2006/12/7 | 投稿者: クロちゃん

初めにお断りします。この記事は長いです。時間に余裕のあるときにご覧ください。(^o^)丿

12月3日
今年の秩父夜祭は休日でした。久しぶりに何も予定がないので朝から一人でブラブラしていました。しかも、そのほとんどの時間、アルコール漬けでした。
「酒(アルコール)飲んでアルコー!」なんてね。(-_-;)


この日、朝起きたのが6時前。私は休みの日は早起きなのだ。
家族は誰も起きてこないので、仕方なく自分で朝食の準備をした。
酒好きな男が食事の準備をすると、どうなると思います。
作るオカズは自然に酒のツマミ風になるのです。そうは言っても、都合よく材料がある筈もなく、夕べの残り物を温めて、玉子焼きに野菜サラダ、ハムとキャベツの炒め物、そうだ、昨晩、半額で買ったにぎり寿司と刺身があったんだ。
そして、自然に酒ビンに手が行くのです。
「お祭りだから少しくらい良いな!」と心で妥協するのです。

炬燵に座って、「遠くへ行きたい」のテレビを見ながら飲み始めました。
1杯が、2杯に……。2杯目が終わろうとした時刻、女房殿が起きて来ました。
私を見るなり呆れ顔です。テレビは「小さな旅」になっていました。すでに私は「いい旅酔い心地」になっておりました。

午前9時過ぎ、買物に行くという女房殿が運転する助手席に無理やり座り込み、「祭りだ。秩父だ。」と喚(わめ)く私がそこにおりました。女房殿は「酒臭ーい。」と言っております。私の家から秩父市内は車で20分ほどかかるのです。

初めはスーパーの買物に付き合いました。開店直後のスーパーは空いています。女房殿の目当ては特売品のようです。
特売品では、いつも私と女房殿の意見が食い違います。
「ガソリン代かけて買ったら、結局高いものになるじゃないか」
「安いから買わないと損でしょ!」
でも、この日の私は何も言いませんでした。何しろ、祭りの街まで送り届けてもらわなくてはなりません。余計なことを言ってここで降ろされてはたまりません。

それから、公園橋の処で車から降り立ったのです。ようやく開放されました。この後は自由です。
車から降りるとき、「後で連絡するからね。」と言われたような気がしましたが、心はすでに祭りの中にありました。


10時前のことです。秩父駅方面に歩いて行くと、市立病院方面が騒がしい。どうやら、下郷の屋台(笠鉾)が向ってくるところらしい。しばらく立ち止まっていましたが、屋台はなかなか来ないので、再び歩き出しました。朝から水分摂り過ぎで小用を催しておりました。

秩父駅前の「ばりんち」の前の公園のトイレで一息つきました。
さて、どうするか……。
「まずは秩父神社だな」と神社に向いました。休日とあって結構人出はありましたが、祭りの夜に比べればガラガラです。
神社境内に入ろうとしたら、入口は屋台で歌舞伎を演じているようで正面からは入れません。仕方なく左手の「出口」と書かれた「入口」から入りました。
「おや?」神社に参拝する人はほとんど見当たりません。
「不思議だなあ?」と思いながら歩いて行くと異様な視線を感じました。
見れば、祭典が始まる寸前で、両脇に偉そうな方達が整然と座っております。

酒の力が効いていて気持ちが大きくなっているとはいえ、さすがの私も足早にその場を離れました。でも、キチンとお賽銭あげてきましたよ。
秩父神社の社殿を一周してその場を去りました。

それから、ワンカップを片手に公園に向いました。ワンカップ1個300円、高い!お祭り値段です。
後で気付いたことですが、ワンカップの値段は売っている店で随分と差がありました。
私が見かけた店のワンカップは高値が1個400円。安値1個200円でした。210円、250円という値段も見掛けました。

200円で売っている店の前で「キショー、さっきは損したな!」と思って、その店で、もちろん1個買い求めました。この時点はもうヘロヘロ状態だったようです。

番場通りをフラフラ歩いて公園に着きました。ここでも、まずは公衆トイレです。
すっきりしたところで、亀の子石を見て、武甲山を眺めて、今宵の盛大な祭りを想像しておりました。
師走とは思えない、暖かい陽射しは酔い心地に一層拍車をかけました。
『亀の子石=姿は亀、顔は人間のような形をしている。本当は亀ではなく、玄武(げんぶ)と呼ばれる古代中国の想像上の霊獣。』

次に札所13番慈眼寺に行きました。
『御手(みて)に持つ蓮(はちす)の箒(ははき)残りなく 浮世の塵(ちり)をはけの下寺(したてら)』
観音像を眺めながら、古いベンチでしばし休憩しました。まずい、眠気が襲ってきた。
睡魔に取り付かれて“うつらうつら”してしまいました。
御仏の掌で好き夢気分でした。


