まちに待ったカフェのテーブルが到着。
視界に占める割合が大きい分、
想像してた以上にガゼン印象もかわったねぇ〜。
全部で18個、総とっかえです!
今回のテーブルを全てハンドメードで
Kahemi Cafeオリジナルとして手がけてくれた
Kenriki Co.(建力製作)のノリオ君、
これは本当に素晴らしい!どうもありがとう。
オレがあれこれ語るより、
制作者のコトバの方が作品に込めた想いが
より深く正確に伝わるので、
今回のテーブル「チェリー」について
解説をお願いしました。
*
材種は「アメリカンチェリー」
と言う木を使っています。
日本の「さくら」に似ています。
数ある材種の中では
「赤い木」と分類されています。
全てのパーツは無垢材(本物の木)を使用していて、
プリント物のベニヤなどは一切使用していません。
よく見るとわかりますが、
同じ木目は一つもないのです。
どんな木でも時間が
経つにつれて色が変化します。
これを経年変化というのですが、
チェリーの場合は時間をかけて、
渋い飴色に変化していきます。
使うほどに深みが増すわけです。
光の当て方、光の種類で
色味や光り方が違います。
暗い場所でスポットのような光を当てると、
渋く、ぎらっと光っている様にも見えます。
ちょっと明るい場所では、
淡く見えたりもします。
ちょうどよくカフェでは、
入り口付近の席は明るく、奥の席は
落ち着いた雰囲気に設定されているので、
この違いはカフェで実感されるのが
もっともわかりやすいでしょう。
なんかセクシーなんです。
チェリーって。
*
つまり、
昼間のテラス席と奥の席、
夜のテラス席と奥の席、
それぞれ自然光、照明の当たる角度、
光の種類、強さが違うので、
時に微妙に、時に大胆に、
また時の経過とともに
その表情を大きく変えるのです。
まるで気まぐれな女子のように(笑)
「チェリー」ってヤツは。
半年くらい前にカフェで
材種を決める打ち合わせをした時に、
Kenriki Co.オリジナルの
「チェリー」の質感にグッときました。
出会っちゃった訳ですよ、その子に(笑)。
今まではスペースごとに3分割、
異なる材種、色相のテーブルを使っていたのですが、
今回は1つのトーン&マナーに統一。
これはこれで結構な決断です。
それから、
構造的に大きく変わった点がもう一つ。
4つ足から1つ足へ。
なんだかこれも女性的。
バレリーナみたいだね(笑)。
以下、ノリオくんの解説。
*
僕の中では一本脚のテーブルの印象って
「丸形天板」なんですが、
今回はカフェの要望もあり角形にしました。
大人数、又はパーティー形式の時には
テーブルをつなげて使いますから、
角形の方が使いやすいでしょう。
一本脚。
製作者目線で言うと、
木製の一本脚は実はちょっと難しい。
四本脚ならば、天板にかかる力は
4分割されるけれど一本脚だと、分割されない。
また、脚がセンターに立つので
力学的にバランスが悪いんです。
でも、カフェの広さと客席数の
バランスから一本脚で製作する事に。
席を立つときに、すっと横に
出られないといけませんからね。
構造的には、少々がっしりさせた
十字形の脚にして問題を解決。
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さっそく、土曜日のカフェオープン前、
制作者ノリオ君にも協力してもらい
オフィシャルサイトや
雑誌等の宣材写真用の撮影を。
広告シゴトがぱっつんパツンで全然ねてないので、
頼むから土曜朝イチからの
シゴトはやめて欲しい(笑)。
ま、じぶんで勝手にやってるので
誰にも文句は言えないけど。。
お客さんが誰もいないカフェの店内で
黙々と修行僧のように撮影をするノリオくん。
その光景を眺めながら、あらためて感じたこと。
テーブルはカフェの「背骨」である。
これによって空間の「姿勢」や「温度」が決まる。
語らずとも人となりが全部バレちゃう感じ。
戦略とプランニングと予算に基づいて、
一定の期間内に全てを一気に取り揃えるのではなく、
こうやってきわめて非効率的ながらも
時間と手間と知恵を積み重ねて、
パズルのピースをはめるように
一つづつ丁寧にチューンナップしながら
徐々に理想に近づける人間クサい方法論も、
きわめてアリなんだな、と思うのです。
営利的観点からすると、
ふつうやらないけどね絶対(笑)。
いま最もホットな話題は椅子。
もちろんノリオ君のKenriki Co.オリジナルで、
これも順次たぶん1年くらいかけて
空間を3つに区切って全て入れ替える予定。
材種をどーるするか?
デザインは?布地は?色は?
いまから楽しみは尽きないね。
必要なのはゴールデザインを描く妄想力。
Kenriki Co.とKahemi Cafeの共同プロジェクト、
まだまだ続きそうです。
どうなることやら、乞うご期待
<Kenriki Co.>
http://www.kenriki.jp
<Kahemi Cafe>
http://www.kahemicafe.com
※カフェに置いてあるテーブルは
すべて買うこともできます。
お問い合わせはカフェまたはKenriki Co.まで!

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