2006/8/13 | 投稿者: クロちゃん

 永年通い親しんだ渓に奥秩父・滝川がある。
今回は1泊釣行を目論んだ。単独釣行である。蒸し暑い秩父から離れて、涼しい滝川の渓筋に一夜の宿を求めて、焚き火と酒と満天の星を眺めよう。
しかし、出掛ける前から気が重かった。何故かいつもと違っていた。

それでも、準備を整え朝6時に家を出た。豆焼橋手前の出会いの丘に7時到着。
おや?ヘリコプターが置いてある。工事の関係か……。それとも、遭難救助のためか?

クリックすると元のサイズで表示します

更に、猿の集団出現。なんか、前途多難の予感だな。猿なんか恐かねぇや。でも、集団で襲われたら痛いめに遭うな。しばらく様子をみよう。
なかなか移動しない猿に、シビレを切らしてその場を通過した。猿とは目を合わせてはなりませぬ。ちなみに熊は目をそらしてはなりませぬ。

林道終点の広場で一休みして山道に入る。ここまで来ると爽やかだよな。蒸し暑さを忘れさせてくれる。ほとんど汗も掻いていない。順調である。

山道は所々崩れかけている場所もあるが明瞭である。跳ぶようにスタスタ歩いて、金山沢出会いの下降口へ到着。デジカメを取り出してパチリ。
これが、今日の最後の画像になろうとは思いもよらなかった。

クリックすると元のサイズで表示します

ここからの下降ルートは、急な斜面で踏み跡が乱れている。直蔵淵への尾根ルートを木に掴まりながら進む。途中にある金山沢出会いへの分岐は文章で表現できないが、そちら方面にルートをとって進む。ここからが一段と踏み跡が乱れている。何人もの釣り人が思い思いのルートを歩いた証拠だな。

8時30分。入渓場所と決めていた金山沢出会い上流の地点に降り立つ。ここを幕営地にしてもいいな。先人の残した焚き火の跡がある。
一休みして、デジカメを取り出す。スィッチを入れると「ウィーン、ウィーン」とレンズ鏡筒部分が出たり引っ込んだり勝手に動く。まるで生き物のように……。「故障か?仕方あんめぇ。」とスィッチを切ってザックに仕舞い込んだ。これは結構落胆した。別に慌てた訳ではありません。

気を取り戻して川虫取り。滝川水系にはオニチョロが多いことを私は知っている。知っている……。知って……。
全然採れない。ここでは、少し慌てた。餌釣りの私は、餌はいつも現地調達なのです。だから、餌が採れないと遊びにならないのです。

それでも、執拗に粘り、幾つかのポイントを荒らしてまで川虫を求めた。結果、数匹のオニチョロが餌箱に入った。

私にしては粘りのしつこい釣りをした。時間もたっぷりあるし、それ以外に遊ぶ方法もなかった。しつこく…。しつこく…。しつこく……。
全然釣れない。落胆第2弾!

釣果のないまま、直蔵淵に到着。昼飯とする。
この時、何かを感じた。滝川は歓迎していないな。それどころか、「早く去れ!」と言っているような気がした。

そんな思いを抱いているのもつかの間、私は渓から山道へのルートを登り始めていた。

秩父に帰れば蒸し暑い真夏日だった。やっぱり、滝川1泊すれば良かったかな〜。

しかし、この選択肢が正しいと思ったのが翌日だった。
秩父地方は昼前から突然の激しい雷雨となった。それは本当に突然やってきた。「ザ、ザーッ」と激しい雨が降り始めたと思ったら、近くで雷の音。

もし、滝川に1泊していたら、激しい雷雨の襲来を受けただろう。命に別状はなかったとしても、いや、身の危険があったかも知れない。
私の愛する奥秩父・滝川の精は事前にそのことを教えてくれたのかも知れない。
今回の敗退は正解だった。

※同様の記事を「HP『しおじ山の会』渓流釣り」に掲載。
0




AutoPage最新お知らせ