『日輪の遺産』いよいよ公開!  佐々部監督の世界

いよいよ、8/27より、佐々部清監督の新作「日輪の遺産」が公開されます!

全国公開まであと6日!公式HPでは予告編も観られます。↓

http://www.nichirin-movie.jp/

残念ながら…山口県では10月以降の公開になりそうです…悔しい…。

でも、山口以外の全国の皆さん、是非、ご覧下さい!!いやいや、山口の方も、是非是非、県外に出かけでもご鑑賞下さい!!監督渾身の、見応えのある作品になっていると思います!!

佐々部監督にとって、「陽はまた昇る」「チルソクの夏」「半落ち」「四日間の奇蹟」「カーテンコール」「出口のない海」「夕凪の街 桜の国」「結婚しようよ」「三本木農業高校、馬術部」に続き、10本目の記念すべき劇場映画です。

「三本木」が、2008年10月公開ですから、3年ぶりの劇場公開で、僕たちファンも嬉しいです!!今年は、10月には「ツレがうつになりまして。」の公開も控え、久々の佐々部監督イアーになりそうです。

僕は、初日、広島か福岡の劇場で鑑賞する予定です。本当に楽しみです。
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日輪の遺産  佐々部監督の世界

佐々部監督の新作「日輪の遺産」、いよいよ8月27日公開です!!

公式HPも、特報が見られるなど、充実しています。↓

http://www.nichirin-movie.jp/

まだ未見ですが、様々な資料等を拝見するに、思うことは…今、日本は大変な時期ですが、いつどんな時も、何があろうと、人は生き続け、また屍になろうとも、次世代の子や孫に、大切なものをバトンタッチしているのでは−−そんなことを感じました。

佐々部監督の作品に「夕凪の街 桜の国」という大名作・大傑作がありますが、あの作品もまた、戦争や原爆というとてつもない困難に遭いながらも、時を超えて、大切なものを受け継いでいく家族のお話でした。

監督の作品は、どの作品もそうですが、人が生きるうえで大切なものは何か、ということを常に思い出させてくれます。

公式サイト内にある完成報告会見によると、監督は「今の日本の人たちにとって、勇気を感じてもらえるような作品になっていれば嬉しいです」と言われていました。今こそ「勇気」が必要な今、必見の映画だと思います。

公開が待ち遠しいですが、本当に楽しみです。



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「日輪の遺産」クランクアップされたようです!  佐々部監督の世界

佐々部監督の公式HPによると、来年公開予定の監督の新作「日輪の遺産」が、無事、クランク・アップされたようです。↓

http://www.sasabe.net/hidiary/hidiary.cgi

僕は残念ながら、陣中見舞いに行けなかったのですが、色々と聞きますと、天候にも恵まれ、日々、素晴らしいシーンの撮影の連続だったようです。

主演の堺雅人さんをはじめ、中村獅童さん、福士誠治さん、ユースケ・サンタマリアさんら、俳優陣も素晴らしかったそうです。

極限状態に陥りながら、それでも何かを守らなければならなかった人の想いを、佐々部監督がどう描いているのか。

何かのために、自分の命さえ犠牲にしなければならない…。そんなとき、人間って、どんな表情をするのでしょうか。

「出口のない海」で、決して脚本上では描かれていなかった「回天」出撃時の兵士の表情や、それを受けた仲間たち、艦長たちの表情を、さりげなくもきちんと描かれていた
佐々部監督ですが、今回も、丁寧な演出で登場人物たちがどんな「顔」を見せているのか、そこも楽しみです。

早くも、「出口のない海」「夕凪の街 桜の国」に続く、傑作が生まれようとしている予感がします。

楽しみです。こちらは、配給・製作の角川映画の「日輪の遺産」紹介ページ。現場レポートも読めます!↓

http://www.kadokawa-pictures.co.jp/official/nichirin/
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日輪の遺産  佐々部監督の世界

