佐々部監督の新作いよいよ!  映画つれづれ

佐々部監督の新作、ついにタイトル、出演者等が、きょう(4/22)のスポーツ報知で発表されました。↓

http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20100422-OHT1T00080.htm

その名も、浅田次郎原作「日輪の遺産」。堺雅人さん主演です。

原作を読みましたが、スケールの大きな中にも、人間の生きざまや想いを描いた、佐々部監督ならではの映画になりそうです。楽しみです。

◆なぜか、この記事のコメント欄への書き込みができなくなっていましたので、再アップしました。コメントできるようにしたら、拍手を3つ頂いていたのに、消えてしまいました。拍手を頂いた方、申し訳ございません。是非、また拍手を頂けたら、と存じます。
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シネKING放送1周年!!  映画つれづれ

おかげさまで、今月で、yab山口朝日放送で毎週金曜日深夜1:15分から放送中の「シネKING」が、放送1周年を迎えました!!

番組公式HPはこちら↓

http://www.yab.co.jp/king/

深夜ですが、視聴率もすこぶる良いようです。つたないMCなのに、有難いです。

2年目に無事突入し、今月から、従来のシネマスクエア7、ワーナーマイカルシネマズ防府、MOVIX周南に加え、新たに「岩国ニューセントラル」様からも、映画情報をお届けするようになりました!

映画によって救われ、映画によって育てて頂いた僕が、生まれ育ったこの山口県で、映画を紹介する番組をさせて頂くなんて、何て幸せなことでしょうか。

この数年、「映画」への夢を思い起こし、そのきっかけを頂いた佐々部清監督をはじめ、かけがえのない仲間たち、そして家族に、心から感謝です。

そして、番組を見てくださっている方々、番組スポンサーの各劇場の皆様方、スタッフの皆様方、このプログを見てくださっている方々に、心からのお礼を言いたい気持ちでいっぱいです。

ありがとうございます!!

小さな番組ですが、山口県唯一の地上波放送局の映画情報番組でもあり、これからも、初心を忘れず、「映画」と向き合い、その素晴らしさを発信していきたいです!

番組のキャッチフレーズである、「一本の映画で、あなたの人生が変わるかも!」を僕自身の信念として、また番組のモットーとして、頑張りますので、これからもよろしくお願い致します。

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第9地区  新作レビュー

★★★★★

試写会にて鑑賞。早くも、僕の今年の洋画ベスト・ワン、かもしれない。

いやあ…「SFアクション」という映画ジャンルがあるとすれば、「スター・ウォーズ」「ターミネーター」「ブレードランナー」「エイリアン」と並ぶ、またはそれに続く、エポック・メイキング的な作品になるだろう。

「アバター」も斬新で凄かったのだが、この作品の独創性、斬新さは、ちょっと特筆すべきものである。

世界観も全く違うので比較しようもないものの、あえて比べると、「アバター」がジェームズ・キャメロン監督作品というだけで、その世界観、作品世界はこれまでの作品群を発展させたもの、と予想できるし、確かに想像以上ではあったがその通りだった。

だけれど、この「第9地区」は、これまでの同様作品の影響は確かにあるが、独自の雰囲気と世界観に満ち溢れていて、社会性や娯楽性、アクション、ハードSFなど、いろいろな要素が見事に絡みあい、ひとつの映画として極めて高い完成度を誇っていた。

例えば最初、巨大なUFOが市街地の上に現れる、というのは「インディペンデンスデイ」だが、あの映画のようなお気楽さや大袈裟なところは全くない。エイリアンと人類の共存、という物語も目新しさはない。

では、何が斬新なのか。そのひとつは、この映画の舞台が南アフリカ、と設定されている点にある。南アフリカ上空にたどり着いたエイリアンたちは実はただの難民で、20数年を経て、人類たちから激しい差別の対象になっている、という展開は凄い。

主人公はエイリアンたちを管理、統制する企業の責任者で、この主人公がエイリアンたちの強制移住を実行するところから映画は思わぬ展開を見せていくが、長くアパルトヘイト(人種隔離政策)を行っていた南アフリカの空気感や雰囲気が妙なリアリティを映画を与え、人間の根底にあるであろう差別意識を、鋭く、深くえぐっていく。

では社会性が強いSFかというとそれだけではなく、アクションやホラーとして見ても一級品で、ラスト近くに出てくるロボット・アクションは正直「トランスフォーマー」より興奮する出来栄え。家族愛や夫婦愛というテーマも垣間見え、最後は「感動」も用意してくれる。それだけ詰め込んでも、物語展開は破綻せず、バランスよく進むから凄い。

