すみません!  映画つれづれ

相変わらず・・・僕のパソコンがおかしいのか、このブログのサーバーであるTeaCupさんとの相性が悪いのか、僕のPCから何度コメントを送信しても「システムが拒否しました」の表示がされて、反映されません!

こうして、記事は投稿できるのに・・・何故だろう?早く原因を究明しなければ…。皆さんは、是非、どしどしコメントしてくださいね!

ですので、最近コメントされた方に、記事でお礼を言います。

K−SASABEさま、「オールタイムベストテン」でのコメント、ありがとうございます!

とんでもないです!先日、広島の劇場で改めて「夕凪の街 桜の国」を鑑賞しました。広島で鑑賞する「夕凪・・・」は格別なものがありました。そして、映画はやはり映画館で観るべきだ、と思いました。

何度も観ているはずなのに、こんなにも深く、そして美しい映画だったのだ、と認識するとともに、また新たな発見がありました。

この映画は、父と子の物語であると同時に、子を想い続ける、健気な「母」の物語でもあるのだ、と思いました。

劇場公開時にはあまり感じなかったのですが・・・藤村志保さんの存在感とその佇まいに、涙が自然と湧いてきました。

不動のベスト3をご紹介頂き、ありがとうございます。

>ゴッド・ファーザー…いつかこんな大河ドラマを。

K−SASABEさまが描かれる「ゴッド・ファーザー」的なドラマチックな大河映画、是非、観たいです!

これまで発表された、男たちの熱い群像劇も大好きです。

「陽はまた昇る」「半落ち」、そして舞台「黒部の太陽」も、血がたぎりました。

最近、映画的高揚感があふれる、日本映画が少ないので・・・期待しています!

sigewoさま、マーズアタックさま、腰ひも話でのコメント、ありがとうございます!

若尾文子さんに、松坂慶子さんですか・・・。確かにそんなイメージだったかも。

その女性は、確か芸者さんだったのです。恐らくお仕事の前に、和服姿で涼んでいたのだと思います。

確かに、ドキドキしました。あのドキドキ感は、忘れられないですね。
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和田山企画からお知らせです!!  映画つれづれ

現在、山口県下松市のザ・モール周南星プラザで「映画『剱岳 点の記』パネル展」を開催しています!

僕の個人事務所、和田山企画の企画で、星プラザ様の主催、MOVIX周南の共催です!

映画の名場面を紹介した写真パネル12枚のほか、解説、各種ポスターなどを展示しているほか、実際に映画の撮影で使った「三等三角点標石」の展示、メイキングの上映などもしています!

28日までなので、お近くの方、是非、おいでください!!!

あと、和田山企画が代理店になって、現在、下松市・光市・平生町・周南市熊毛地区・上関町がエリアのケーブルテレビ局、Kビジョンで、特別番組「映画 劔岳 点の記〜男たちの記録」を放送中です!

これは15日〜21日の毎日午後4時からです。エリア内で加入者の方、是非、ご覧ください!!!

和田山企画は「映画」で頑張ります!!(それでけでは食えませんが…)

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オールタイムベストテン!  マイベスト

キネマ旬報が、日本映画、外国映画でそれぞれオールタイムベストテンを募集しています。

僕も応募してみようと思いますが、オールタイムベストテンは、何度か自分でも選んでいて、そのときそのとき、自分が置かれた状況で常に変化していきます。

「シネKING」放送開始以来、生涯の一本は何ですか?と聞かれることが多いのですが、一本に絞るのは難しく、この質問は、正直、困ってしまいます。その日の気持ちで、その「一本」が違うこともあるのです。まあ、上位10本ぐらいは、大体一緒ですが・・・。

で、これは、あくまで個人的なオールタイムベストテン、です。

よく、「どうしてかの傑作である●●●●が入ってないの?」と聞かれますが、基本的に、リアルタイムで、映画館で観た映画が、どうしても心や気持ちに残るもので、あとからビデオで観たものは、どんなに名作でもなかなか上位には行かないものです。もちろん、名作と言われるもので、未見の作品も、たくさんあります。