佐々部監督の新作「日輪の遺産」ですが、監督の公式HPによると、撮影も順調のようです。

公式HPのトップページには、「日輪の遺産」撮影中の監督のお姿も、見ることができます。↓

http://www.sasabe.net/home.html

配給の角川映画のHPには、製作開始のニュースが正式にUPされました。↓

http://www.kadokawa-pictures.co.jp/official/nichirin/index.shtml

堺雅人さん、中村獅童さん、福士誠治さん、ユースケ・サンタマリアさん、八千草薫さんら、キャスト陣の名前を見ただけでもワクワクします。

僕たち周南の応援団として嬉しいのは、周南映画祭をひとつのきっかけとして、今回の作品に、スチールとして渡邉俊夫さんが参加されていることです。

佐々部監督と渡邉さんは、周南映画祭で出会い、絆を紡がれました。本当に、人の縁の素晴らしさ、出会いの素晴らしさに感動するばかりです。

さて、情報を見る限り、本当に完成が待ち遠しいです。

「ゴールデンスランバー」「クヒオ大佐」「南極料理人」などでの好演が印象的だった堺さんは、自然体の演技では最近素晴らしいものがあります。

役者さんが持つ気持ちや本来の気持ちを引き出すことでは定評がある佐々部監督が、堺さんのどんな面を見せてくれるのか、もの凄く楽しみです。

脚本を担当される青島武さんは、「チルソクの夏」で助監督だった瀧本智行監督のデビュー作「樹の海」(傑作!)などのプロデューサーでも知られ、高橋伴明監督の秀作「光の雨」の脚本を担当された方。今回、あの複雑ながら緻密で感動的な原作を、どう脚本化しているのか、楽しみです。

そして、今回の作品が、佐々部監督の作品としては、劇場用映画10本目となるそうです!!スケールの大きな物語のようですが、しっかりと「人の想い」を描いた作品になることだけは、間違いなさそうです。

映画に「人の想い」を感じる機会が少ない昨今・・・。いよいよ、2年ぶりに監督の登場するべきときが巡ってきたのだなあ、と痛感します。

今から楽しみです。
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「三本木農業高校、馬術部」DVD発売!  佐々部監督の世界

佐々部監督の作品で、昨年秋に公開された「三本木農業高校、馬術部」がついにDVDとなり、レンタル&発売が開始されました!!

僕も注文していたDVDが届き、改めて作品を鑑賞しましたが、やっぱり、いい!!!です。

青森の風景が季節ごとに変わっていくたびに、主演の長渕文音さんの顔つきが変わっていく。これはもう、ドキュメンタリーです。

馬の出産シーンは本当の出産を描いていて、俳優さんたちのリアクションは、本物です。

馬を扱った映画ではありますが、ありがちな動物ものではなく、自然な高校生たちの悩みや日常を通して、馬と人との関わりが静かに、そして深く描かれていきます。

そして、自然もまた、ドラマの一部になっている、ということ。先日、ある映画を見て思ったのですが、どんなに自然がきれいに撮影されていても、物語の本筋から浮いていると、何の意味もありません。

先日鑑賞した「剱岳 点の記」でも思ったことですが、作り手が、何のためにこの映像の背景にその風景を撮影するのか、なぜ、自然を背景に物語を描くのか。そして、それらを背景にして俳優さんたちに演技をしてもらう意義や演出の意図は何なのか、そこら辺りはかなり重要なんだな、と思いました。

この辺りが、この「三本木農業高校、馬術部」では、しっかりと描かれています。ヒロインの感情に観客の気持ちが寄り添えるからこそ、十和田の風景が心に染みいる。四季折々の風景は決して独り歩きせず、きちんと映画の中に俳優のように息づいています。

とくに、冬ロケの駅のシーン、これに続いていくラストに至るカットは、素晴らしいです。そのあとに流れる主題歌も、とっても素敵です。

セル版にあるメイキングも必見です。是非、レンタルでも結構ですが、できれば、購入してご覧ください!!質は、マニイが保証しますよ!!

