今、思うこと  映画つれづれ

未曾有の大震災が、東北・関東を襲って10日…。

被災された方々を心からお見舞いするとともに、亡くなられた方のご冥福を心からお祈り致します。

17年前の阪神大震災のとき、僕はボランティア団体の一員として、被災地に行きました。あのとき感じた、いろいろな思いは、一生忘れないと思います。

今回、当時とは状況も違い、すぐに行動もできず、もどかしさも感じています。当時、いろいろと手伝ってくれた方から「何かあったら声をかけてくれ」と電話があり、あのとき被災地で感じた「思い」が蘇り、今、できることをやろう、改めて思いました。

知り合いが立ちあげた市民ボランティア団体にわずかばかりの募金をしましたが、これから、何ができるか、考え、行動していきたいと思っています。

26、27日には周南映画祭実行委員会主催による、「春のシネフェスタ」が周南市のシネマ・ヌーヴェルで開催されますが、この中で開かれる「シネマ・バザール」の収益金はすべて東日本大震災の義捐金にすることになりました。

僕も、コレクションしていた映画のパンフレットやDVDを出します。掘り出し物もあるかと思いますので、近くの方は、是非、お越しください!!

さて、大震災の発生から日にちも経って、東北地方の映画館では営業できていないようで、関東の映画館でも計画停電もあって、難しい状態が続いているようです。

世の中も、イベントが中止されたり、歓送迎会を中止したりと、なんだか自粛ムードが漂っていますが、僕は、とくに西日本を中心に、しっかりと経済を回し、ふつうの生活をすることが、経済が滞っている地域をカバーすることになり、東北の経済復興に繋がる、と思います。

もちろん、被災された方々や地域への配慮は必要です。でも、過剰な自粛は、経済に影響を与えます。映画も、観る気分になれない、という方に無理強いすることはないと思いますが、こういうときだからこそ、映画館が営業されている地域の方々、とくに映画ファンは、是非、映画を見てほしい、と切に思います。

恐らく、今回の大震災は、今後の映画産業に多大な影響を与えることでしょう。映画館の休業や、映画を観る人が減って興業収入が減れば、今後の製作にも大きな影響が出ます。現に、かなりの映画製作がストップしている、という話も映画関係者の方から聞きました。

「映画」は、人々に勇気と希望を与える、「夢」産業です。復興のためにも、映画の存在は、絶対に欠かせない、と思います。だから、映画館で映画が観られる環境にある方は、是非、映画館に足を運んで下さい。

「映画」から元気をもらって、現実と立ち向かう力、応援する力を、チャージし、実行してほしい、と思うのです。僕も、こういう時だからこそ、映画の「力」を信じて、番組でも、個人的にも、訴えていきたい、と思います。

地球上に生活している限り、僕たちは、いつ災難に遭うかもしれません。今回、難に遭わなかったことを心から感謝し、今回の災害を人ごとと思わず、できることをしながら、こういうときだからこそ、いつも以上に元気に、気持ちを強く持って、普通どおりの生活をしていきたい、と思います。

映画も観るし、楽しいこともしっかり感じていく。そして、自分が被災者の方々のためにできることを考え、実行していく。…それが大切だと、思っています。
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最後の忠臣蔵  新作レビュー

★★★

テレビドラマシリーズ「北の国から」や映画「優駿」などの杉田成道監督久しぶりの劇場映画ということで、期待に胸をふくらませて鑑賞した。

原作は未読だが、生き残った赤穂浪士2人が主人公。大石内蔵助の密命を受け、遺族を訪ね歩く浪士と、同じく内蔵助の命を受けて内蔵助の隠し子である娘を密かに育てあげる浪士が出てくる。

原作は訪ね歩く浪士がメインらしいが、映画は娘を育てる浪士の話が主で、それぞれが討ち入りとは別の「義」を果たしていく。

確かによくできたお話ではあるのだが、個人的には娘を立派に嫁ぐまで育て上げようと努力し、成長したその娘から恋慕を持たれて戸惑う浪士の姿に、ちょっとした“違和感”を感じてしまった。人形浄瑠璃との対比も面白いのだが、心中話と娘を育て上げる物語とはあまりシンクロしない、と思ったのは僕だけか。

全国に離散した遺族たちを訪ね歩くお話の方が、映画の物語としても醍醐味があったのではないだろうか。佐藤浩市氏扮する浪士が未亡人の風吹ジュンさん扮する遺族を訪ねる前半は秀逸だっただけに、10数年かけて46士たちの家族を探し出し、全国をボロボロになりながら放浪しながら、薄皮を剥ぐように内蔵助への「義」を果たしていく浪士の物語を、もっと観たい、と思った。

「ここ数年で観た最高の時代劇」という友人もいる。映画はそれぞれの観方があるからこそ、面白い。娘役の桜庭ななみさんは透明感があって好演だった。杉田監督、桜庭さんは「シネKING」にVTR出演もして下さったので感謝、感謝です。

杉田監督は「シネKING」で「女性にこそ観てほしい」と仰っていたので、僕も是非、女性の方の感想を聞いてみたい。ワーナー・ブラザーズの製作・配給であり、ハリウッドの映画会社の日本展開という意味でも意義のある作品であり、その最初が忠臣蔵を題材にした、それも後日談的な渋い時代劇、という点が実に興味深い。

最後の忠臣蔵 公式HP↓
http://wwws.warnerbros.co.jp/chushingura/

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クレイジー・ハート  新作レビュー

★★★★★

ジェフ・ブリッジスは、本当のカントリー歌手かと思うほどのリアルさ。ギターも歌も本物ならば、前半のだらしない肉体も本物。

脚本に沿って、綿密に、リアルに、役に自分を近づけていく。これこそ、ハリウッドメソードの真骨頂。かつてのポール・ニューマンやマーロン・ブランド、デ・ニーロが見せた凄さを、久しぶりに感じた。

いわゆるロード・ムービーで、自分で運転して各地をツアーする、アル中のカントリー歌手が描かれる。とある街で女性ジャーナリストと恋するのだが、人と人とのドラマが秀逸で、彼が感じる挫折感は、人としてある程度の年齢を重ねた人が観れば、とくに男性ならば、きっと多くの人が共感するだろう。

この映画がいいのは、挫折と再生、というどこにでもありそうなテーマを描いていながらも、そこを「歌」と重ね合わせた点にあると思う。「歌う」ことは、人生そのものの表現であり、「歌」もまた人生の縮図である。

何より「音楽」は人生を再生させる、大きな力となり得る。映画に散りばめられたカントリー音楽も素晴らしい。

クレイジーハート 公式HP↓
http://movies.foxjapan.com/crazyheart/

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