
NPO法人鐘木倶楽部会員の川辺さんの中日新聞への投稿記事が掲載された。
川辺さんは、毎年、冬になると奥三河の「花祭り」にでかけているそうだ。現在、各村落の過疎化・老齢化にともない担い手不足が深刻化し、祭りを継続することが困難となりつつあるという。毎年少しずつ祭りが消えていく。そのことへの警鐘を込めた投稿である。
「花祭り」は、毎年11月から3月にかけて奥三河の各地区で日を追って開催されていく。国の重要無形民俗文化財にも指定されているが、悪霊を払い除け、神人和合、五穀豊穣、無病息災を祈る目的で、鎌倉時代から代々親から子、子から孫へと大切に伝承されてきた神事である。およそ40種類にもおよぶ舞が夜を徹して行われる。春を迎える予祝神事で、鬼(神)が登場することでもよく知られる。
早川孝太郎の『花祭』や折口信夫の『春来る鬼』の論考は、私も学生時代に民俗学の講義のテキストで読んだ覚えがある。日程が調整できれば、この冬はぜひ訪れてみたいと思っている。これから行われる「花祭り」の日程を記しておく。
河内(こうち) 河内長峰神社境内
20年11月29日(土)午後6時〜30日(日)午前9時30分
中設楽(なかしたら) 中設楽花祭舞庭
20年12月6日(土)午後1時〜7日(日)午後6時
中在家(なかざいけ) 老人憩の家明寿荘
20年12月14日(日)午前8時〜午後10時30分
古戸(ふっと) 古戸集会所
21年1月2日(金)午後5時〜3日(土)正午
下粟代(しもあわしろ) 下粟代生活改善センター
21年1月10日(土)午後2時〜11日(日)午後2時30分
布川(ふかわ) 布川集会所
21年3月7日(土)午後1時〜8日(日)午前9時
以下の写真は川辺さんの写されたものである。