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「告知せず」放映決定!  佐々部監督の世界

佐々部監督初の民放テレビドラマ「告知せず」が、11/15午後9時から、テレビ朝日系において放映されることが決まったようです。↓

http://www.tv-asahi.co.jp/kokuchisezu/

佐々部監督は、助監督時代「北の国から」も担当されていらっしゃいますが、劇場用映画にこだわり、監督になってからも「映画」にこだわって監督されてきました。

実質的にはWOWOWのテレビドラマ「心の砕ける音」がありましたが、あれはBS放送で映画的な感覚のドラマだったので、純粋なテレビドラマというと、今回が初、ということになるのでしょう。

今年は、2本の映画作品「結婚しようよ」「三本木農業高校、馬術部」に加え、初演出の舞台「黒部の太陽」がありますが、映画だけに留まらず、佐々部監督の手腕が、様々ななメディアに発揮されのは、ファンとしては嬉しい限りです。

「黒部の太陽」については、別のレビューで言及しますが、この舞台も「映画」にこだわった作品だったし、「心の砕ける音」も、正に「映画」でした。

ですから、今回のドラマも、恐らく昨今の軽いテレビドラマにはない、濃密で「映画」的な映像になっているはずです。

公式HPなどを見ると、単なる医療や難病を扱ったドラマにはなってないようで、深い人間ドラマが味わえそうです。果たして、どんなドラマになってるのか、オンエアが本当に楽しみです。

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佐々部監督の舞台、新作が続々と!  佐々部監督の世界

佐々部監督関連の嬉しいニュースが続々と入ってきました!

まず、佐々部監督初の舞台演出(脚本ももちろん佐々部監督)となる「黒部の太陽」ですが、いよいよ10/5の初日が近づいてきました!

梅田芸術劇場の公式HPでは情報が満載です。↓

http://www.umegei.com/m2008/kurobe.html

そして、何と、一億円をかけて舞台上で40トンの放水をする、ということで、舞台装置は報道陣にも公開され、新聞やテレビでも大きく報道されました。↓

http://sankei.jp.msn.com/entertainments/entertainers/080918/tnr0809181107004-n1.htm

「映画監督」の演出ならではの「舞台」になりそうで、本当に楽しみです。おたっきーは、初日に観劇させて頂く予定です。そのときは舞台ではありますが、レビューを書かせて頂きたい、と思っています。

さて、もうひとつの話題は、こちらもいよいよ、佐々部監督待望の最新作「三本木農業高校、馬術部」が10/4より、全国で公開されます!

こちらも、公式HPが盛り上がってきました!↓

http://sannou-bajutsu.com/index.html

そして、山口県では10/4からの公開が、宇部シネマスクエア7だけだったのが、急遽、MOVIX周南でも上映が決まりました!!!!関係者の方々、ありがとうございます!↓

http://www.movix.jp/schedule/SMTT000000011_pcinfoI103.html

舞台、映画と広がる、佐々部監督ワールド。本当に楽しみです。
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舞台『黒部の太陽』詳細発表!  佐々部監督の世界

佐々部監督が舞台を初演出、脚本も手がける「黒部の太陽」の製作発表があり、スポーツ紙などでも大きく報道されました!↓

http://excite.co.jp/News/entertainment/20080526080505/Sanspo_EN_120080526003.html

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080526-00000005-dal-ent

http://www.nikkansports.com/entertainment/news/p-et-tp0-20080526-364469.html

黒部ダムを掘る人々と映画製作に賭ける男たちを同時に描くというこの作品、映画監督の佐々部監督ならではの舞台になりそう。

有名な放水シーンでは本当の大量の水を使うなど、スゴイことになりそうです。石原裕次郎役を中村獅道さん、三船敏郎役を神田正輝さんが演じるということで、他に渡哲也さんも映像での特別出演が決まったようです。

公式HPでも、前売りなど詳細な情報がアップされていました。↓

http://www.umegei.com/m2008/kurobe.html

初日は10/5ということなので、本当に今から楽しみです!!
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「夕凪の街 桜の国」広島公開!  佐々部監督の世界

