泣ける映画!!  マイベスト

 僕の「泣ける映画」ベスト10を挙げます。
@「チルソクの夏」
・僕の涙量が一番多かった映画。1970年代の下関を舞台に、高校生たちの純愛と友情を、当時の流行歌や下関の風景を交えながら描いた奇跡的な1本。全てのシーン、全てのセリフ、全ての音楽、とにかく全てが愛しい。

A「誰かがあなたを愛してる」
・チョウ・ユンファ主演の香港映画。ニューヨークを舞台にした中国人同士の恋愛物で、単純なストーリーだが、なぜだか何度見ても号泣してしまう。監督は「宗家の三姉妹」の人だが、女性監督らしい細やかな描写が心地いい。

B「ニューシネマパラダイス」
・もう、問答無用ですな。ただし、完全版は別。あれは別物です。あれで映画は如何に編集すること、カットすることが大切か思い知らされました。

C「映画クレヨンしんちゃん モーレツ!オトナ帝国の逆襲」
・詳しくは「クレしん」最新作のレビューで書いたが、これには本当に泣かされた。昭和40年代に子供時代を過ごし、今や子を持つ身になった親なら号泣必死!見ればわかるゾ!

D「火垂るの墓」
・これも何度見ても、パブロフの犬のように泣いてしまう。アニメだからこそ、生活感や失われた風景をリアルに描けるし、そのリアリズムに感動できる、ということを証明してくれた作品。

E「ライフ・イズ・ビューティフル」
・ロベルト・ベニーニ最高!前半と後半ではまるで違う映画だが、どんなに悲惨な状況になっても、ユーモアと生きる希望を失わない主人公の姿は、正に希望だ。

F「ブラザーフッド」&「バックドラフト」
・僕にはアニキがいて、これまで憎しみあったり、また分かり合えたり…という数々の経験があるので…実生活を実感させてくれた、この傑作兄弟映画2本はいつ見ても泣けます。

G「砂の器」
・加藤嘉さんの「わしゃ知らん!」は何度見ても泣ける!

H「銀河鉄道999」
・公開当時、中学2年生でした。にきび面の太ったチュウボウのくせに、鉄郎とメーテルの別れのシーンでは号泣してしまった。きれいな女の人とキスをして成長する鉄郎が心の底からうらやましかった…。

I「鉄道員(ぽっぽや)」
・新婚旅行の帰りの飛行機で妻と見て、号泣した思い出の1本。初めて妻と見た映画ということもあるが、不器用な鉄道員の健さんが、不器用な大工だった父と重なる。ちなみに、まだ父は生きてはいるが…。

 「泣ける映画」はまだまだありますが、まずはこの辺りで…。今度は「泣ける怪獣映画」「泣けるポルノ映画」なんてのも取り上げたいな、と思います。皆さんの「泣ける映画」も、ぜひ、教えてください!!!
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クラッシュ  新作レビュー

見た日/4月某日 ★★★★
 この映画を見て、思い出したこと。
 新聞社の駆け出し記者だった15年ほど前。男が猟銃を持って家に立て篭もった事件が発生した。上司から現場に急行するよう言われ、あわてて車を現場近くに走らせた。路地脇の空き地を見つけて駐車しようとしたら、ハンドルを切り損ねて対抗していた車にぶつかった。
 どう考えても、僕が100%悪い。しかし、現場はすぐそこ。もう警官隊が周囲を囲み、騒然とした雰囲気がその空き地にも伝わってくる。
 悪いことに、わが社の記者の一番乗りは僕。応援が到着するまでしばらくかかりそうで、とにかく現場に行かないといけない状況だ。一報をすぐに社に送らないといけない。
 暗雲たる気持ちになったその瞬間、相手の車から若い女性が降りてきた。かなり怒っている。当たり前だ。「すぐに警察を呼んでください!!」
 当時、携帯電話などない。近くのコンビニに行き、まず会社に電話。「どうした!現場はどうなっている!」デスクの怒号に、恐る恐る事情を話すと、「何やってんだ!こんな時に!すぐに応援が行くからそれまで何とかしろ!」と受話器が張り裂けそうな怒号の嵐だ。
 続いて、警察に電話。「分かっていると思うけど、今、例の事件でウチの警官、全員そっちに行ってるのよ。悪いけど、落ち着いてから連絡してくれる?あなたもそれどころじゃないでしょ!」。
 困った。で、空き地に戻って、女性に申訳なさそうに事情を話す。すると、さっきまで怒っていた女性の顔色が変わった。彼女、事件のことは知らなかったようで、その男の近所に住んでいるという。いろいろな情報を嬉々と教えてくれた。事故の処理もあとで構わないという。
 ホッとし、連絡先を教えあうと、現場に向かった。ちょうど先輩記者たちも駆け付けたところで、数時間後、男は逮捕されるが、女性の情報も役立ち、僕にとってもいい経験になった…。

 さて、映画の話だが、正に上記の僕の経験如く、1つの事故、アクシデントが、その1日や一生を変えることは実際にあると思う。この映画では十数人の登場人物が出てきて、いくつかの「事故」を通し、様々な事件や人間模様が鮮やかに描かれる。先が読めない展開が続き、ものすごい緊迫感と、印象的なエピソードが重なっていく。
 僕が出会った女性もそうだが、人は様々なきっかけで感情は変わる。どんな人間も様々な社会的な要素によって悪人にもなるし善人にもなるし、他人に対して冷たくなることもあり、暖かくなることもある。そういった感情の変化によって揺れ動く関係は会社内でも家族間でも起こるから怖い。
 この映画は、その重要な社会的要素として「人種差別」を挙げているが、遠い外国の話で、身近な生活に人種的な差別も多くは感じないのに、この物語がとても身近に感じたのは、一つのアクシデントで起こる人間の感情の揺れをきちんと描いているからで、こういうことは僕らの身の回りでもよくある「揺れ」だからだろう。
 サンドラ・ブロック、マット・ディロンら有名俳優も出ているが、ある面ドキュメンタリーのような味わいもある秀作である。
 ★は4つにするか初の5つにするか迷ったが、完璧な脚本ながら、個人的に一部消化不良な描き方があって、流れに乗れなかった場面があったので★4つ。
 アカデミー作品賞も納得で、この監督さんが脚本を書いた「ミリオンダラー・ベイビー」よりはるかにこっちの方がいい。
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Vフォー・ヴェンデッタ  新作レビュー

見た日/4月某日 ★★★
 うーむ、面白かったのだが…。この中途半端さはどうだろう。物語的にも、テーマ的にも、ビジュアル的にも、そこそこよいのだけれど、なかなか突き抜けない。
 政治的な切り口、9・11を彷彿とさせる揶揄、ヒーローの秘密に迫る謎解き、シェイクスピアや映画「岩窟王」などの引用、ロック音楽の粋な使い方…。さすがにマトリックスのウォシャウスキー兄弟の脚本だけあって、仕掛けと情報量は満載だ。
 だが、肝心のヒロインのナタリー・ポートマンに魅力が少なく、真の自由に目覚める後半から、ちょっと失速してしまった。Vがヒロインに恋をして、革命の意志に悩むように、映画自体も悩んでしまったような気がする。
 ヒロインが目覚めるきっかけになる途中の仕掛けがとっても面白かっただけに、ちょっと残念。群集シーンも迫力不足だ。
 でも、その中途半端さが実はW兄弟の計算だったりして…。
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