まあ、だから映画はいい、のでしょう。

「え?こんな映画が好きなの?」「そうなんですよ。実はこれ、結構いい映画なんですよ」。「これ、サイテーだよ」「そう?僕は大好きだけどなあ」こんな会話もずいぶんしましたが、一本の映画で、100人観客がいれば、100通りの感じ方があるのだから、それも当然でしょう。

ということで、現時点の、マニィのオールタイムベストテンです。今年、観た映画はまだ印象が強いのか、他作品となかなか比較できず、ベストテンに入れていいかどうか迷ったので、あえて外しています。是非、皆さんのオールタイムベストテンも教えてください。

★日本映画
@「チルソクの夏」
…もう、僕の肉体というか、心の一部になっています。目を閉じて、ひとつひとつのシーンを思い浮かべるだけで、心の奥がジワーっと温かくなります。いろいろと辛い時、いつもこの映画のことを想うのです。この映画がなければ、僕は今も新聞社に勤務していただろうし、現在の僕はなかった。正に、僕の人生を変えた「一本」です。

A「砂の器」
…小学校5年のとき、この映画を劇場で観なければ、僕は日本映画を好きになることはなかったでしょう。これもまた、僕の人生を変えた「一本」です。そして、音楽に興味を持ったのも、この作品がきっかけでした。クライマックスの、ステージで演奏する音楽家を、袖で見つめながら名セリフを呟く刑事の丹波哲郎の姿が忘れられません。

B「仁義なき戦い」
…深作欣二監督の作品は、晩年の数作品を除いて、本当に熱狂しました。傑作の呼び声高い「仁義の墓場」も素晴らしいけれど、やっぱりこれかな、と。手持ちカメラの凄まじさと俳優さんたちの凄み。「広島死闘編」も傑作ですが、僕的には第1作のインパクトには勝てませんでした。「復活の日」や「宇宙からのメッセージ」「バトル・ロワイアル」など、作品の完成度は別にして、心から愛している映画が深作監督作品にはたくさんあります。

C「夕凪の街 桜の国」
…「チルソクの夏」の佐々部清監督の傑作。この作品もまた、僕の心に染み入ります。ひとつひとつの場面、セリフがたまらなく愛おしい。音楽も素晴らしく、各シーンを彩ります。麻生久美子さんが高い評価を受けて賞をたくさん取りましたが、個人的には、田中麗奈さんが素晴らしかったからこそ、の麻生さんの名演技だったと思います。過去と今を繋ぐ見事な展開、生命の繋がりという、人が生きるうえで最も大切なことを、原爆という悲劇を背景にしながら表現した語り口など、この「映画」こそ、後世に語り継いでいかねばならない一本だと思います。

D「太陽を盗んだ男」
…作品数も少ない、長谷川和彦監督の傑作。時代の空気感というか、かわいた感じが素晴らしい。犯罪の意味や意義なんてものもなく、ゲームとして展開される、中学教師のとてつもない犯罪。そこに絡む熱い刑事。犯人の要求である、ローリング・ストーンズの日本公演も、巨人戦の完全中継も実現しましたが、そんな現代から見ても、新しい、と感じるセンスが凄いです。大学時代にビデオで観た同監督作品「青春の殺人者」も、観終わったあと、興奮して街に飛び出し、雨の中を走ったことがありました。

E「ルパン三世 カリオストロの城」
…中学三年生のころ、公開されて日曜日になると、朝から夕方まで繰り返し観た、アニメの名作。アクションの配分、ストーリー展開、ユーモアのセンス…どれも一級品。同時上映の「MrBOO!インベーダー作戦」の邪魔だったこと、邪魔だったこと。僕にとっては、宮崎駿監督の作品と言えば、その後の名作よりも、この「カリ城」なのです。

