先日、モントリオール国際ジャズフェスティバルでの演奏を終えて無事にニューヨークに戻ってきました。カナダツアー2013のリポートを数回に分けて書きたいと思います。
ツアー初日は演奏はなく、完全な移動日でした。ニューヨークを出発してシカゴ経由でカルガリー入り、そこでレンタカーを借りて目的地のメディシンハットまでギターと一緒に行く予定でした。
しかしシカゴで一度引き取るはずのギターが出てこないという大アクシデントが発生。知り合いのミュージシャンが楽器を別の空港に送られたという話は何度も聞いたことはありましたが、自分では経験したことがなかったのでとにかく焦りました・・・。
こんなときこそ冷静にと、いろいろな人に話を聞き、なにがベストかということを考えた結果、シカゴからの飛行機に乗り遅れるよりもカルガリーに行く事を優先することにしました。
もしかしたら他の荷物に混じってカルガリーに送られることもあるかも、というフライトアテンダントの予想に反して、ギターはカルガリー空港には届いておらず、カスタマーサービスに行く事にしました。
そこでなんとギターがサンディエゴにあることが発覚・・・。サンディエゴからカルガリーへの直通便はなく、サンフランシスコ経由になるとのこと。まず次の日からの演奏に間に合わないので、フェスティバルのプロディーサーに連絡をとり事情を説明すると快くギターを探してくれる事に。
もしかしたら数時間後にはサンフランシスコ経由でギターが到着するかもという期待もありながら、後ろ髪を引かれる思いでカルガリー空港を後にしました。
カルガリー空港から目的地のメディシンハットまでのドライブは過去に何度も経験しているので、前に立ち寄った事のあるレストランや名所などを見ながら実際の距離よりも短く感じました。

この写真はどこまで行ってもまっすぐなカナダのハイウェイです。
(A Long Way Aheadはこの景色にインスパイアーされて書きました)
メディシンハットに入る少し前にギターを貸してくれる人が見つかったと連絡があり、ほっと一安心。結局深夜12時を過ぎて宿に到着しました。長旅とギターが行方不明というトラブルでかなり疲れていたので、ベッドに入ったのも覚えていないくらいぐっすり寝る事ができました。
演奏初日はソロギターでの演奏でした。ギターが届くまでの間借りる事になった青色のギターを持って、昼過ぎからPatio Cafeというすごく料理のおいしいお店で1時間1セット、それからEsplanadeというホールの2階でもう1時間、そして最後はInspire Cafeというすごく雰囲気のいいカフェ&ギャラリーで2時間近く演奏でした。
数日前に起こった大洪水で余儀なく避難生活をしている方々もたくさんいる中、街全体を音楽で盛り上げようという雰囲気がひしひしと感じられました。2001年にアメリカにきて9月11日のテロの後に見たSonny Rollinsのコンサートが演奏していたWithout a Songを急遽演奏する事に決めました。
ギターを紛失した航空会社からは連絡がなく、本当に戻ってくるのかという不安な気持ちのまま翌日に備えて就寝しました。その2に続く・・・。

この写真はフェスティバル期間中に展示されていた過去の出演者の写真の中に混じって見つけた自分の写真(2010年に出演したときに撮影されたもの)です。

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