水中花火、田子祭も夜の10時を過ぎて、静かになった。
…と思っても、3隻のデッキの上の宴会はまだまだ続く。
体力のある限り、呑み続けるのが礼儀というモノだ(笑)。
ドリンク以外にも<東風>から、色々な煮物、焼き物、最後はキャビ内で作った
カレーライスまで出てくる。肉じゃがも美味しかった。
それでも、11時過ぎにはボクはノックダウン。
でも、一夜明け、目が覚めたら定時の朝4時30分(笑)。
寒かった。トレーニングパンツ、シャツを半袖半パンツの上に着た。
<サムシング>で入れたコーヒー、<ボリアス4>で作ったトースト、
<東風>で作ったホットドックで朝食をすませ、午前8時には田子の港を出る。
レースのスキッパー会議が行われる宇久須の港へ機走で向かう。
朝の駿河湾は無風状態。でも、気持ちがよいね。
1時間後、宇久須港の新岸壁にサイドしている<マリンウォーク>に横抱きさせてもらう。
ありがとうございます>マリンウォークの諸氏。
「田中さん、ブログ見てますよ」
「あっ、ありがとうございます」
マリンウォークは本日午前4時に清水港を出てきたようだ。
<東風>も<ボリアス4>も新岸壁の前方にサイド。
もう20数年続けられている「宇久須レース」。
夏休みの間、西伊豆の各地、式根島、神津島、新島などに行っていたヨットが
夏休みの最終日に宇久須に集まる。そして清水港までの駿河湾横断ヨットレース。
さて、11時からスタート。参加艇10ハイ。
<サムシング>は最小艇である(泣)。昔は30feet以下の小型艇ばかりだったのに。
それにKくんとのダブルハンド(大泣)。
レースになるのだろうか?。
風の向きもあって、変則的なスタートラインが打たれたが、無理矢理シモ側から
ポートタックで出るしかなさそうだ。
宇久須の湾内は、山からの吹き下ろしも在って、そこそこ風があるが、
湾を出たところでは南の順風弱。田子から宇久須に来る時に感じていた。
11時。スタートラインの真ん中辺から中位でスタート。
スターボードタック組とポートタック組が半々。
スターボード組はプロパーコースを目指し、ポートタック組は南側を目指す。
<サムシング>は真ん中を目指す(笑)。
フルメイン+NO.1。
一応、レース用のセールである(笑)。
沖へ出れば出るほど、風が落ちてきた。そして、西から南へシフトしている。
40分後、ジブをライトリーチャーに交換することにした。
ハイカットのリーチング用のジブセールである。
リーチャー用のターニングブロックはスピンブロックの少し前。
アビームでスピンが張れない時にメチャクチャに有効だけど、その守備範囲は狭い。
しかしダブルハンドでは使い易い。
Kくんにヘルムを変わって貰う。
リーチャーアップ。ゼノアダウン。
「フウフウ…ハアハア…」
なにしろダブルハンドである。手が4本しかないのである(泣)。
そのウチの1本はティラーを持っているのである。
リーチャーのシートをスピンシートのようにコントロールして艇にパワーを付ける。
みんなはスピンを上げ始めたが、アビームより上りである。苦しそう。
アイスボックスをコックピットに置き、冷たい水をガブガブ飲みながら、
冷たい氷水を浴びながらセーリング。
「さぁ、帆走ってください。リーチャーさま(笑)」
…というわけではないが、大型艇に離されることはない。
しかし、南コースを取った艇はすでにスピンが上がっている。
やっぱり南コースか。
駿河湾の真ん中辺で追潮があった。
ラダーの抵抗がないのに、3ノットで清水へ向かっているのである(笑)。
その追潮帯を抜けた辺りから、完全なアビーム。
リーチャーのままで行こうか、どうしようか悩んだけど、やっぱりスピンアップ。
<サムシング>のスピンは肩があるので、どっちかというとアビームが苦手。
「フウフウ…ハアハア…」
なにしろダブルハンドである。手が4本しかないのである(泣)。
そのウチの1本はティラーを持っているのである。
スピントリムには首から下げたカメラが邪魔だ。でも、これはネタ作りには必要(笑)。
駿河湾を横断して清水に向かう時、角度を間違えることがある。
海からしっかり見える山、久能山へヘルムを向けてしまうことだ。
もっと右へ…と云うが、目印がない。コンパスコースをしっかり確認するか
興津埠頭の大型クレーンを目指すのだ。でも、ガスっていると見えにくい。
どうも、南コースを取った大型艇群が前方に現れている。先行したようだ。
さあ、写真なんて撮っていないでがんばろう!…と独り言(笑)。
フィニッシュの三保が近づくにつれて、風が前へ廻ってきた。
スピンでは辛い。
本当はリーチャーに替えたいところだが、悲しいかな、その後もコトも考えて
NO.1アップ。スピンダウン。
シート類がグチャグチャ(泣)。
「フウフウ…ハアハア…」
なにしろダブルハンドである。手が4本しかないのである(泣)。
そのウチの1本はティラーを持っているのである。
どうも、途中から南へ行った艇にも抜かれそうである(哀)。
もうちょっと、気合を入れようと思っても、持続力がない(笑)。
そんなこんなんで、4時間近くかかって、なんとか三保半島にアプローチ。
このままで行くと、着順で9位になってしまう。
岸ベタに絶対に行かないように、Kくんにアドバイス。
このコースは、どうしても岸寄りに行きたくなってしまうのだ。
三保半島の松林がブランケットになっていて、岸ベタはほとんど無風状態。
遠回りしても良いから、岸ベタは避けて、大回りすること。
前に2ハイが岸ベタのブランケで苦しんでいる。
そんな処へ突っ込んではダメだ。
フィニッシュコースでなくても、ブランケから外れた、かなり沖を向かうことを指示。
それでも、<サムシング>もブランケに捕まる。
しかし、ラダリングをしなくても<サムシング>は動く(笑)。
「ジワ、ジワ、ジワ」
フィニッシュの防波堤まで200mくらいの場所で、まず、一艇を抜いた。
<三保>(ニコルソン30)を抜いた。
さあ、もう一艇、抜くぞ!。
もう写真を撮っている暇はない(笑)。
「ジワジワジワ」
「パタァ〜ン、パタァ〜ン」とメインセールが…
そしてゼノアが垂れ下がる。
しかし<サムシング>は前へ動いている。
「ウチだけ、風が来い!」と願ったわけではないけど、<サイレイ>(ギブシー44)に
ジワジワと追い付き、抜き始めた。
フィニッシュライン手前100mもない場所で抜いた。
防波堤のエンドと陸の見通し線がフィニッシュラインである。
「プォ〜ン」
コッミッティのフォーンが鳴った。
フィニッシュである。
4時間25分59秒。7着である。
最後に二艇抜いて良かった(笑)。
そう言えば、以前こんなコトもあったな。
http://www.the-support.net/something/log/ugusurace/ugusurace.html
成績表。
あと、70秒早かったら、15時24分49秒にフィニッシュしていたら…
15889*0.857=13616
…なんて云わないようにしましょう(笑)。