F「ゴジラ」(1954)
…ベストテンのうち、この作品と10位の「星空のむこうの国」は、ビデオ観賞のみ。三歳のとき劇場で観た「キングコング対ゴジラ」が最初の映画館体験のはずなのだが、その後、特撮マニアとなり、やっとビデオで観た「ゴジラ」第一作のインパクトは忘れられない。これも興奮して、街を走ったっけ。

G「キャバレー日記」
…いわゆる“日活ロマンポルノ”の傑作。山口市のポルノ映画専門館、ニュー泉都で観ました。確か未成年だったはずで、年齢をごまかして入った記憶が…。「サイドカーに犬」の根岸吉太郎監督作品。伊藤克信の妙にとぼけた演技がおかしいのと、ヒロインの竹井みどりさんのまあ美しいこと!「チルソクの夏」で、スクリーンで竹井さんに再会したときは、嬉しかったなあ…。軍隊式のピンク・サロンで繰り広げられる悲喜劇が、切なくも面白い、傑作です。

H「夢」
…世間的には、黒澤明監督作品は、往年の名作群に比べ、晩年の作品は評価が低いものの、僕的には劇場で観たこの作品の、浮き世を超越したかのような世界感が大好きで、とくに「トンネル」「きつねの嫁入り」はお気に入りです。もちろん「七人の侍」「天国と地獄」「椿三十郎」「用心棒」も大好き。でも「乱」「影武者」「まあだだよ」「八月の狂詩曲」は正直、映画館で「???」でした。

I「星空のむこうの国」
…小中和哉監督の小品。少年ドラマシリーズにオマージュを捧げた、16ミリのほとんど自主映画のような作品ですが、ここで展開される、SF純愛ファンタジーに心奪われました。当時、僕は確か浪人生だったはずで、この映画を観て、何とも切ない気分になったのを思い出します。学校から帰ると、自分は死んだことになっていて…というオープニングがいい。別の世界で、死んだ「僕」のガールフレンドに出会うが、その少女は余命いくばくもなく…。そこからの展開が、切なくてたまらない、です。

※あと、「日本のいちばん長い日」「ブルークリスマス」「七人の侍」「海と毒薬」「天国と地獄」「カーテンコール」「半落ち」「出口のない海」「復讐するは我にあり」「ゆきゆきて、神軍」「遠雷」「の・ようなもの」「家族ゲーム」「それから」「野獣死すべし」「最も危険な遊戯」「ア・ホーマンス」「誰も知らない」「天国と地獄」「青春の殺人者」「幸せの黄色いハンカチ」「息子」「新幹線大爆破」「冬の華」「泥だらけの純情」「八甲田山」「聖職の碑」「映画クレヨンしんちゃんモーレツ!オトナ帝国の逆襲」などがこぼれましたが、これらの作品は、時によっては、いつベストテンに入ってもおかしくない作品群です。

★外国映画
@「誰かがあなたを愛してる」
…大学生のときに観た、メイド・イン・香港の恋愛映画。やっぱり、僕の外国映画のベス・ワンは、いつの時代も、この作品になってしまいます。「宋家の三姉妹」のメイベル・チャン監督作品。ニューヨークを舞台に、不器用な中国人同士の男女のすれ違いを描いた作品で、最近はこういうど真ん中ストレートの恋愛映画が、邦画、洋画ともに少ない、と思います。大人になり切れない、アメリカ社会にも馴染めない、チョゥ・ユンファ演じる男の姿が実に切ないのです。秋のニューヨークの風景も素晴らしい。調べたら、DVDの新版が出ていた。買おうかな…。

A「ニュー・シネマ・パラダイス」
…この作品も、いつどんな時でも、3本指には入ります。「映画」、そして「映画館」というものに、幼少期から青年期、そして現在に至るまで、様々に「人生において大切なもの」を教えてもらった人が観ると、たまらなく愛おしくなる、そんな作品です。サントラ盤を擦り切れるまで聞いて、三回ぐらい買い直しました。期待して観た「完全版」は正直、あまり良くなくて、カットしたエピソードが余分なものに思えました。映画を「切ること」も大切なのだなあ、と改めて感じた作品です。

