ハードロマンチッカー  新作レビュー

★★★

まず、主演の松田翔太氏がいい。松田優作氏を心から敬愛する身としては、下関を舞台に、アクションを展開する翔太氏をスクリーンで観ることができるとは…という何とも言えない感慨が胸に迫る。

この映画の公開時、「シネKING」でグ・スーヨン監督と遠藤要さん、柄本時生さんにインタビューさせて頂いた。下関出身で、自伝的小説を自ら映画化されたグ監督はダンディーな方で「この映画を観て下関がバイオレンスシティーって思われるのも困りますねえ」と優しい笑顔で語っておられた。

この映画、自分の意思とは関係なく、暴力に巻き込まれていく若者グーが主人公。確かにあの時代の「下関の空気感」はよく現れていて、心情を描くことなく、暴力の連鎖に翻弄されつつも立ち向かうグーを淡々と描くことで、乾いた痛みが伝わって来る。

決してウエットにならないのはグ監督の味だろう。それだけにグーを心配する津島恵子さんの祖母や真木蔵人氏の先輩ヤクザの存在が際立つ。ただ、時代設定は現代にせず、“ハードロマンチッカー”たちが活躍した70年代にした方が、映画が“生きた”のかな、とは勝手な感想である。

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