仕事を終え、電車を乗り継いで東京の南青山にある南青山MANDALAに、友部正人リクエストライブを見に行く。
6時30分過ぎに店に入る。6時開場なので店内はいい感じに埋まっていた。
受付でもらったリクエストカードに聴きたい曲を書いて回収ボックスに入れる。
数ヶ月前にここに友部さんを見に来た時はステージ横の席に座り、斜め後ろの角度で友部さんを見ていたが、今日は普通に正面から見える席に座った。
7時10分過ぎにふらりと友部さんがステージに現れる。
譜面台がマイクスタンド近くに一台、背後に五台設置されていて、それぞれに年代別に分けた歌詞カードが乗せられている。
スタッフが持って来た回収ボックスから友部さんが一枚ずつ引き、その曲の歌詞カードを用意して歌って行く。
今年のリクエストライブは「奇跡の果実」から始まった。
2曲目にいきなり「一本道」。
選曲は運任せなのでライブの流れとかは作れない。通常のライブのように歌詞カードをペラッとめくるだけではなく探す作業もあるのでやや間の空くライブ進行。
「From Brooklyn」では、客として見に来ていた水谷紹を呼び入れコーラスで参加。
最近では仙台でもリクエストライブをやっていて、そちらの方がマニアックなリクエストが多いとのことだったが、東京の客のリクエストもなかなかマニアック。「金もないが悩みもない」が出るとは。20代の頃はこの曲の良さがあまり分からなかったが、この歳になるとよく分かる。
何がリクエストされるか分からないからといって、数百曲あるオリジナルを全部さらっておくなんて不可能だから特にこれといった用意はしていなかったのではないか。だから、曲によっては歌詞とメロディのバランスが間違っていたり、ギターが怪しかったりもしたが、それもリクエストライブの醍醐味。
1部最後は「絵葉書」で終了。
15分ほどの休憩をはさんで2部。
高田渡が亡くなった時のことを歌った「朝の電話」でスタート。自分もいつか佐藤君のことを歌にするのだろうか。
2曲目は今年亡くなった遠藤ミチロウが友部さんの曲で一番好きだという「誰もぼくの絵を描けないだろう」。亡くなった人が関係した曲が2曲続くとはなんという偶然。
今日は、「おしゃべりなカラス」、「長いうで」、「悦子」など、アルバム「誰もぼくの絵を描けないだろう」からの曲が半分くらい歌われた。
自分がリクエストした曲「弟の墓」も歌われて何より。
「シャンソン」を聴いたのはかなり久しぶり。鎌倉で見たデビュー30周年記念ライブ以来かも。
新曲もリクエストされ、さあそろそろという頃に締めくくりにふさわしい「ぼくは君を探しに来たんだ」が引かれ、それを歌って本編終了。
そしてアンコール。
「まちは裸ですわりこんでいる」、「空が落ちてくる」、そして、再び水谷紹を呼び入れ、「こわれてしまった一日」を歌って終了。
約3時間、ほとんど一人で歌い切った。昔と比べるとさすがに声量は落ちているが、来年70歳になる人とは思えない。
自分はこの先も友部さんの新曲とこれからを見て行こうと思う。
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