2007/6/21 | 投稿者: クロちゃん

 私の母親は、季節感とかはあまり気にしない。
私の好物に手打うどんがある。
子供の頃によく食べた。

学校から帰ると、母親がうどんを打っていた。
「わーい、今夜はうどんだー。」(^<^)

「久しぶりに打ったから、『ぶっきれメンコ』になっちゃった。アハハハハ…。」
私の母親は物怖じしない。おまけに季節感もあまりない。
夏の暑い日に夕食は「おっ切り込みうどん」だった。畑で採った野菜たっぷり入ったうどんだった。暑いけど、でも、旨い。

「うめぇよ。かあちゃん!!」
「そうかい、アハハハハ…。」
正直に旨いと誉めたのがいけなかった。

翌日の夕食も「おっ切り込みうどん」だった。
「今日は上手に打てたよ。アハハハハ…。」
「うん、うめぇ。」
そして、次の日も次の日も夕食は「おっ切り込みうどん」が続いた。

「どうだい、うんめぇだんべ。アハハハハ…。」
「うん、でも飽きた。」
私だけでなく家族の誰もがそう思っていた。無言で家族の顔がそう言っている。
「そうかい?じゃあ、明日は違うもん作るべぇ。アハハハハ…。」

その翌日…。
夕食は冷汁にうどんだった。私は何も言わずに黙って食べた。

私は忘れていたことがあった。母親は誉められると得意になって毎日同じものを作る人だった。
その翌日から心の中で言うことにした。
「うめぇよ。かあちゃん。」
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