その1から続く。
なにせ、往復11マイルほどのショートコースである。
ちょっとした手違い、ミス、失敗が、後で挽回できないのである。
南東の風、5〜6mは続いている。帰りは真のぼりだ。
チョッピーな波がいやらしい。やたら走り辛い。
「ジャイブ」
真ラン。
・スキッパーがフォアガイを緩める。
・ティラーを脚ではさみ、艇をコントロール。
・スキッパーが片手にスピンシート、片手にアフターガイを持ち、
スピンをコントロール。
・故にデジカメは使えない(笑)。
・真ランのまま、しばらく帆走。
波のためにメインセールもばたついて、スピンのコントロールがタイヘン。
「あっ、スピンが(泣)」
一瞬フォアステイにスピンが巻き付いてしまった。
波に乗せながら、ちょっとカミに向かいながら、コースを取る。
K氏が、なんとか巻き戻してくれた。大安心。
「ホッ!」よかった。
・真ランのまま、ポールを入れ替える。
・メインセールを返す。
ジャイブ完了である。スターボードタックに。
スターボードタックのスピンランで5分も帆走しらない処で回航マークを確認。
ポートタックで降ろしたゼノアをスターボードタックにセット。
早めのスピンダウンをしよう。
「フウフウ…ハアハア…」
なにしろダブルハンドである。手が4本しかないのである(泣)。
そのウチの1本はティラーを持っているのである。
もう一つの手はデジカメのシャッターボタンを押しているのだ(笑)。
・ティラーを脚ではさむ。
・スキッパーがジブハリヤードをウインチに巻き、後ろへリード。
・ゼノアアップ…と声を掛けて、ハリヤードを自分で引く(笑)。
・上がりきった処でスピンの処理が始まる。
・スキッパーがスピンシート、アフターガイとスピンハリを持つ。
・クルーはデッキで回収用意。
・スピンシート、アフターガイ、スピンハリをからまないように整理をしておく。
・アフターガイを飛ばし、スピンシートを飛ばす。
・スピンの巻き込みスピードに合わせて、スピンハリを緩める。
・巻き取ったスピンをキャビン内に投げ込む(笑)。
という、忙しい状況。
が終わり、マーク回航後のタックに備えて、スピンポール、ジブシートの整理を行う。
<ハル2000>、<スサノウ>は既にマークを回航して、沖に向かっている。
5番手で回航だ。でも、すぐ後ろに<龍爪>が追いかけて来る。
スターボードタックのアビームでマークに向かい、ジャイブ。
マーク回航。約1時間経過。
ポートタックで沖へ向かう。
メインのカニンガム、アウトホール、バックステイを締める。
このコースはあまり沖出しすると潮があって遅れる。
タック。スターボードで陸地へアプローチ。
後続艇何隻かとすれ違うが、順位はスタート10分後とかわらない。
しかし、<龍爪>は、なにかと<サムシング>を脅かす(笑)。
さすがヤマハ30である。
9月になって朝晩はめっきり涼しくなった。
太陽の日射しも、あの殺人的なギラギラ度が薄れ、優しくなってきた。
もう、秋か。
…とセンチメンタルにふけっていると、<龍爪>が追いかけてくる。
4着、5着争いが濃厚だ。
写真なんか撮ってはいられない(笑)。
<龍爪>と何度かのタッキングマッチを繰り返す。
1回は抜かれたが、次のタックで挽回。
帰路、<龍爪>とのタッキングマッチが9回(笑)。
最後のタック後、清水、三保本灯台へのアプローチで並んだが、こちらがカミ。
スターボードタック、ギリギリのぼり。
本灯台の砂浜で釣りをしている人の「ウキ」をギリギリをかわし、港内へ。
もう、ここまできたら写真を撮ってもいいかな…と一枚。
100mは抜きましたね<龍爪>を。
左11時の方向にコミッティーボートが見えてきました。
フィニッシュ。
2時間8分。
<龍爪>とは約20秒の差でした。
さあ、セールを畳んでハーバーへ戻りましょう。
セールを畳んでいる時に、隣艇<JUNO>の木村さんが<サムシング>の
写真を撮ってくれました。
さあ、3時からのパーティ、「言い訳大会」が待っています(笑)。
言い訳…その一。デジカメで写真を100余枚撮ってました(笑)。