アガチス、木の話だ。
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この4月に取引先商社の所長が変わった。
今まで東京から西へ来たことがなかった東北県人で単身赴任。
静岡来て、いろいろなコトに、かなりのカルチャーショックはあったようだ。
時々、静岡の歴史話を問うてウチの事務所へ来る(笑)
徳川慶喜の住んでいた浮月楼でいろいろな会合をやりたいと言う。
それはそれで良いが、その後の引越先も知っておいてもらいたいので先日、案内した。
浮月楼が国道に沿うようになって、騒々しいので浅間神社の近所へ移転してきた。
また、この移転にともない、ここに住んでいた人達が引っ越した町内は
静岡市葵区葵町。
徳川慶喜公屋敷跡はこんな具合だ。
この緑色の場所内の黒い場所にはいろいろな建物がある。
緑色の中の黒色の場所に、ボクのイトコの家もある。
イトコの家の隣に、こんな洋館もある。これはまた、書こう。
この洋館を30数年前に改修したことがる。
マッケンジー邸と同じウォーリーズの設計だ。
http://miss-cunningham.com/
現在の地図と比べてみるとこんな感じ。
154,000m2 約4万7千坪。
上の地図の(1)地点の上の青矢印の場所に、こんな樹木が植わっている。
名門安池さん宅の樹木だ。
「アガチス」(ナンヨウカツラ 南洋桂)とも言う。
ここでは「アガティス」と書いてあるけど、「アガチス」とい名称で通じる。
「アガチス」良質の建築内装材料で非常に一般的な木材であった。
以前は洋間の造作材に使われていたが現在はもっと安い合成材が使われている。
Agathis
<アガティス>
分布:東南アジア
樹高:14m
幹周長:164センチ
胸高直径:47センチ

当マンション「アガティス西草深」のシンボルツリー”アガティス”について
この木の現差なんは東南アジアであるが、ここに移植される前は徳川慶喜邸にあったことから江戸時代に九州地方の大名から寄進されたものと伝えられている。
徳川慶喜邸は紺屋町の現在の浮月楼となっている場所にあったが、静岡に東海道線が開通し、汽車の騒音を避けて紺屋町から西草深に移った。その後、慶喜公が東京に移り住むにあたり西草深のお屋敷は「葵ホテル」として民間に継承運営された。日露戦争当時に、葵ホテルが洋式建築であったことから捕虜収容所として提供された結果、ロシア人の煙草の火で建物は全焼した。葵ホテルの経営が安池が関係したことから、この木が当敷地内に衣食された。
今回、マンションを建設するにあたり、この木はシンボルツリーとして残すことにしたが、にほんでは、長崎県の出島に1本と、ここに1本しかないであろうということで更に花球がついたのはこの木だけということや、高温多雨のこの地に適した樹種として北限で生育しているということなどから歴史的だけでなく、学術的にも貴重で珍しい樹木で在ることが今回、専門家のお話により分かった。
マンションの名前に木の学名「アガティス」を飲用することとし、シンボルツリーとしてこれからも大切にしていきたいものである。