僕は、「痛さを感じる映画は傑作」が持論だが、この映画は、正に最初から最後までヒリヒリと痛い。残酷描写もしっかりしていて、エイリアンの造形に「気持ち悪い」という声もあるようで、この手のジャンルが苦手な人にはキツイかもしれない。

…でも、その痛さ、気持ち悪さこそが、実は作り手の狙いなのかもしれない。見た目や、言葉、文化が違うというだけで他者に感じる違和感は、時に人間を残酷にさせる。

その「違和感」こそが、実は小さな「いじめ」から「戦争」に至るまで、最も醜悪な、人間が持つ特性であり原因である、と僕は思う。この映画の持つ「痛さ」が、エンタテインメイントまで昇華している事実と衝撃を、僕は讃嘆したい、と思う。


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ハート・ロッカー  新作レビュー

★★★★

アカデミー賞受賞の話題作。

イラクの戦場で、爆発処理に当たる小隊を描く。

戦争に対して、賛美も批判もせず、ただただ危険な爆発処理に積極的に取り組む兵士の姿を、とくに前半は一歩引いた形でカメラが追っていく。

主人公の兵士は爆発処理にひとつの生きがいのようなものを感じていて、そこに使命感のようなものはない。

その処理の様子は、スクリーンの中の登場人物以上に観客のこちらはハラハラする。命知らずで、どこか何かを捨てたような感を受ける主人公に、部下で爆発処理の援護をする諜報部上がりの兵士、そして精神的に少し不安定な若手兵士は、自分の生命も危険にされされると反発していく。

この3人の人間関係が砂漠でのゲリラとの遭遇戦を経て微妙に変化する。危険区域で生死を共にしたからこその友情も芽生えるが、戦争の現実を描いたこの映画は、そんな甘っちょろさは微塵もない。

ただの命知らずと思えた主人公は、やがて現地の少年との交流で優しい表情を見せ、祖国に残してきた妻や子どもへの想いも垣間見せる。

だが、彼は戦場でしか自分の生きる道を見出せないでいる。これまでもこうしたテーマの傑作は多々あったが、携帯電話やゲームが登場するこの映画は、過去ではなく、まぎれもなく現実であることを感じさせる。

最初から最後まで目が離せない、緊張感にあふれた「戦争映画」である。男たちの過酷な現状を描きながらも、登場人物たちの細やかな感情が伝わってくるのは、女性監督ならではかもしれない。
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新作レビュー9連発!  新作レビュー

新作レビューがたまってしまって・・・。一気に9連発です。

◇ゴールデンスランバー
★★★★
伊坂幸太郎の小説を、中村義洋監督が映画化。中村監督にとって、伊坂小説の映画化は3本目。傑作「アヒルと鴨とコインロッカー」と同じ香りが漂うこの映画、展開が読めず、登場人物も魅力的。首相暗殺犯に仕立てられた主人公の逃走劇だが、青春物語の要素も強く、出演陣も好演している。脚本、絵づくり、演出もしっかりしていて、かなりの映画的興奮を呼び起こしてくれる。

◇アバター
★★★★
当初、バカにしていました。すんません!!でも、子どもにせがまれて3Dで観て、ビックリ!!!ジェームズ・キャメロン監督、あんたは偉い!!3D映画の本格化による映画のアトラクション化については、いろいろ異論もあるけれど、そのエポックメイキングとなる作品が、この「アバター」で本当によかった、と思う。

「飛び出す」こけおどし的な効果より、3Dの効果を活かした奥行きのある画面、見事なまでのクリーチャーやメカのデザイン、よく練られたストーリー、視覚効果を伴うスリルある描写など、完璧である。

恐らく、これから玉石混ざり合った3D映画がいっぱい出てくるだろうが、「アバター」が基準になることで、あるていどのレベルを保つのでは、という期待もある。

…だけど、映画館が単純な娯楽を求める、アトラクションの場にならないよう、僕たち観客もしっかりしていかないといけない、と思う。

◇インビクタス~負けざる者たち
★★★
クリント・イーストウッド監督の新作。「チェンジリング」「グラン・トリノ」がよかったので、期待して観た。ラグビーワールドカップでの南アフリカの活躍を軸に、アパルトヘイト(人種隔離政策)を経て、就任したばかりのマンデラ大統領の苦悩と、スポーツを利用して白人と黒人との融和を図ろうとする姿を描く。

ストレートなスポーツ物として、とってもよく出来ている。スタジアムでの観客の様子、ラグビーの試合のシーンなど、正に実際のワールドカップ、である。凄い。マンデラを演じるモーガン・フリーマンも堂々としていて、マンデラの優しさ、したたかさ、そして偉大さが伝わる。