しばらくして、現世に戻った私は再び歩き始めました。表通りに向うと反対方面から中近の屋台(笠鉾)が曳かれてやってきます。周りは凄い人盛りですが、負けられません。
がんばって見学していました。
ふと、気付いたことがあります。曳き手に女性が多いのです。たぶん、半分以上は髪をアップして“秩父っ娘”の女性です。
これは酔っているからではありません。本当に、本当に女性が多いのです。
一見して“秩父っ娘”と分かる若い女性達でした。どこか山国を感じさせる様相なのです。
決して“イモ姉ちゃん”と言っている訳ではありませんので、誤解なさらないように……。

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時計は11時を過ぎていた。ここで、昼食は騒然とした場所から離れて静かな処が良いと思い立つ。そうだ、回転寿司に行こう。

上町方面に進行した。前方に上町の屋台が見えた。屋台は路上で歌舞伎を上演していた。近付いて見物しようとしたが、想像以上の観客に近付くことができなかった。ここは諦めるしかない。脇道に入って、人混みを避けました。

回転寿司は開店間もなくで空いていた。「回転、開店、頭も回天……。昔、カムイ外伝という漫画があったな。」ルンルン、能天気状態です。

「ビール、冷酒!」
廻りは家族連れが多い中、独り静かに酒を飲んだ。
「中トロ!、ネギトロ巻!、漬けマグロ!、ビンちょう!」
酒の勢いで私の声は大きかったと思うが、独り静かに酒を飲んだ。何故か、寿司はマグロを注文することが多かった。(朝も寿司だったな……。)
この時、朝食を思い出しましたが、気にしません。私は生もの大好きなのです。
生ビールの中ジョッキ1杯。日本酒の冷酒2本。寿司15皿。満腹である。

店から出ると、前屈(まえかが)みになれなかった。苦しい。おまけに景色が歪んで見える。
気分もすぐれない。はっきり言って気持ち……、悪い。
どうしたのだろう?もしや、悪い病魔が私に棲み付いたのか?
健康だけは自信があったのだが、この時は体調の異変を感じていた。
その時、携帯が鳴った。

「どこに居るの?東町のベルク駐車場にみんなで居るからすぐ来て!!」
女房殿の鬼のような声だった。途端に心身がシャキッとしたように感じた。そうだった。義父たちがやってきて、途中で待ち合わせることになっていたのだ。そんなことはとっくに忘れていた私は正直焦った。
携帯の着信履歴には都合3回の女房殿からの受信記録が残っていました。

足早に待ち合わせ場所に急いだ。今の私に残されていたものは使命感という気力だけだった。どこをどう通ったか定かでないが、超人的なスピードで待ち合わせ場所にたどり着いた。「ふぅ……。」

そこで待ち受けていたものは、ワンカップだった。義理チョコならぬ“義理酒”をニコニコしながら飲んだ。たぶん、飲んだと思うが、その空き瓶をどこへ捨てたとか、何を話したとかは覚えていない。
一緒に祭り見物に歩いたが、どこを廻ったかさえ思い出せない。しばらくの空白の時間でありました。
気がついたら、車の中で寝ていました。


一端、家に帰って、夜出直してくるという女房殿たちと別れて、私は再び祭りの街へと彷徨いだした。周囲はかなり寒くなり始めていた。人出も更に増えてたいへんな混雑となっていた。再び、秩父神社に行くと神楽を上演していました。しばらく見学です。人混みの中で少しでも前へ行こうと、隙あらばと狙っていました。
ようやく最前列に着いたとき、今やっていた幕が終わりました。
太鼓をたたいていた人が立ち上がり、私の方へ向ってきて言いました。
「今日はこれで終わりです。」
やっと最前列に陣取ったのに……。そりゃ、ないよ〜。
泣く泣くその場を離れました。

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寒さを凌ぐには内から温めるに限ると5時前から秩父駅前の「ばりんち」のドアを開けた。いつも5時開店だから、一番客だろうと思ったら、意に反し先客が居た。
もう、今日は充分飲んでいたので、ここは控えめに生ビール1杯とショーチュー水割り1杯に肉3人前で我慢した。
次から次へとやってくる客に遠慮して、1時間くらいの滞在で外に出た。
周囲はすっかり暗くなっていた。
さあ、これからが本番だ。
しかし、不覚にも、またもこの後の行動を覚えていない。気がつけば、秩父市役所の外にいた。
そして、再び携帯が鳴った。
今度は女房殿たちがこちらへやってくるという。「その場を動くな。」と厳命がくだりました。

花火が楽しみだった。しかも、一番近くで見上げるように見物する花火を期待していた。
羊山のすぐ近くまで行った。
首が痛くなるような見上げる格好で冬の花火を見た。
最初の5分間だけ……。

「疲れた。寒い。帰る。」という女房殿に曳きづられるように秩父の街を後にしたのだった。
背後に「ドーン、ドドーン」という尺玉の花火の音がした。

家に着いて寝酒を飲んで、しっかり夕食のうどんを食べて床に就いた。
私の長い酔っ払いの1日が静かに幕を閉じました。
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