佐々部清監督の新作「夕凪の街 桜の国」が、ついに21日、広島で全国に先駆けて公開された。

間違いなく断言するが、この映画は今年の日本映画界にとって最も重要な一本となる映画であり、これまで多く作られてきた「原爆」や「ヒロシマ」を描いてきたドラマや映画とはある面一線を画す、新たな視点で作られた「原爆」映画である。

その「視点」とは、ぜひ劇場でご確認いただきたいが、僕が感じるに、ひとつは被爆者が感じた「想い」というか被爆者しか感じることができない「想い」、そして「戦争」「原爆」の悲劇を「現代」の家族から描いた、という点である。

戦争の悲惨さや反戦という表面的なメッセージに終わらず、日本人として生まれた意義や家族のあり方、人を思う大切さなど、私たちが現代に生きるうえで大切なことがいっぱい詰まった映画である。ぜひご鑑賞いただきたい。

さて、僕は広島公開初日、記事を書かせていただいている雑誌の「取材」目的もあって広島に行き、舞台挨拶があった回を取材させていただいた。

改めて感じたのは、監督以下、全キャスト、スタッフがこの映画に並々ならぬ思いを持って臨んだ、ということである。田中麗奈さんは撮影前、この映画のテーマのひとつである「誰かの子どもとして生まれてきた」ことを感じたくて、わざわざご両親と一緒に広島を訪れ、撮影時も招いた、という。また麻生さんもまた、広島ロケには参加してないにも関わらず、撮影前にわざわざ広島、長崎を訪問されたのだという。

監督が挨拶で言われた「この映画は、日本人にしか作られない映画。誇りを持って作り、誇りを持って公開できた」という言葉に全てが集約されていたように思うが、役者さんたちの熱い心意気に、佐々部監督も感心されていた。

東京など全国主要地は28日、山口は8月中旬公開だが、待てない、という方は、ぜひ、広島の空気を感じながら、広島でご覧いただきたいと思う。
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注目の『夕凪の街 桜の国』  佐々部監督の世界

 長年愛読している映画専門誌・キネマ旬報で、気がついたことがある。かなりの秀作になると、その映画が公開される数ヶ月前から、評論家や批評家も我慢できなくなるのか、特集などで取り上げられるかなり前の段階から、巻末の「執筆者紹介」欄でその号の執筆者が書く短文のところを初め、さまざまな小さいコラムで取り上げられることが多い。

 そういう意味で、佐々部監督のこの夏公開の期待作「夕凪の街 桜の国」も、そういう傾向がないか、と毎号楽しみにしていたのだが、あった、ありました、キネマ旬報5月上旬号に!

 巻末の執筆者紹介のミニコラムで、某批評家が「麻生久美子、田中麗奈を筆頭に(略)印象深い作品」と絶賛していたほか、目次のところで編集部員が1本作品を取り上げて紹介する「編集部発 これすごく面白かった」では、「『夕凪の街 桜の国』ではすべてが美しい」「多くの人に観てもらいたい一本」とまたまた絶賛していた。

 う、うれしい!7月の公開まで、この調子で盛り上がってほしい。多分同誌では今後も特集なども続くと思うし、次号は撮影現場ルポが載るらしいが、引き続き注目していきたい。
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『三本木農業高校、馬術部』クランク・イン!  佐々部監督の世界

  佐々部監督の次回作「三本木農業高校、馬術部〜さんのうばじゅつぶ」が無事、クランク・インしたとのこと。連日、スポーツ紙などでも報道もされ、注目度も大きいようでうれしい。実際の高校が映画タイトルになるのは珍しいということだが、盲目の馬、タカラコスモスを世話した馬術部員の女子高校生との交流を、実話を元に描くということだ。

 先日、たまたまテレビを見ていたら、ワイドショーでこの映画の撮影の模様を取り上げていた。それも撮影の様子やキャストインタビューだけでなく、元の話になったテレビドキュメンタリーのダイジェスト版を放送してくれる力の入れようで、モデルになった方のインタビューまであった。