B「スタンド・バイ・ミー」
…少年期特有の、冒険心と不安、憧れ。時代も国も違うのに、自分の少年時代とダブってしまう不思議さ。ラスト、大人になった主人公の切ないナレーションもいいです。リバー・フェニックス、亡くなったんだよなあ…。

C「ライフ・イズ・ビューティフル」
…同じテーマの「シンドラーのリスト」も素晴らしいが、コメデイタッチの中に、生きる、ということの物悲しさ、そして素晴らしさ、戦争の愚かさが、ひしひしと伝わる名作です。どんな映画を観ても、すべてタイトルや物語を忘れる、という僕の奥さんが、10年経っても唯一、タイトルと内容が言える作品でもあります。

D「ジョーズ」
…映画館で観た映画で、「何て映画は面白いのだろう!」と最初に思った作品は、邦画が「砂の器」なら、洋画はこの作品。これも、小学5年でした。興奮しまくって、観たその日から、毎日「ジョーズ」のいろんなシーンをイラストに描いては、一人で喜んでいたっけ。ロイ・シャイダーも亡くなってしまった…。USJのアトラクションで、船に乗っていて「こちら、ブロディ署長!」って流れただけで、泣きそうになりました…。

E「フィールド・オブ・ドリームス」
…今、野球に夢中な息子とキャッチボールをしているだけで、この映画を思い出して、泣きそうになってしまいます。亡くなった若い父親と、少し年老いた息子が、ただ淡々とキャッチボールをする場面がいいんだよな、と心から思います。1歩間違うと、「危ない」映画なのだが、何故か感動してしまうのは、「野球」と「家族」を結びつけたからでしょうか。

F「燃えよドラゴン」
…ジャッキー・チェンは先生と呼ぶくらい尊敬しているが、最初に観た映画で、心からクンフー・アクションに感動した映画と言えば、これでしょう。ラスト、鏡の部屋での死闘のシーンは素晴らしい!この映画の名セリフ、「考えるな、感じろ」は僕の、座右の銘のひとつです。

G「殺人の追憶」
…香港映画の旗手、ポン・ジュノ監督の大傑作。連続猟奇殺人事件を追う刑事たちの姿を、80年代の軍事政権下の韓国の世情と浮き彫りに照らしながら描いた、見事な作品。時代的な閉塞感、刑事たちの人間くささなど、本当に素晴らしい。かつての野村芳太郎作品や今村昌平監督作品の雰囲気を漂わせていますが、この監督さんは日本映画の影響を堂々と口にしながら、きちんと自分の世界を作っています。最近の日本映画には明らかにこの作品の影響かな、と思う作品もあります。次作「グエムル〜漢江の怪物」も、日本の怪獣映画やアニメの影響が見られるものの、独自の切り口で韓国の現代性を見事に切り取っているからスゴイ。

H「ブレード・ランナー」
…リドリー・スコット監督による、SF映画の金字塔。この映画に漂う終末観や、東洋的な死生感は、実に新鮮で痛烈でした。今でもこの映画を思い出すと「強力わかもと」が飲みたくなり、屋台でうどんが食べたくなります。ハリソン・フォードが渋く、のちにB級映画専門となるルトガー・ハウアーが実にカッコいいです。


I「ダークナイト」
…つい最近の映画ですが、ヒーロー物、アクション映画というジャンルで、人間の心に巣くう善と悪、というテーマを突き詰めた傑作だと思います。ここで語られる善と悪は、「バットマン」という作品だからこそ、描けたものであり、同じようなテーマでも「ノー・カントリー」になっちゃうと後味は最悪なのだけど、こういう風に料理してくれると、バンバン人も死んでダークなのだけれども、ヒーロー物特有のカタルシスは残るから不思議です。

※洋画もいっぱいこぼれました。「ザ・コミットメンツ」「ワイルドバンチ」「プラトーン」「フルメタルジャケット」「2001年宇宙の旅」「スター・ウォーズ」(エピソード4/新たなる希望)「ローマの休日」「ウエストサイド物語」「街の灯」「アマデウス」「12人の怒れる男」「タクシードライバー」「ディアハンター」「コンタクト」「ゴッド・ファーザー」(第1作)「ショーシャンクの空に」…ベストテン内に入りそうな映画を考えていると、こちらもキリがありません。
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腰ひも話とは・・・  映画つれづれ

またまた僕のパソコンからこのブログに、コメントができなくなりました!

