ボックス!  新作レビュー

★★★★

何の予備知識もなく鑑賞したのだが、これはいい!

ボクシング映画としても、青春映画としても、とてもよく出来ている。

恐らく原作小説のエピソードを詰め込んだのだろう。2時間の長さでは消化しきれてない部分もあるし、物語の展開はある程度の予想もつく。

でも、そんなもの全てをひっくるめて吹き飛ばすほどのパワーが、この映画にはぎっしり詰まっている。

市原隼人のボクサーぶりは見事だし、幼馴染の優等生役の高良健吾も好演。物語の展開も、いい意味で観客の思う通りに進んでくれる。

「デトロイト・メタルシティ」で手腕を発揮した李闘士男監督の演出はテンポもよく、あまりオーバー気味にならないよう配慮しながら、ラストに向けて爽快感を感じられるよう、映画的カタルシスもたっぷり感じさせてくれる。

挫折、苦闘、友情、そして…という展開はスポーツ映画の王道ではある。

だが、王道だからこそ、肝心のスポーツ描写がリアルでなかったらこの手の映画は破綻するのだが、この作品はそこに細心の注意を払っている。

あえて前半から後半にかけてボクシングシーンを小出しにし、クライマックスでたっぷり見せてくれるのだ。

ライバル役は本物のプロボクサーらしいが、市原隼人は本物相手にリング上で本当に「試合」をして、それを何と2分間のワンシーンワンカットで見せてくれる。

ここは大興奮で、ラストの処理もいい。ボクシング映画には傑作が多いが、久しぶりに、日本映画でいい“ボクシング映画”を観させてもらった。

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