 ただし、チラチラと佐々部監督は姿は画面に映っているのに、テロップもなかったのにはちょっとムッとした。そりゃあ、長渕剛の娘が映画デビュー、というのが話題の第一というのは分かるし、その局の系列局が作ったドキュメンタリー番組が映画になるという事情も分かるが、映画は監督のものなのだから、映画の話題にまとめている以上は、きちんと監督に敬意を表してほしい。

 それはさておき、この映画にも協力プロデューサーとしてクレジットされ、佐々部監督とはコンビで映画を作り続けているUプロデューサーに伺ったところ、この作品は女子高校生の話というだけあって、かなり「チルソクの夏」的な要素もある、とのこと。

 監督が久しぶりに手がける青春群像劇ということで、どんな風に仕上がるか楽しみ。「結婚しようよ」からの佐々部組常連(になりそうな)松方弘樹さんが校長役、佐々部映画初登板の柳葉敏郎さんが馬術部の顧問役というから、期待も持てそう。テレビを見る限りでは、主人公を演じる長渕文音さんも、面長でスラッとしていて、何となくチルソクのヒロイン・郁子を思わせてくれるところがあって、監督が好きそうなキリッとした清潔なヒロインを演じてくれそうだ。
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結婚しようよ  佐々部監督の世界

 佐々部監督待望の新作「結婚しようよ」がクランク・インしたようです。

 映画全編に吉田拓郎さんのフォークソングが流れる画期的な作品で、お話は現代を舞台にした団塊の世代の「家族」を描いたコメディ色もある、人情劇のようです。

 製作はシネムーブ、配給は松竹で、公開は来年のようですが、家族を全面に出した佐々部映画と言うと、「チルソクの夏」「カーテンコール」が思い出されますが、どの作品でも常に「家族の絆」を描いてきた監督が、正面から父親を主人公にした「家族」を描くということで、どんな仕上がりになるのか、本当に楽しみです。

 主演は三宅裕司さん。三宅さんは「サラリーマン専科」シリーズで映画主演作がありますが、「壬生義士伝」では見事な演技を見せていましたし、最近では「佐賀のがばいばあちゃん」でもゲストではありましたが、見事な存在感を見せていました。もともと軽演劇の方で、三宅さんの軽妙ながら深さのある演技の味が初めて映画で生かせるのではないか、と今から期待大です。

 来年は恐らく日本映画史上に残る傑作になるであろう「夕凪の街 桜の国」に続き、佐々部監督のまた違った作風の作品が楽しめるであろう、佐々部映画ファンにとっては至福の年になりそうです。



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佐々部映画の『歌』  佐々部監督の世界

 佐々部監督作品の魅力に、「歌」があります。

 佐々部監督は大の歌謡曲ファンで、監督の映画には必ずと言っていいほど、歌謡曲、流行歌が出てきます。

 例えば「チルソクの夏」では主題歌の「なごり雪」をはじめ、「横須賀ストーリー」「カルメン77」「あんたのバラード」など、あの時代の歌謡曲が満載です。山本譲二さんがギターをつまびいて歌う「雨に咲く花」も哀愁があって忘れられません。

 「カーテンコール」では「いつでも夢を」が映画全体の重要なモチーフですし、「四日間の奇蹟」では、クラシック音楽家の話なのに、なぜか「瀬戸の花嫁」がでてきます。「半落ち」も例外ではなく、奥貫薫さんの歌声が、一服の清涼剤になっています。

 そして、今度の「出口のない海」でも「ああ紅の血は燃ゆる」「誰か故郷を思わざる」という2曲が映画の中で歌われ、物語の中でも重要な要素を占めています。

 歌というものはいつの時代も人に勇気を与えるものですが、「歌」という手法でスクリーンを盛り上げ、1つの味付けをするのも、佐々部映画の魅力の1つでしょう。

 「出口のない海」で、歌がどんな効果をあげているか、ぜひ皆さんの目で確かめてみてください。「夕凪の街 桜の国」でも、歌は出てくるのでしょうか?楽しみです。
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夕凪の街 桜の国  佐々部監督の世界