自分のブログなのに・・・。

ですので、最近コメントを頂きました、sigewoさまと、マーズ・アタックさまに、この記事でお礼を言います!

コメントを下さり、ありがとうございました!

マーズアタックさま、あの腰ひも話に感動して頂き、ありがとうございました!

番組を見ていない方のために説明しますと・・・「愛を読むひと」の紹介のときに話したのですが、僕が小学生のころ、僕の家は下宿屋も営んでいて、二階に住む、妙齢の着物姿のセクスィーな成熟女性が、窓際で涼んでいて、僕に「僕、リンゴいる?」と聞くので、「うん」と答えると、腰ひもをはずして、それにリンゴをくくりつけて下ろしたという・・・それが、僕にとっては「性の目覚め」だったわけです。


sigewoさま、ご指摘の通り、劇場の皆さん方も、本当に毎回、いい味を出していらっしゃいます!

お陰さまで、視聴率もいいようです。これからも頑張ります!!
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今週のシネKING!  映画つれづれ

シネKING、今週はMOVIX周南からお届けしました。

「真夏のオリオン」と「愛をよむひと」をご紹介しました。

「きょうのうんちく」は「野獣死すべし」でした。僕が尊敬する、松田優作さんの作品で、僕自身優作さんの作品ではベストワンと思っている作品です。

「うんちく」は原稿も書かず、一発勝負で収録しています。ですので、今回、「山口県出身の俳優と言えば、前田吟さん、岡本信人さんと色々いらっしゃいますが…」と喋っておりますが、もう少し、いろいろな方を上げればよかったな…と思った次第です。

それはさておき、放送開始以来、劇場で映画を観る機会は昨年に比べると多少は増えたように思います。それで、レビューしたいけどなかなかレビューできない新作が貯まっています。

試写で観させて頂いた「真夏のオリオン」「お買いもの中毒な私!」は上映が始まってしまいました。他にもたくさんあるのですが、遅れてもきちっとレビューを書きます。

さて、来週は、シネマスクエア7から「劒岳 点の記」と「トランスフォーマー リベンジ」を紹介します。全く対照的な2本が並びましたが、頑張って紹介していますので、お楽しみに。

そして「うんちく」では、これまでにない試みが展開されております。そこは、見てのお楽しみです!是非、ご覧ください!
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天使と悪魔  新作レビュー

観た日 5月某日 ★★★

このタイトルを聞いて、すぐに80年代アイドル、伊藤さやかさんの同名歌謡曲を思い出したのは、僕だけではあるまい…。

さてさて、原作を読んだ周辺の方々には不評なのだが、未読の僕にとっては、大変に面白かった。

反物質が開発されるSFチックなオープニングから始まって、ラングドン教授にバチカン警察が依頼するところのプロローグはなかなか。

そして興味深いバチカンの法王選びの内容をワクワクしながら覗いていると、殺人事件が次々と起こり、古い秘密結社やら歴史にまつわる暗号やらが絡んできて、物語が二転三転…とスリリングな展開となる。

正直、言おう。前作「ダ・ヴィンチ・コード」より、こっちの方が百倍は面白い!ちなみに前作のレビューを読み返してみたら、僕の★は2つだった。トホホ…。

ロン・ハワード監督、原作の謎解きに監督も主演のトム・ハンクスも振り回され、映画の展開が破綻気味だった前作を反省したのか、今回は物語の起承転結がしっかりしていて、ラスト近くのクライマックスもしっかり見せてくれる。