マット・デイモン扮する主人公が、マンデラが長年投獄されていた島に趣き、その労働の様子を思い描くモンタージュ・シーンなど、短いが効果的で、胸が熱くなる。

でも、ちょっと物足りなさ感も感じてしまった。マンデラとラグビーチームをつなぐ線は十分描かれているのだが、そこにもう少し「何か」がほしい、と感じてしまった。これはあくまで個人的な感想なのだけれど…。

◇交渉人 THE MOVIE
★★
テレビドラマの映画化だけれど、「ゴールデンスランバー」と比べると、ああ、これはいわゆる「映画」ではないな、と思ってしまう。

いろいろな要素を詰め込み、楽しんでもらう、というのはアリだけれど、それを詰め込みすぎると、荒唐無稽となって、リアリティのかけらもなくなり、観客は興味を持続することができなくなってしまう。

「ゴールデンスランバー」が、物語の背景をあえて全て語らず、主人公の逃走劇に搾り、そこは匂わせ、観客に想像する余地を与えているのに比べ、この映画はまるでスーパーマーケットの安売りのように、全ての情報がガンガン開示されていく。

これがテレビドラマなら、荒唐無稽なお話でもお茶の間で気軽に楽しめるのだが、2時間、暗闇で大スクリーンを集中して観る「映画」だと、そうは行かない。

この映画の作り手は、そんなことはあまり考えていないように思える。何かの資料によると、この作品はテレビドラマのように楽しめる映画を目指した、なんてことも書かれていた。

かつてのプログラム・ピクチャー全盛時代を考えれば、こうした映画も大いにアリとは思うけれど、テレビ局主導の映画が全盛の今、テレビドラマの映画化作品の質が、こういうものばかりだと、ちょっときついな、と思ってしまう。

テレビ局が主導の映画が悪いとは思わない。昨年、フジテレビは「アマルフィ」というイベント的な映画を作りながらも、「劍岳 点の記」に出資し、「誰も守ってくれない」という秀作も産み出した。

テレビ局が主導することで、話題性があり、面白い作品がどんどん生まれれば、観客にとってもいいことなのだ。だけど、良くも悪くも「テレビ局」が主導することで、最初にテレビありきでないとなかなか企画が通らず、ドラマ性や社会性の高い企画が通らないこともまた事実のようだ。

気軽に見られるテレビドラマ感覚の映画が増えてしまうと、結局は質の低下を招いてしまい、観客から飽きられるのでは、と思ってしまうし、実際にそういうことも一部、起きているように思う。

で、この作品だが、あり得ない!とツッコミながら、最後の最後まで楽しませてくれる。米倉涼子さんの美しさは必見。いろいろなシーンで、かつてのこの手の映画への敬意も感じられる。

◇サヨナライツカ
★★
中山美穂演じるヒロインは魅力的なのだけれど、なぜ2人が恋に落ちたのか、今一つしっくりと感じられないから、そのあとの展開でヒロインの気持ちが主人公に傾いても、しっかり感情移入はできない。この映画を観ていて「愛を読むひと」を思い出した。物語がちょっと似ているのだ。2本を比べて「物語」を語ることがいかに難しいか痛感した。25年後、主人公の老けメイクがちょっとひどい。ヒロインはそのままに、別の俳優が演じるなど、何か工夫はできなかったのだろうか。やはり、映画には細かいリアリティが必要なのだ、と思う。ラスト近くには、ちょっとホロリと来たけれど。

◇NINE
★★★
ものすごく期待して観に行った。女優たちの存在感、踊りのゴージャスさは圧巻。映画監督の苦悩や葛藤を描きながら、それを取り巻く女たちの心の思いが、歌と踊りで表現されていく。幻想的で深いフェリーニの「8 2/1」をミュージカルにした、と思うとちょっと物足りないが、2時間しっかり楽しめる。

◇シャーロック・ホームズ
★★★
ガイ・リッチー監督のホームズ、どんなに斬新かと思いきや、意外とストレートな推理物で、ホームズファンも納得の仕上がりでは。決してわかりやすい作りではなく、物語世界に浸るまで時間はかかるが、19世紀のロンドンの雰囲気やロバート・ダウニー・ジュニア、ジュード・ロウらの熱演、存在感で最後まで見せてくれる。

◇ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ
★★★
テレビシリーズは観てないけれど、そこそこ楽しめた。スリリングな展開で、謎解きもよく練られている。ただし、マネーゲームに参加する登場人物たちの人間性を試す、という展開なら、その背景も語ってほしいと思うのだけど、そこを語るとすこし軽めのこの作品の魅力が失われるのだろう。これもテレビドラマも映画化。ドラマを観てない人にはキツイかもしれないところもある。

◇おとうと
★★★
山田洋次監督、安定しています。吉永小百合さんも魅力的。平凡なホームドラマを、きちんと見せてくれ、そこに社会的な問題を入れてくるのは、正に山田監督の真骨頂。

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