2011/7/22
play in the night nature
本当に久しぶりに歩いた。
昨年の夏は雨が多く、休みは全て雨。
今年も同じく雨、雨、雨、、、
あきらめかけた時、ようやく北海道らしい夏が来た。
赤岳、緑岳、白雲岳、黒岳と大雪山の四つの色彩の山をゆっくり渡り歩く。
一番群落を見たかったウルップソウなど、すでにピークを越えた花がありつつも、一面には次の花たちが咲き始めていた。

【コマクサと白雲岳】
さわやかに駆け抜ける山の風に小さな花たちが揺れている。
鞍部に雲が流れ込み、足早に去ってゆく。
陽が暮れはじめた。
わずかな残照を境に山はもうひとつの世界へ・・・

【高根ヶ原を駆ける雲】
完全に陽が没すると闇が支配する。
一斉に星たちが瞬き始めた。
まるで神の子たちが無邪気に遊び始めたように。
しばらくして太陽の後を追い、満月を間近にひかえた月が登り始めた。
全天を埋めつくしていた星は限られたものだけが輝きを許される。
刻一刻と月光が支配者となる。
この目に見える沢山の神々は思い思いの遊びに興じているかに思えた。
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昨年の夏は雨が多く、休みは全て雨。
今年も同じく雨、雨、雨、、、
あきらめかけた時、ようやく北海道らしい夏が来た。
赤岳、緑岳、白雲岳、黒岳と大雪山の四つの色彩の山をゆっくり渡り歩く。
一番群落を見たかったウルップソウなど、すでにピークを越えた花がありつつも、一面には次の花たちが咲き始めていた。

【コマクサと白雲岳】
さわやかに駆け抜ける山の風に小さな花たちが揺れている。
鞍部に雲が流れ込み、足早に去ってゆく。
陽が暮れはじめた。
わずかな残照を境に山はもうひとつの世界へ・・・

【高根ヶ原を駆ける雲】
完全に陽が没すると闇が支配する。
一斉に星たちが瞬き始めた。
まるで神の子たちが無邪気に遊び始めたように。
しばらくして太陽の後を追い、満月を間近にひかえた月が登り始めた。
全天を埋めつくしていた星は限られたものだけが輝きを許される。
刻一刻と月光が支配者となる。
この目に見える沢山の神々は思い思いの遊びに興じているかに思えた。

2011/7/14
視線 nature
峠道をゆっくり走りながらいると、誰かの視線が僕の目じりにチラリと写った。
車をその先で止め、視線を感じた急な沢に行く。
見上げると大きな角をもったオスジカがゆったりと草を食みながらこちらを見下ろしていた。
時折り深いガスが二人の間に流れ込み、互いを隠す。
ガスが流れ去った後、彼は同じようにゆったりと草を食みながら遠く光に輝く海を見つめていた。

【その目に映るものは】
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車をその先で止め、視線を感じた急な沢に行く。
見上げると大きな角をもったオスジカがゆったりと草を食みながらこちらを見下ろしていた。
時折り深いガスが二人の間に流れ込み、互いを隠す。
ガスが流れ去った後、彼は同じようにゆったりと草を食みながら遠く光に輝く海を見つめていた。

【その目に映るものは】

2011/7/7
ゆうやけこやけ nature
いつもの場所にて。
ここ数年、オコジョの出現により個体数が減ったのかなぁというぐらい姿を見なくなったナキウサギ。
今年再び訪れてみた。
今日の気温はちょっと気温が高すぎるかな?
と感じていたが案の定、ほぼ鳴き声なし。。。
ま、そんなとこだなぁ〜とゆっくり待つ。
じんわりと自分の体をそこの空気に慣らし、気配を落として周囲に同化させてゆく。
鳥たちが途切れなくさえずり、シマリスが足音もさせず通り過ぎてゆく。
やがて。。。
『キチッ キチッ キチッ キチッ キチッ 』
前回も聞いた同じ声が遠くからこだました。
それに呼応して
『ピュゥーー』 と、
となりのエリアからメスの鳴き声もする。
いい感じだ。
ゆっくりゆっくり場所を移動して辺りをうかがう。
いた。
見られている。
おたがい固まりながら目線を外す。
ひどく高低差のある場所にテリトリーをもっている個体で、こちらも撮影とはいえあまり動くと警戒されすぎる。
しばらくは自分を見てもらう。
だんだん空気がなごんできて周囲に現れるようになってきた。
何かを少しゆるしてもらった感じがしてうれしい。
空に大きく雲がかかっていたが、隙間から夕焼け色が差し込んでくる。
もう沈む寸前の太陽には日中の暖かい勢いはなかった。
ひんやりした風が肌をかすめると、一気に周辺からナキウサギの大合唱が始まった。
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ここ数年、オコジョの出現により個体数が減ったのかなぁというぐらい姿を見なくなったナキウサギ。
今年再び訪れてみた。
今日の気温はちょっと気温が高すぎるかな?
と感じていたが案の定、ほぼ鳴き声なし。。。
ま、そんなとこだなぁ〜とゆっくり待つ。
じんわりと自分の体をそこの空気に慣らし、気配を落として周囲に同化させてゆく。
鳥たちが途切れなくさえずり、シマリスが足音もさせず通り過ぎてゆく。
やがて。。。
『キチッ キチッ キチッ キチッ キチッ 』
前回も聞いた同じ声が遠くからこだました。
それに呼応して
『ピュゥーー』 と、
となりのエリアからメスの鳴き声もする。
いい感じだ。
ゆっくりゆっくり場所を移動して辺りをうかがう。
いた。
見られている。
おたがい固まりながら目線を外す。
ひどく高低差のある場所にテリトリーをもっている個体で、こちらも撮影とはいえあまり動くと警戒されすぎる。
しばらくは自分を見てもらう。
だんだん空気がなごんできて周囲に現れるようになってきた。
何かを少しゆるしてもらった感じがしてうれしい。
空に大きく雲がかかっていたが、隙間から夕焼け色が差し込んでくる。
もう沈む寸前の太陽には日中の暖かい勢いはなかった。
ひんやりした風が肌をかすめると、一気に周辺からナキウサギの大合唱が始まった。

2011/7/1
『音』 nature
まだ誰もいない朝、ゆっくりと道を散歩する。
鳥たちはいつもより楽しそうにさえずり、ウサギは追いかけっこを繰り返す。
冷たい朝の風は、ゆるく草花を揺らす。
山の後ろから太陽が現れた。
空気がほんのりと温かみを増しはじめ、より一層鳥たちがさえずる。
『ピシッ!』
大きく、何かが裂ける音がした。
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鳥たちはいつもより楽しそうにさえずり、ウサギは追いかけっこを繰り返す。
冷たい朝の風は、ゆるく草花を揺らす。
山の後ろから太陽が現れた。
空気がほんのりと温かみを増しはじめ、より一層鳥たちがさえずる。
『ピシッ!』
大きく、何かが裂ける音がした。
