第56回 日本理学療法学会
あまりにも場違いな所にいた。
緞帳が上がると はでなミュージックとともに
「未来を見据えた理学療法の多元的アプローチ」というテーマと
広島の観光地が映し出されたようだった。
横のトラトラは 盛んに「ワーすごい! 今頃は こんなことするんだぁ!」と感心していた。おそらく 学会には20年以上出ていないのでは無かろうか??
『まるで 浦島太郎の気分』と 勝手に彼の気持ちを代弁しておこう。
二つの会場を行ったり来たりしながら演題を聞いていた。
内容はともかく 「自分の書いた原稿くらい シャンと読めよな」ってのが 正直な感想だった。
ま そんなことはさておいて、久しぶりの二人だけの遠出について
赤裸裸に語らねば・・・!
学会は 19日から20日(土日)で、開催地は広島だった。
なので 私たちは前日からの出発となった。
仕事の合間に書くので 細切れになったり、前後したりすると思うけれど、
笑えること 保障つき!!
5月18日金曜日
心配していたレインボーの出航が分かると、気持ちは もうルンルン!
少し早いが 8時に車を呼んだ。靴をはいて荷物を持ったとき
「あれ? バッグが無い」と トラトラの騒ぎが始まった。
『またか!』例のあの かくれんぼが好きというのか 捨てられても捨てられても戻ってくる トラトラのセカンドバッグのことだ。
今回も 持とうか止めようかと 悩んだあげく 持つことに決めたのだった。
急いで靴を脱いで 家中を駈けずり回るが「無い無い無い・・・?」
そのうち タクシーはやって来るし、仕方ないからカーリーも探し出した。
30分ほど前だったか FAXを取りに治療室に入った事を思い出してのぞいてみると 案の定ベッドの上に置かれていた。
「ここに有るじゃないのよぉ!」 「はぁ? 何でそんなとこに・・・?」
「ま・それが あんただわね。」タクシーに乗り込んでから「この騒ぎは ブログに
書くからねぇ」と宣言した。
トラトラに言わせると、出がけにFAXが入っていたことを伝えた
カーリーが悪いらしい。
一つ解決すると また一つ 気になることが出来た。
「部屋のケーコートー 消した?」「付けちょーせんが」
「ほんと?確か・カバン探しに入ったとき ついちょったような気がするけど・・・?」
トラトラは 探し物をするのに 電気はつけなかったというが まぁ信じることにした。
境港に着くと かっちゃんとやごべー(咲汰) それに、これから仕事に出かけるという
舅(しゅうと)さんまでが にぎやかに迎えてくれた。
ひとしきり挨拶を交わすと 「おじいちゃんに バイバイ!」まだ物も言えない孫を使って 略式挨拶。孫は 便利なものだと・・・!
松江に向かう前に こいのぼりを見せてもらうつもりで かっちゃんの嫁ぎ先に寄った。
じつはまだ どんな家に住んでいるのか知らなかった。
誰もいないのをいいことに トイレを使わせてもらって。大まかに 間取りを説明して
もらったが、この家の住人に なりきれているのやら・・・?
お茶の1杯も振舞ってもらったなら 主婦になったのだと実感出来たのかも知れないが、
バスの予約がしてないのではそうも行かず 松江に向かった。
家に着くと トラトラのまたも「アリャぁ!!」
「今度はどうしたかねぇ。カバンはあるでしょ?」
「和室の豆電が付いたままだわぁ! 消したはずだになぁ?」
厳重に戸締りしているのに、いったい誰が わざわざ豆電を付けに入るってかぁ!!
12時ごろ駅に出て まずはバスのチケットを買いに行った。
2時のバスは 各駅停車ではあったが それに決め手 食事をした。
ちょっと急げば 1時のバスにでも乗れたのだが、そこが私たち。
無駄な時間をぶらぶらと過ごして、やごべーと分かれた。
かっちゃんは 二人だけの旅行に ちょいと心配そうではあったが・・・。
バスにさえ乗り込めば 後はどおってことない。
バスセンターの中は トラトラがネットで確かめているし、お弁当まで決まっている。
バスが進むにつれて 雨になった。しかも なかなかの大降り!
山の中だけかと思ったが、何と 終点の案内とともに 雷が鳴って。
「鳴り物入りの 盛大なお迎えだねぇ」と 皮肉な感想。
バスを降りると 自信たっぷりに歩くトラトラに おとなしく くっついて歩いた。
2・3回「あれ?」を聞いて 少し引き返して ドアを押して入った。
そこは意外に静かで 不思議な印象だった。
「いらっしゃいませ」と男性に声を掛けられて 慌てて出た。
「あそこは違ったわ」「あんたの学習は なんだったかね」と
やんわり皮肉って歩き出した。
次に入ったところは 間違いなくにぎやかで、目的の場所だと安心した。
宝くじを売る 威勢のいいおにいさんに つい・引寄せられて ゲット(にんまり)
お土産の品定めをして 弁当を買った。
「黒田の男気弁当 ありますか?」
「はい 有りますよ。1000円です。美味しいですよ」
これも ネットで学習済み。店員と トラトラとの会話で
「えっ?黒田って カープの選手なの?」と 恥も外聞もなく 素っ頓狂な声を上げてしまった。黒田とは どこかの 料理人だとばかり 思っていたのだ。
買い物を済ませても まだ雨だった。
しかし それによって ホテルまで歩かされるという 難を免れたともいえた。
「コンフォートホテル」そこが 二晩の宿。
部屋に入ると 電気のスイッチが無いと 騒ぎ! どうやら ベッドサイドの電気しかないらしい。したがって 部屋は薄暗く 狭い。が、値段が値段だから仕方ないか。
1泊朝食付きのツインで 8000円。そんなものかと納得。
早速 弁当を開いて またびっくり。メニューを紹介してみよう。
おでんの卵 出し巻き卵 焼きそば たこ焼き 鶏肉をカリカリにあげて・餡をからめたようなもの から揚げとも テンプラとも感じるあげもの。野菜は 枝豆が3個 レタスの細切れ3枚。それだけだ。ご飯には メンタイコがたっぷり乗せてはあったが・・・?
これで1000円? 1000円は高いでしょう!!

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