原作ファンによると、犯人の動機付けが弱く、物語展開が急過ぎる、ということなのだが、僕はローマやバチカンの美しい景観を楽しみながら、謎解きも十分楽しめた。

で、観ていて思ったのだが、これは、金田一耕介シリーズに似ているな、と。

事件を依頼された探偵(この映画は大学教授だが)が、次々と名推理をするのだが、事件の方の展開が早くて、なかなか殺人は防げないけれど、そこはやっぱり名探偵…という展開は、クリソツである。

科学と宗教という重いテーマを描いているが、そこをサラリと流したのも、この映画が前作より面白くなった要因のひとつだろう。ただし、そこをサラリと流したことが、熱心な原作ファンの不評もかっているのだろうな、と思った。

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消されたヘッドライン  新作レビュー

観た日 5月某日 ★★★

「ヘッドライン」とは、新聞の見出しのことを示すらしい。

なかなか骨太なポリティカル・サスペンスで、面白い。

ただ、あとで何か残るかと言われれば少々?ではあるけれど、新聞社に勤めていた端くれとしては、興味深い映画だった。

ピザの配達人が殺された殺人事件を追っていた新聞記者が主人公。この事件に続いて、国会議員の女性スタッフが地下鉄で事故死する。

この女性スタッフが仕えていた議員と主人公の記者は学生時代の親友同士で、女性スタッフと議員は、実はムフフな関係だった。

そんでもって、記者は議員の妻とムフフな関係になったことがあるからややこしいのだが、その議員は委員長を務める、とある軍需産業の巨悪を追求する委員会の席上、女性スタッフの死に動揺してしまい、スキャンダルになっちゃう・・・。

またまたそんでもって、謎を追う記者は、優秀な若手女性記者と議員を取材するが、やがて、最初の殺人事件と、女性スタッフの事故死が結びつき、軍需産業の国家的思惑も絡んでいく。記者たちは、はたして真相に辿り着くのか・・・てな具合で話が進む。

「デブで仕事が遅く、給料が高い」と自虐的なセリフを吐く、ラッセル・クロウの新聞記者は本当にデブで、「グラディエーター」のマッチョぶりがはるか彼方に消え去るほどの存在感。おまけに90年代の日本のお姉ちゃんのようなロン毛ソバージュ・ヘアが個性的だ。

もともとは全6話からなる、イギリスのテレビドラマ「ステート・オブ・プレイ」で、イギリスでもアメリカでも、そして日本でもNHKで放送されてかなり面白い、と評判になったようで、ハリウッドでの映画化は注目されていたようだ。

一時はブラッド・ピット、エドワード・ノートンで製作寸前まで行きながら、結局、ラッセル・クロウとベン・アフレックに落ち着いたらしい。

僕は、テレビドラマ版は見てないものの、テレビドラマなら「以後、次回!」となる毎回のハラハラドキドキ展開を無理矢理2時間に収めた感はいがめない感じはした。

それでも予想のつかない展開の連続でかなり面白かったのだが、後半の展開はちょっと尻つぼみ。議員役のベン・アフレックがもう少し重厚なら良かったのだろうが、ちょっと軽い感じになったのは残念だ。

でも、ウェブ版に押され、親会社のご機嫌を伺う女性編集局長の元で、何とか真実に辿り着き、記事を書くことに執念を燃やす、記者魂全開のデブだけれど憎めないラッセル・クロウにはかなり共感できた。

記者たちが取材を通し、段々と真実に近づく様子は、ドキュメンタリー出身で、傑作「運命を分けたザイル」のケヴィン・マクドナルド監督の手腕がキラリと光る。

ちなみに、僕は「デブで仕事が遅く、給料が安い」記者でした・・・。

この映画を観て、思い出したのは、僕が大昔、一応「記者」だったころ、生意気盛りのころに担当した、あるワイロを巡る事件のことだ。

事件が発生し、逮捕者が出る中、僕は過去の事例を調べまくって、算数が出来ないくせに、同僚の協力を得ながら数値を徹底的に詰めて、同業者の聞き取り取材も地道にやりながら、事件のような事例が定例化しているのでは?と署名記事でかなり強烈に書きまくった。

