大停電の夜に  DVD・ビデオレビュー

見た日/5月某日 ★★
 クリスマス・イブの夜、大停電になった東京で起きる、さまざまな人間模様を描く群像劇。いいプロットだとは思うし、絵もきれい。キャストも魅力的だが、どうも脚本に欠陥があるのか、一つ一つのエピソードが盛り上がらない。それぞれの物語に出てくる人物が全て表面的で薄く、いわゆる「人間が描かれてない」ため、感情移入できない。オシャレな映画を作る、という志はそれで立派だと思うが、やはり人を描く以上、そこに流れる感情はきちんと描かないと、観客は感動してくれない、という典型的な作品になってしまった。原田知世はいくつになっても魅力的なのに、勿体ない。
0

こんなパクリ映画があったら…  映画つれづれ

  古くは「カサブランカ」が「夜霧よ今夜はありがとう」に似ていたように、かつて、日本映画には、洋画のパクリというか、偶然(!)よく似たお話の映画があったものです。今も、韓国映画界や日本のテレビドラマなどで洋画に似たものをよく見かけますが、今回は、「この洋画を日本でパクるときは、こんな映画ができるといいな!」というテーマ(なんじゃそりゃ!)です。

★「マルコヴィッチの穴」…個性派俳優・ジョン・マルコヴィッチの穴に入れば、誰もがマルコヴィッチになれるという、奇天烈な大傑作映画。これを日本で作るとしたら…マルコヴィッチは……。やはり、本田博太郎氏しかいないでしょう。どんな普通の役も、徹底的に役作りをする、あの姿勢!!北京原人に成り切った、あの演技!!みんなで、本田博太郎になろう!!

★「フィールド・オブ・ドリームス」…日本に、真の野球文化が根づいてないことを考えると…。日本で作るなら、やっぱり「相撲」でしょう。死んだ父親が、学生相撲チャンピオンで、自分も高砂部屋に入ることを夢見ながら、ただの平凡なちゃんこ鍋屋の親父が、ある日「それを作れば彼が来る」と神の啓示を受け、自宅の小さな庭に土俵を作ると、双葉山が現れて…。主演は松村君か内山君で。

★「禁じられた遊び」…清水健太郎主演、共演勝新太郎。製作は角川春樹で…。

★「スター・ウォーズ 帝国の逆襲」/最新技術のCGを駆使し、鶴田浩二、大河内伝次郎、萬屋錦之助、若山富三郎ら、往年の東映スターたちが、特殊メイクで若返った健さんとともに、東宝に殴りこみをかける…。面白くないか。

  …失礼しました。
0

マンガの映画化マイベスト/トホホ編  マイベスト

  日本のマンガは世界に誇れるコンテンツだと思うが、時々何を勘違いしたのか、原作のテイストをまるで無視、大人の論理と無理解だけで映画化した、トンデモマンガ映画化作品が存在する!!!今回は、そんなトンデモマンガ映画化作品のマイベストを紹介しよう。次回(いつになるやら…)、マトモ編も期待してね!
 @デビルマン/問答無用!!!原作の壮大な世界観を、一ショッピングセンター内の争いに集約した、神、いや、悪魔もビビっておしっこをちびってしまう、恐るべき作品。いろいろすごいが、突然、時代錯誤の赤いブルマー姿のヒロインがハンドボール(!)を投げつけられていじめられたり、世界の破滅が迫り来る時、突然、ヒーローが稲刈り(!)をして「あ゛ー!!!」とすっとんきょうな奇声をあげたり、本田“北京原人”博太郎が内臓グシャグシャになって快楽の境地に到ったり…。とにかくヘン!ヘン!!ヘン!!!これを大真面目に作った映画会社の境地に感動!故・那須監督の本編遺作にして大異色作。

 Aドーベルマン刑事/御大・深作欣二監督作なのだが、原作がマグナムぶっ飛ばすワイルド刑事なのに、映画版は、何と、子豚をペットにして、街中を練り歩く、ちょっとイッちゃってる田舎上がりの刑事!!演じているのが千葉“サニ”真一なのだが、これならわざわざマンガ原作にする必要は何もないぞ!!タイトルが同じで、原作者がクレジットされているだけ、という快作。

 Bドカベン/これもスゴイ!!!殿間が川谷拓三だぞ!!当時、30歳は越えていると思うが…。これで中学生というから、びっくりたまげる。あと、山田太郎役と岩鬼役は、どう見ても、どこから見ても、本物の素人。超脱力系のセリフ回しに降参だ!!そして極めつけは、徳川監督役が何と、原作者の水島新司先生!!原作者自ら、自分の作り上げた世界観をぶち壊した、世界でも稀有な映画。水島先生のセリフ回しも……。選手役の永島敏行が唯一の救い。

 C野球狂の詩/同じく、水島先生の名作野球マンガを爆笑映画化したにっかつ作品。何しろ、ロマンポルノ体制だったにっかつが、満を持して製作した一般映画だけに、その気合は半端じゃない!!何せ、野村克也・現楽天監督も本人役で出演している!!もちろん脱力系演技&セリフ回しで!!しかし、スゴイのは野球シーン。どう見ても、草野球レベルで、プロ野球に見えない。小池朝雄の鉄五郎は、目の隈メイクが濃すぎて、ほとんど新春かくし芸大会状態だが、本人大真面目。そして、水原勇気役の木ノ内みどり(横浜いれぶんは名曲!)が華奢すぎて、またまた野球選手に見えず、フォームもメチャクチャ。これもスゴイが、「ドカベン」よりは、映画になっている。

 Dサイボーグ009超銀河伝説/これ、アニメブームの最中に作られた、名作マンガの劇場映画化作。実はこれ、原作の熱心なファンから見ると、ちょっとヘン。まず、原作ではシャイで繊細な009が、妙に威圧的で、他のサイボーグ戦士を叱ってリーダーぶるのだが、これには違和感があった。決定的なのは、戦いで全身武器の004が死んでしまうのだが、戦い終わると、何と、宇宙の神秘な力によって、生き返ってしまう!!それも、生身の身体で!!で、004は、ギルモア博士に「もう一度、改造してくれ!」と頼むのだ!!サイボーグ009という作品の魅力は「サイボーグに改造された人間の悲しみ」なのだが、せっかく人間に戻ったハインリッヒが何の疑問もなく、周りの仲間も反対せず、再改造を望むのは、どう考えてもおかしい!!実はこの映画、「スター・ウォーズ」の自称脚本チームの一員、という怪し〜いアメリカ人脚本家が脚本づくりに深く関わっている、イワクつきの作品。この人が関わると、映画がメチャクチャにるという…。「スター・ウォーズ」の大看板に、素直で何も知らない日本人がコロッと騙された、トホホアニメの決定版!!

 D位まで書いたら、疲れたのでこの辺りでやめるが、「8マン」やら「サーキットの狼」やら「瞳の中の訪問者」(ブラック・ジャックの実写映画化!)やら、「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(両さんがせんだみつお!!)やら「みんなあげちゃう」やら、またいつか、語りましょう。
0




AutoPage最新お知らせ