仮面ライダーカブト GOD SPEED LOVE  新作レビュー

見た日/8月某日 ★★

 「仮面ライダー生誕35周年記念作品」と肩に力が入っているのか、ストーリーも強引で、1時間ちょっとの中に詰め込みすぎて、消化不良の出来になったのは惜しい。

 このシリーズは結構みんな面白くて、ハリウッド製のヒーロー物に劣ってないなかなかの高レベル。とくに善と悪、仮面ライダーも怪人も、すべて正義と悪にもなり得るというテーマと、1万人のエキストラを集め、CGを駆使した巨大な怪物とのバトルをラストにして盛り上げた「仮面ライダー555パラダイス・ロスト」は最高傑作だと思う。

 テレビシリーズは今1つだったが、新旧ライダーの対立という構図で面白く見せた「仮面ライダー剣MISSING ACE」も捨て難い。今回のカブト映画版はそれとは逆で、テレビシリーズはなかなかの評判のようだが、この映画版はアナザーストーリーという点ではこれまでの作品と共通しているものの、脚本の矛盾点、荒らが多すぎる。そこそこ楽しめる仕上がりなのに、今1つ乗れないのが残念だ。

 それは主人公のキャラクターつくりにも由来している。役者の好感度は別として、この物語の主人公は行動や性格が破綻していて、感情移入できない。こういう映画を見ると、映画やドラマづくりにキャラクターの設定がどれだけ大切か、本当に実感させられる。ハリウッドの「スパイダーマン」も「スーパーマン」も、キャラクター物だからこそ、キャラクターの存在意義をしっかりと設定し、描きこむことで傑作になっているのだ。

 そういう意味では、このシリーズは「ウルトラマン」とともに、ハリウッドに対抗できる、日本の貴重なコンテンツだけに、次回に期待したい。
0



トラックバックURL

トラックバック一覧とは、この記事にリンクしている関連ページの一覧です。あなたの記事をここに掲載したいときは、「記事を投稿してこのページにお知らせする」ボタンを押して記事を投稿するか(AutoPageを持っている方のみ)、記事の投稿のときに上のトラックバックURLを送信して投稿してください。
→トラックバックのより詳しい説明へ




AutoPage最新お知らせ