平成15年の6月ある日、事務所に電話がかかってきた。
「西武デパートのカード、セゾンカード担当の**です。少しお話を聞きたいのですが、先月、田中さんはフランスへ行きましたか?」
「いいえ、フランスへは行きません。未だ行った事がありませんけど…。なんでしょうか?」
「実は田中さんのセゾンカード(VISA)が、先月フランスのパリで使用されたんです」
「えっ!〜!!!!」(驚)
「あぁ〜たら、こぉ〜たら……」
「処で、いくら使用されたのですか?」
「日本円に換算して780円ほどです」
「ほ〜」
「判りました。これはカード決済されないようにします」
「はい、ありがとうございます。お願いします」
その後。書類のやりとりをして決済されないようにした。カード番号も廃棄して新カードになったが、使用する気にもならず、セゾンカードを廃止した。
今で言う「ピッキング」というやつかな。インターネットで使ったカード番号が漏れてしまったんだね。当時のカードのセキュリティも今ほど万全ではなく、チョロいモノだったんだろうな。使用金額の制限が5万円までのカードだったけど、使われたら気分が良くない。
手口としては、
・犯人は一度、小銭を使ってみる。このカード番号が生きているかどうかをチェックする。
・一ヶ月後、カード会社から本人へ請求書が郵送される。
・頻繁にカードを使う人は請求書の合計だけを見て、明細をチェックしないの気が付かない。
・次回、犯人は一気に大金を使う。
セゾンカード担当曰く「全て機械任せではなく、不可解な使用方法は、担当者がその都度チェックしています」…だって。