当時、僕は、事件そのものは警察発表のみで書いただけで、事件自体はそこそこに、その業界全体の闇を暴こうと一生懸命だった。

だが、それから随分経って、ある人を通し、その業者の関係者の方から「あれだけキャンペーンをするのなら、事件の元となった当事者のこちらに直接取材してほしかった」と聞かされ、苦い思いをしたことがある。

そうなのだ。正直、あれだけのキャンペーンをするのなら、その元となった事件を警察発表に頼らず、きちんと自分の足で取材をするべきだったのだ。それからそのキャンペーンを展開するべきだったのだ。

結局、僕は事件の当事者に取材する「勇気」がなかっただけなのだ。足元を固めず、枝葉を凝っても、それは意味がないことだ。事件をしっかり検証した上で、業界全体の問題点を取材し、調べるべきだった。

そのキャンペーン記事が評判になって、大手紙のベテラン記者に絶賛されたりして、正直、僕は天狗になった。

当時、こんなこともあった。

その記事がある程度評判になったある日の夜、行きつけの飲み屋さんに行ったとき、ママさんが「あんた、何したの?さっきまでこの店にいた人が、あんたをボコボコに殴ってやる!って息巻いていたわよ」と言った。

僕は青くなったが、幸いにして、ボコボコにされることはなかった。当時、その業界全体を敵に回していただろうから、そんなこともあったのだろう。恐らく、その人たちも僕と直接会えば、ひんなことはしなかったとは思う。

僕と言えば、そのエピソーどを勲章のように思って、他社の記者に自慢していたのだから、あきれてしまう。

スクリーンの中で、ラッセル・クロウはベテランになっても、友人や昔の恋人の信頼を裏切る形になっても、心をボロボロにしながら、巨体を揺らし、小さな事実にも気を配りながら、ウラを取り、真実を求めることを最後の最後までやめず、あきらめない。

あのときのほろ苦さを噛みしめながら、新聞記者を途中で放棄した自分のことも思いながら、最後にパソコンで記事を書くラッセル・クロウがまぶしかった。
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今週のシネKING!  映画つれづれ

今週のシネKING、仕事と子育てに疲れ果ててしまい、放送開始以来、初めて見逃してしまい、録画も忘れていました!!

なので仕上がりは見ていません・・・。トホホ。

今週は、「ハゲタカ」と「ターミネーター4」を紹介した・・・はずです。

うんちくは、山本薩夫監督作品「皇帝のいない八月」だった・・・はずです。

山本監督と言えば「白い巨塔」「華麗なる一族」など、骨太な社会派大作で有名ですが、この作品も自衛隊のクーデターを扱ったもので、日本映画ではなかなか珍しいポリティカル・サスペンスの傑作です。

後半のアクションはなかなか見応えがありますし、前半のクライマックス、自衛隊の反乱部隊と政府が「徳山駅」(!)で交渉&ドンパチするシーンは緊迫感もあり、政府によって植物状態にされた反乱軍協力者、山崎努さんがいい味を出しています。

佐々部清監督の多くの作品で助監督を担当していらっしゃる山本亮さんは、山本監督のお孫さんに当たられるそうです。

さて、来週はMOVIX周南から、「愛を読むひと」と「真夏のオリオン」をご紹介します。
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「三本木農業高校、馬術部」DVD発売!  佐々部監督の世界

佐々部監督の作品で、昨年秋に公開された「三本木農業高校、馬術部」がついにDVDとなり、レンタル&発売が開始されました!!

