あの空を覚えてる  新作レビュー

見た日/4月某日 ★★★

幼い子どもを持つ父親としては、少々痛い映画ではあったが、共感できる部分も多かった。

父親、母親、小学生の息子と娘。その娘が、交通事故で亡くなってしまう。明るく、家族にとっては太陽のような存在だった娘が亡くなることで、父親は自分を責め、自分の世界に閉じこもる。

一緒に事故に遭い、臨死体験をした息子は、娘の残像を家のあちこちに感じながら、娘が言っていたジョークを言って務めて明るく振る舞おうとするが、娘のようになれる訳もなく、ある想いを抱き始める。そして妊娠している母親も、仕事をしながらも娘を思い出してしまう…。

映画はそんな家族の苦しみと再生をゆっくりと描く。富樫森監督の演出は丁寧で誠実で好感が持てるのだが、中盤にテンポ感がなく、写真館という割にログハウス風で洋風な主人公家族の生活の描写にややリアル感が欠け、子役の演技が多少鼻についたりする。

だが、後半、息子のある「想い」が明らかになるところで、僕の気持ちもグスグスしていたのが一気に爆発してしまった。

僕には4人の子どもがいるが、それぞれ個性的で、誰が可愛いとか可愛くないとかそんなことはなく、それぞれの存在が本当に愛おしい。そんな子どもへの想い、そして子どもの親への想いを、丁寧に描き込んだ、いい映画である。
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