特命係長只野仁〜最後の劇場版〜  新作レビュー

見た日/12月某日 ★★

その昔、東京12チャンネル系でやっていた、低予算のお色気アクションドラマ「プレイガール」のような作品である。(あの、低音の「ぶれいがああああーるうう」という声真似は、誰でもやった記憶があろう)

大手広告代理店の会長が特命を受けた、普段はうだつが上がらない窓際係長が、実はスゴウデの空手の使い手で、おまけに落とせない女はいない、という二枚目。

人気テレビシリーズの映画化で、今回は主人公が社内で開かれたビールの新商品発表会で命を狙われたキャンペーンガールを特命で警備していくうち、巨大な陰謀に巻き込まれる…という話。

まったくもってくだらないのだけれど、僕は嫌いじゃない。その昔の70年代、東映はこういう中途半端なお色気あり、アクションありで、最後はストーリーが破綻してしまうような作品を、プログラム・ピクチャーとしてたくさん作っていた。「トラック野郎」や「不良番長」シリーズなんて、今見てもどうしようもなくくだらないけれども、すこぶる面白い。

この映画はテレビシリーズの映画化ではあるが、そんな猥雑でくだらないパワーを持った、最近では数少ない映画作品だ。何しろ、エロシーンになると、音楽で女性のスキャットが流れ、「アッハーン」と言った声にエコーがかかる。な、何という、70年代テイスト!今だにこんな演出を堂々と劇場映画でできる、やる、というのが物凄い。

それに、西川史子という演技もできないタレントさんを使いながら、その棒読みセリフは恐らく本人も作り手も納得の上で、そのヘタウマさ加減が何とも言えず、西川女史もテレビでは見せない見事な脱ぎっぷりで、さの度胸の良さには全く感心ものである。

お話としては、テレビシリーズにはないスケール感を出そうとはしていて、お話にヒネリと工夫はしてあり、まあ驚くほどではないにしろ、きちんと楽しめる娯楽作にはなっている。まあ、テレビ的な匂いはどうしようないのだが…。

高橋克典の肉体は素晴らしく、クライマックスとなるチェ・ホンマンとの格闘シーンは、カット割に至るまでブルース・リーの「死亡遊戯」まんまで、ちょっと笑ってしまったのだが、これもご愛敬だろう。高橋氏は頑張っている。

★は三つにしたいけど、いい意味で星2つ。映画オリジナルで、こういうくっだらない、プログラムピクチャー的に映画が、どんどん出てほしい。

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