | 投稿者: クロちゃん

ジッと見つめる2つの目

奥秩父は荒沢谷出会いの広場に車を止めて歩き出した。まだ、夜が明ける前で暗かった。広場からゲートの横を通って橋を渡ったところで「ギョッ」となって立ち止まった。青っぽく光る2つの目が私を睨みつけているのである。

「もしや、クマ……。」私は立ち止まったままその光る目を見ていた。
「いや、クマなら逃げるか、逆に襲ってくるか……。のはずだよな?」
「何だろう?もしかして、オオカミか?オオカミだったら大発見だぞ。」
「いや、宇宙人かもしれないな。あの異様な目は只者じゃない。」
「どうする、どうする?逃げるか、進むか。早く明るくなれ!」
私はその場で自問自答していた。やがて周囲が明るくなりかけた。ぼんやり浮かぶシルエットは黒い動物のようだ。
「本当にクマか?それとも……。」
残念ながらオオカミではなさそうだ。もっと大きい奴だ。
「えーい、クマなんて怖かねーや。」
シビレを切らして先に動いたのは私だった。まだ、正体がはっきり見えぬまま歩き出した。5メートルほど進むと、その目の持ち主は5メートルほど動いてまたこちらを見ている。
また、私は立ち止まり睨めっこが続いた。

急に周囲が白々と明るくなりその正体が判明した。
その正体はカモシカだった。
判明した途端、正直安堵感にひたってスタスタ歩き出した。カモシカは何事もなかったように何処かへ消えていった。

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