ノウイング  新作レビュー

観た日 7月某日
★★★

単なるディザスタームービーではない。

一種の謎解き映画でもあり、ミステリー要素を入れながら、いつしか本格SFの様相を見せ、トンデモ極地、驚天動地の結末へと流れていく。

主人公の大学教授の息子が通う小学校から見つかったタイムカプセルから、意味不明の数字が羅列した紙が見つかる。これは数十年前、ある少女が何に憑かれるように、不思議な声に導かれて書いたものだった。

この紙は、導かれるようにして教授の息子へと渡るが、その教授は、その数字が、過去と未来の大惨事の日時と場所を示していたものと気づく。大学教授は未来の惨事を阻止しようとするが…。

物語も面白いし、主演のニコラス・ケイジは眉間にしわを寄せているだけで、何となくその物語に深みがあるような気がするから不思議だ。物語の展開も飽きないし、父と子、という隠しテーマも効いていて、ホロリともさせる。

結末に乗れるかどうか、で評価は分かれるところだろうが、同じようなテーマだった「地球が静止する日」に比べれば、こちらの方が一万倍面白い。

あと、ほぼワンシーンワンカットでみせてくれる飛行機事故のシーン、これは凄い。

こういう場面は何度もハリウッド映画で観てきたし、もうこれ以上の表現はないだろうという位、数多く観てきたが、それでもまだこういう新しい見せ方があるのだ、というところが凄い。

1

愛を読むひと  新作レビュー

観た日 7月某日 ★★★★★

この映画、そんなに説明は過多じゃない。

ストーリーの中で、様々なことが語られていくが、決して心情をセリフで表現する訳でもない。だけど、登場人物たちの心情や想いが、切々と迫ってくる。

映画では2人の長い、長い時間が経過していくが、その行間にいろいろなことが読み取れ、また想像を喚起させてくれる。

前半もいい。初めて恋をし、大人の女性の肉体を知ったときの、少年の喜び。演じるデビッド・クロスの演技も瑞々しい。対するケイト・ウインスレット演じるあこがれの女性、アンナはすでに30代半ばで、身体の線が崩れているのが妙に生々しい。少年は一途に恋をするだけだが、観客はアンナの複雑な気持ちや訳ありげな暮らしぶりに思いを馳せる。

彼女が勤務する電車内で無邪気に待ち伏せする少年に対して、怒るアンナ。大人の気持ちが分からず少年が戸惑い傷つくシーンなど、思春期特有の思いが痛いほど伝わる。少年はアンナに本を読んで聞かせるが、ここのシーンがのちのちの伏線となっていく。

映画はそこから意外な展開を見せる。大学の法学部に進んだ少年は、授業の一環で見学に行った実際の裁判で、アンナと出会う。アンナは戦争犯罪の被告であり、少年は、そこでアンナがひた隠しにしていた事実に気づき、激しく動揺する…。

主人公は成長とともに配役が変わるが、アンナ役は一貫してケイト・ウインスレットが演じている。この存在感が凄い。決して気持ちを表に出さないのだが、時折、一瞬だけ見せる表情に、アンナが抱える様々な想いをにじませていて、ケイト・ウインスレット恐るべし、だ。アカデミー賞主演女優賞も納得、である。とくに裁判所でアンナが叫ぶセリフに、胸を打たれる。

後半は一般人が戦争犯罪人となる恐ろしさが描かれる。アンナは加害者ではあるが、実は被害者でもある。そしてアンナが抱く秘密と、アンナを愛してしまったが故にその苦しみから抜け出せないまま大人になり、弁護士となってもその呵責に悩み続けている主人公の思いが交錯していく。

主人公は大人になってから、アンナに再び本を朗読し、テープにして送り届けるのだが、これはアンナのため、というより、自分自身のためだったのではないかと思う。

戦争は、様々な形で、何気ない普通の人の生活を破壊し、傷つけていく。何が正義で、何が悪なのか。それを裁く権利は、誰にあるのか。

切ない恋物語から、映画は人が生きることの宿命のようなものを描いていくが、この作品は押し付けるでもなく、淡々と流れていく物語の中で、静かに、そして力強く、人の想いを紡いでいく。

1

お久しぶりです。  映画つれづれ

…思えば、夏休み前に書いて以来、ブログを更新していませんでした。この間、予告通りの忙しさで、毎日、いろいろなものに追われています。

「更新まだ?」といろいろな方に声をかけていただき・・・すみません。この間、書きたいことやテーマはいろいろと貯まっているのですが、実作業が追い付いていません。

↓の記事にもたくさんのコメントをいただき、ありがとうございます。

まだコメントをお返ししていない方には、ここでコメントを返させて頂きます。 

マーズアタックさま、いつもありがとうございます。

「シネKING」8/21放送分のオープニングで歌ったあの歌は「クレヨンしんちゃん」の現在の主題歌です!子どもたちが毎週見ているので僕も覚えてしまいました。

この回では「BALLAD 名もなき恋のうた」をご紹介しましたが、山崎貴監督、草なぎ剛さん、新垣結衣さんがVTR出演されたのには僕もビックリしました。8/28放送分では、「うんちく」で初めてハリウッド映画「明日に向って撃て!」を取り上げました。

これからも「シネKING」、親しまれ、かつマニアックに頑張りますので、是非、応援して下さい!!

a社のIさま、コメントありがとうございます!

「24時間テレビ」での「マイマイ新子と千年の魔法」イベント、お疲れ様でした。いろいろとコアなお話もさせていただき、ありがとうございました。

僕自身、24時間テレビは子どものころから見ていたので、歴史ある放送イベントでお手伝いでき、感激しましたし、何より愛する映画のPRだったので嬉しかったです。

「マイマイ新子…」本当に素晴らしい作品で、山口が持つ「文化」の発信にもなる、と思っています。決して「子ども向けアニメ」ではなく、久々の、堂々とした「児童映画」の傑作になっていると思います。

御指摘の通り、「ちょっぴり」と言わず、「がっつり」宣伝活動に頑張ります!!!とりあえず、昨日、主題歌CDを地元防府のコミュニティFM局をお届しました!これから、いろいろ戦略も練っていきますね。

さて、「周南市民映画祭」ですが「周南映画祭〜絆〜」という名前になりました。期日は11月21、22、23日です。今、準備の真っ最中で、もうすぐ詳しい内容がご報告できると思います。ゲストの方もお呼びする予定です。上映予定作品の調整が難航していて、なかなかスケジューリングができない状態が続いているのですが、恐らく大丈夫だろう、と思います。

マイマイ新子の全国公開とぶつかってますが、しっかりと調整して頑張ります!!

さてさて、ちょっと更新をさぼっていた間、新作レビューが10本以上貯まっています。どうしよう…。
2




AutoPage最新お知らせ