毎年、厳冬期にこの温泉に行き始めて21年目になった。
いつも、この時期になるとソワソワしてくる。
東京、横浜、静岡のヨット、海の仲間が老若男女がワクワクして集まってくる。
今年も、この連休に現地集合。
天国号とは「浮きテーブル」のコト。
写真を撮れる時は、それほど荒れていない時なんですが、
やっぱり雪山、吹き始めるとしっかり吹雪になってくれます。
また、沢の上流から吹き下ろす風はブリザード状態。地獄(笑)。
そんな時でも、川湯のなかは暖かい、熱い。天国(笑)。
源泉は62度。沢の水が融けてほどよく薄まって40度前後の水温になる。
その天国と地獄の境に浮いているのが「天国号」。
故に、この天国号の廻りに呑みながらウロウロしているしかないのです。
外へ出るとマイナス10〜20度の極寒がまっています。
体育会系の温泉、川湯なのである(笑)。冬のウォータースポーツでもある。
このテーブルも何回もバージョンアップを重ねて今の形になったんだけど(笑)、
今のバージョンは10年ほど前に完成したVer.9かな。
「天国 IX号」(笑)。
もう面倒だから、アップグレードは無し。
設計思想は、川湯の中で長時間、快適に過ごせること(笑)。
厚み12ミリ、900ミリ四方の耐水合板に浮力体を貼り付けた。
全面に貼ってしまうと、不安定きわまりない。
魚市場等で使用してるスチロール製の箱。
これを浮かせ、モノを乗せたら必ずひっくり返る。浮力オーバーは問題大。
しかし、浮力体の量を調整し、カタマラン状態にすることによってテーブルは安定する。
厚み25ミリ、巾26センチのポリエチレン系断熱材を2枚貼り付けて、
厚みを50ミリのスポンソンを両舷に貼り付ける。
サーフボード、ライフジャケットに使われるモノと一緒のモノだ。
積載するモノの重量も計算して、この厚みになった(嘘)。
一般的にスチロールは独立発泡体の固まりなので、水分を吸う。
そして、その水分が凍って、ボロボロになる。
この点、これはハニカムコアなので水分は吸わない。
50ミリ+12ミリで62ミリになるが、浮かした時には30ミリほどの乾舷(フリーボード)。
これが、もっと浮くと風にあおられて流されやすくなったり、転覆したりする(笑)。
また、この浮力体、硬質のポリエチレンなんだけど、接着剤は不可。溶けてしまうと思う。
故に、強力な両面テープで合板と貼り合わせているが、はがれたコトはない。
合板のセンターに2つの穴を開けて、6ミリのロープ(3m)を通してある。
アンカーロープだ。
川湯なので、少量であるが、雪解け水が混じって、流れている。
テーブルを留めておかなくてはならないので、アンカーロープは必須だ。
潜って川底の石に巻き付ける。
また、高さ2センチくらいのウォーターブレイク(波よけ)を合板の縁に取り付けた
コトもあったが、入った湯が出ていかない、風が当たり流されると言うことで却下。
シンプルな形になった。
川湯であるために、水深はいろいろ。
川底は凸凹。深い所は水深2mくらい。浅い所は膝下くらいか。
熱い所があったり、温い所があったり、冷たい所があったりしている。
汗がいっぱい出るから、脱水症状にならないように水分補給は確実に。
「天国号」の上にはペットボトルに入った日本酒が乗っていますから、
間違えてがぶ飲みしないように(笑)。(※)
東海道新幹線、上越新幹線、JR線を乗り継いで行ったこともあるのだが、
その時は折り畳み式テーブル(笑)。
片面にウレタン塗装をした合板を使ったコトもあるが、片面だけ塗装してあると
どうしても、合板が反りやすくなってくる。故に却下(笑)。
今年の「天国号」の上の七輪には、コイツが乗るだろう(笑)。
http://white.ap.teacup.com/something/1011.html
3〜4年ほど前から使い始めた「極楽号」。
避暑地のプールに浮かべて使うモノのようだが、そんな所へは決して行かない(笑)。
当時、フローティングベッドで検索して、通販で購入したモノだけど、かなり優秀。
足湯に入って、しばらくすると身体全体が暖かくなってくるのと同様、
足先だけを川湯の外へ出しておくと、ラジエター効果が抜群。
身体が、のぼせることがなく長時間お湯のなかで過ごせるのだ。
※
来た時よりも美しく。常に清掃を心掛けている。
絶対に川湯のなかへガラスモノ、瓶、茶碗などの割れるモノは入れてはいけない。
陸上で、日本酒も、ワインも持っていった空のペットボトルに移し換え。
こんな処でビンが割れたら、みんな素足。掃除もできないし。
参加者の条件。毎年書いているけど(笑)。
・脱衣所がなくても脱げる人。
・呑める人。
・呑めなくても呑んだように振る舞える人。
・水に強い人。
・くだらないことを長々とお喋りできる人。
・くだらない蘊蓄をイッパイ持っている人。
・長々とグデグデ出来る人。
・寒さに強いこと、暑さに強い人。
・自ら進んで仕事が出来る人。
・空気を読める人(笑)。
・マメな人。寒くても簡単な料理が出来る人。
・最後に混浴がオッケイな人(笑)。
以前、仲間が知人カップルを連れてきた。
川湯を見た途端
「こんな処には入れないワッ!」と行って、入らずに帰ってしまった彼女が居た。
可哀相な彼(笑)。