僕も注文していたDVDが届き、改めて作品を鑑賞しましたが、やっぱり、いい!!!です。

青森の風景が季節ごとに変わっていくたびに、主演の長渕文音さんの顔つきが変わっていく。これはもう、ドキュメンタリーです。

馬の出産シーンは本当の出産を描いていて、俳優さんたちのリアクションは、本物です。

馬を扱った映画ではありますが、ありがちな動物ものではなく、自然な高校生たちの悩みや日常を通して、馬と人との関わりが静かに、そして深く描かれていきます。

そして、自然もまた、ドラマの一部になっている、ということ。先日、ある映画を見て思ったのですが、どんなに自然がきれいに撮影されていても、物語の本筋から浮いていると、何の意味もありません。

先日鑑賞した「剱岳 点の記」でも思ったことですが、作り手が、何のためにこの映像の背景にその風景を撮影するのか、なぜ、自然を背景に物語を描くのか。そして、それらを背景にして俳優さんたちに演技をしてもらう意義や演出の意図は何なのか、そこら辺りはかなり重要なんだな、と思いました。

この辺りが、この「三本木農業高校、馬術部」では、しっかりと描かれています。ヒロインの感情に観客の気持ちが寄り添えるからこそ、十和田の風景が心に染みいる。四季折々の風景は決して独り歩きせず、きちんと映画の中に俳優のように息づいています。

とくに、冬ロケの駅のシーン、これに続いていくラストに至るカットは、素晴らしいです。そのあとに流れる主題歌も、とっても素敵です。

セル版にあるメイキングも必見です。是非、レンタルでも結構ですが、できれば、購入してご覧ください!!質は、マニイが保証しますよ!!

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淀川さんの至言  映画つれづれ

「シネKING」も、番組が始まって2カ月近くが経ちました。9本目までの収録は終わっていて、来週初めには、10本目、11本目の収録があります。

先週は特別番組のため放送はありませんでしたが、今週は金曜日深夜に放送されるので、是非皆さん、ご覧ください!!

今週はワーナーマイカル・シネマズ防府から「ターミネーター4」「ハゲタカ」をご紹介します。

さてさて、番組が始まって、何が嬉しいって、先日も「観る気はなかったのですが、番組を見て『余命一カ月の花嫁』を観に行きました」「何か映画を見たいと思っていたけど、番組を見て『60歳のラブレター』を夫婦で観た」という声を頂いたこと。

「一本の映画で、あなたの人生が変わるかも」。番組でいつもギャグっぽく言ってますが、これは僕の本音です。一人でも多くの方に、「映画」の素晴らしさを感じてほしい、と思って、番組の収録に臨んでいます。

話題は変わりますが、今年は、映画評論家・淀川長治さんの生誕百周年に当たるそうです。

淀川さんと言えば「日曜洋画劇場」です。この番組で、僕も洋画の楽しさを知ったように思います。あの名調子もそうですが、ユーモラスな中にも、決して作品をけなさず、どんな映画もいいところを見つけて褒め、解説する姿勢が大好きでした。そして、その中にも、その映画の本質をズバリと指摘する、批評眼はすごいものがありました。

僕はただの映画好きで批評家ではないので、テレビで映画の紹介をする、ということにずいぶん躊躇もしたのですが、多少でも番組を見た方が映画館に行くようになれば、との想いで「シネKING」のお話を引き受ける決意をしました。

いつも収録に当たって気を付けていることは、この淀川さんの姿勢です。もちろん、足元には及ばないし、次元も違いますが、どんな映画でも、いいところをきちんと評価し、その面白さを伝えていければ・・・と思っています。

その淀川さんの生前の言葉に、こんなものがありました。

「私は映画からできるだけ滋養分の方を取り上げて読者に教えようと心がけます」「けっきょく、何時もたどり着くことは(人間が)描かれているかどうかという根本にたどり着きます」(キネマ旬報4月下旬号より)

そして、これこそ至言。

「私が映画が好きなのは、歌舞伎よりもバレエよりも新劇の舞台よりも、映画を見るひとの量の大きさです。映画を大衆娯楽とむかしから呼んできました。映画こそは大衆の娯楽なのです。そして私たちはその大衆のなかにこそ生きているのです。自分だけがわかるというようなこうまいな映画でもやっぱり大衆とともにこそ(映画)は見るべきです」(同)

深夜のバラエティではありますが、だからこそ、楽しく、これからも伝えていきたいな、と思います。



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