佐々部監督の公式HP及び諸情報によると、監督待望の新作「夕凪の街 桜の国」が18日、無事、クランク・インしたようです。
 詳細なキャスト他の情報は、まだ明らかにはできない、ということですが、公開は来年になりそうで、監督作品の系列で言うと、「チルソクの夏」「カーテンコール」に連なる、監督の作家性が強く出た作品になるようです。
 原作はこうの史代さんのマンガで、私も拝読しましたが、これは原爆をテーマにしたもので、こうのさんのほのぼのとした画風と日常生活に潜む戦争の悲劇、そして家族をはじめとする人間同士の絆がマッチングした、非常に深いテーマで魅力のある原作です。
 マンガは戦後間もない時代、原爆スラムを描いた「夕凪の街」と現代を描いた「桜の国」の二部構成になっていて、これを佐々部監督がどう映像として料理するのか?本当に興味は尽きませんが、この原作を映像として昇華させれば、間違いなく「泥の河」や「黒い雨」などの作品群に連なる、新たな日本映画の傑作が誕生するぞ!と今から興奮しています。
 雨にたたられて撮影も大変ということなので、佐々部組の無事撮影進行を祈るばかりです。
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佐々部映画の『家族』  佐々部監督の世界

佐々部監督作品を紐解くキーワードの1つに、「家族」がある。

 監督自身、講演やインタビューなどで「僕にとって一番大切なのは家族。2番目が映画」と発言されているが、監督が作る作品には、確かに「家族」という存在がどの作品にも必ず大きなキーワードになっている。

 例えばデビュー作の「陽はまた昇る」。この作品は、新型ホームビデオデッキ機の開発に賭ける、企業戦士たちの話である。主人公やその部下、上司たちとの対立、会社内外での駆け引きが様々なエピソードとなって鮮やかに描かれるが、佐々部監督は主人公、加賀谷を支えながらも病気になってしまう妻、息子との対立を挿入することで、作品そのものを重層にした。

 決して長いエピソードではないが、さりげなく家族の描写を入れることで、なぜ加賀谷がいろいろなものを犠牲にしてまで新機種開発に取り組むのか、という理由が浮かび上がる。自分の家族を守り、従業員の家族を守るために絶対に譲れない、という主人公の意志と想いが観客に伝わり、感動が幾重にも重なる。

 佐々部映画の「家族」は決して幸せばかりではない。「カーテンコール」の安川家には、不幸の連続が襲いかかる。最後はお母さんが亡くなり、父と娘は離れ離れになる。「チルソクの夏」の遠藤家も裕福ではない。流しの父親は、カラオケの台頭で、仕事がなくなりつつある。「半落ち」の梶家は、長男が白血病で亡くなり、妻はアルツハイマーに犯され、夫は妻を手にかけてしまう…。

 こうやって文章に書くと正に不幸のオンパレードだが、どの家族も、どんなどん底にあっても、お互いを信じ、肩を寄せ合いながら、懸命にもがいて生きようとする。そして、佐々部映画の家族は、必ずラストには何らかの希望を見出し、「笑顔」で生きることを選択する。

 妻を殺した「半落ち」の梶でも、最後はある意味「家族」である骨髄提供者の少年の言葉によって救われ、生きる決意をするではないか。この少年の「言葉」は原作小説にはなく、佐々部監督の脚本によるものなので、正に佐々部テイストと言っていいと思う。

 私たちの現実の「家族」も、死に別れや確執など、辛いことはたくさんある。でも、「家族」だからこそ、お互いを信じ、乗り越えられる絆があるものだ。佐々部映画は、そんな「家族」の大切さを、とてもリアルに感じさせてくれる。そしてリアルだからこそ、そこに「希望」を感じることが出来るのだ。
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